大坂府など3府県で蔓延防止等重点措置が適用されたが、緊急事態宣言との基本的な違いが分からない。政府や自治体長の説明では、いずれにせよマスク・手洗いや移動自粛という個人的努力、飲食店の営業時間短縮、イベントの人数制限などの少しの数値的な違いに意義をこじ付けているとしか感じられない。
既に感染拡大が始まって一年経つのだから、個人の感染防止にしても、飲食店の営業と感染防止の両立方法にしても、一年経験しただけのことはあると感じさせる具体的情報を提供して欲しいものだと思う。いまだにマスクとアクリル板・換気の一点張りで、一年前に盛んに放送されたコンピューターでのシミュレーションや科学的解析のデータなども、最近はとんと出て来なくなった。その方面の研究の意義が薄れたのか、方向性を失ったのか分からないが、結局「ワクチンでどうにかなるだろう」とタカをくくっている間にいつの間にか研究も開発も進まないままで一年が過ぎたという感じだ。
日本人の素行の良さを褒めてみても、結局はマスクと自粛でしか世界をリードできない国だとレッテルを貼られそうで情けない。科学的データに基づく有効な感染防止策を講じれば、営業時間の短縮派必要ないというくらいのことを打ち出して、ウイルス感染の無いレストランやイベント会場・会議室の開発競争を誘導するなど出来ないものだろうか。新型コロナが治まった後も、インフルエンザの感染防止やさらなる未知のウイルス出現の可能性にも備えるために。