つい最近、小学生時代の幼なじみとSNSでつながった。
「え? もしかして近所の〇〇?」
「そうそう、近所の〇〇!」
なんとも笑える会話ではないか。
もう45歳のいい大人が、である。
私の故郷は北陸福井。
県庁所在地のこの街は、こどもの頃は毎年1メートルは軽く積もる豪雪の街だった。
小学5年の「56豪雪(昭和56年)」は忘れもしない。
平野部に2メートルに迫る雪が積もり、大災害となった。
学校が3週間ほど休校になったが、楽しかったのは最初の1日だけだった。
「雪なんて見たくもない」
豪雪地帯に住むこどもゴゴロにそう想ったものだ。
そんな自分が、大学時代は札幌、そしてその後は信州を選ぶのだから、頭がオカシイんじゃないかと福井の友人からは言われる。
そういえば、立教大学の最後の授業でわざわざあいさつに来た学生がいた。
ぼそぼそと「福井市出身です」という彼はどこかシャイな感じがして、「ああ、俺もこんな感じだった、うんうん」となんだか昔の自分を見つめているような不思議な感覚に襲われた。
そうそう、鉛色の冬の空の下で「黙って春を待つ」とこんなふうになるって。
そんな自分が、これまた教壇に立って、でかい声で話をしているのだから驚きである。
彼の住所を聞いたら、線路を挟んで隣の地区。
隣の小学校だった。
最近は仕事でよく福井に帰る。
今回も、84歳になるおふくろの長話に付き合い、一献傾ける。
親父の実家がある若狭小浜名産の小鯛の笹漬が抜群にうまい。
翌朝、ガキの頃から日常風景にあった近所の白山神社に行った。
あの頃があっという間に目の前を通り過ぎる。
帰省するたび神頼み。
そんな都合のいい頼みごとは神様も困るかなあ。
仕事で福井に帰るとあまり時間がないのと、夜は高齢になったおふくろと一緒に過ごすので、なかなか友人と飲みに行けない。
でも、今度帰ってくるときは飲みに行こうかな。
「え? もしかして隣の△△?」
「そうそう、隣の△△」
酒場でこんな会話があるかもしれない。
そんなわけないか。
というようなことを綴っている自分の顔が鏡に映るのを見たらニヤニヤしていた。
ああ、やっぱり俺は福井の街が好きなんだな、と、しみじみ想った。
「え? もしかして近所の〇〇?」
「そうそう、近所の〇〇!」
なんとも笑える会話ではないか。
もう45歳のいい大人が、である。
私の故郷は北陸福井。
県庁所在地のこの街は、こどもの頃は毎年1メートルは軽く積もる豪雪の街だった。
小学5年の「56豪雪(昭和56年)」は忘れもしない。
平野部に2メートルに迫る雪が積もり、大災害となった。
学校が3週間ほど休校になったが、楽しかったのは最初の1日だけだった。
「雪なんて見たくもない」
豪雪地帯に住むこどもゴゴロにそう想ったものだ。
そんな自分が、大学時代は札幌、そしてその後は信州を選ぶのだから、頭がオカシイんじゃないかと福井の友人からは言われる。
そういえば、立教大学の最後の授業でわざわざあいさつに来た学生がいた。
ぼそぼそと「福井市出身です」という彼はどこかシャイな感じがして、「ああ、俺もこんな感じだった、うんうん」となんだか昔の自分を見つめているような不思議な感覚に襲われた。
そうそう、鉛色の冬の空の下で「黙って春を待つ」とこんなふうになるって。
そんな自分が、これまた教壇に立って、でかい声で話をしているのだから驚きである。
彼の住所を聞いたら、線路を挟んで隣の地区。
隣の小学校だった。
最近は仕事でよく福井に帰る。
今回も、84歳になるおふくろの長話に付き合い、一献傾ける。
親父の実家がある若狭小浜名産の小鯛の笹漬が抜群にうまい。
翌朝、ガキの頃から日常風景にあった近所の白山神社に行った。
あの頃があっという間に目の前を通り過ぎる。
帰省するたび神頼み。
そんな都合のいい頼みごとは神様も困るかなあ。
仕事で福井に帰るとあまり時間がないのと、夜は高齢になったおふくろと一緒に過ごすので、なかなか友人と飲みに行けない。
でも、今度帰ってくるときは飲みに行こうかな。
「え? もしかして隣の△△?」
「そうそう、隣の△△」
酒場でこんな会話があるかもしれない。
そんなわけないか。
というようなことを綴っている自分の顔が鏡に映るのを見たらニヤニヤしていた。
ああ、やっぱり俺は福井の街が好きなんだな、と、しみじみ想った。
代表 辻だいち