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Oregonオフェンス

2013-08-11 00:40:00 | イーグルス
 2013シーズンの緒戦、プレシーズンゲーム第1週のNE戦は22対31で負けました。重要な前半戦でも14-24でしたし内容的に厳しい敗戦です。

 良かった所から書いていきましょう。

 Nick Folesのアップテンポオフェンス。Folesの最初のシリーズ、Michael Vickの時よりもテンポ良いね、と言う話をしていたのですけれど。2度目のシリーズではゾーンリードオプションを駆使したアップテンポオフェンスでTDを奪いました。Chip Kellyのオフェンスの真髄が通用したのは大きな収穫です。

 Dennis Dixonがバックアップとして通用する可能性が見えました。サードチームの中にPIT時代BENの出場停止の代役としてスターター経験がある中堅QBとしては当たり前なのですけれど、落ち着いてゲームをコントロールしました。やさしいパスなのにキャッチみっすする若手レシーバー陣の酷さが無ければもっと良い数字を出したはずです。Chipのシステムの完成系を見た感じが有りましたし、スムーズなゾーンリードオフェンスを見てQBのバックアップになるだけの適性を感じます。
 
 Bryce Brownがインサイドを切り裂きました。ゾーンリードで外にディフェンスを振ってからのインサイドラン、これがChipの真髄でしょう。FolesのQBキープからのパスで外に目をいかせてからインサイドに速いタイミングで走る。外へのランも出ましたし、外へのランとハンドオフフェイクからのQBキープとパス、そしてインサイドへの速いラン。BryceにChipオフェンス適性が有るのは明らかです。

 Damaris JohnsonとDeSean Jacksonのスピードは本物です。DeSeanのTDパスはCBがアウトからインのルートを空けたミスを突きましたがスピードは健在です。
 Damarisはリターンで良いプレイが有りましたし、WRとしてもスピードの違いを見せました。

 ディフェンスのセカンドチーム、Vinny CurryとDennie LoganにChris McCoyが良いプレイを見せました。運動量が売りのルーキーLoganはRB相手に後ろから追いつきましたし、Curryが3-4DEからのパスラッシュで通用しています。Curryのお腹がタプタプでやばいのですけれど(20ポンド急増のせいでしょう)良い動きをしています。ChrisもWLBとしてパスラッシュで素晴らしい出足を見せました。Phillip Huntを抜いてOLB4番手と言う地元評価は正しいようです。


では、悪いところを・・・
 ファーストチームのDL+OLBの5人が全く機能していません。OLBからのパスラッシュは掛からないし、DL3人はダブルチームされると簡単に割られてしまいランルートを大きく開けました。タックルミスも問題ですけれど、DB4人はパスカバーに使うとDC Billy Davisが言っていたのにSのフォローが必要なのは大問題です。

 ミスタックルの多さ。最初のディフェンスでのNate Allenの笑うしかないミスタックルも酷いですし、もう一つのビックゲインでのなんとなく守って、なんとなくロングゲインされたプレイのミスも本当に酷いです。
 Mychal KendricksとDeMeco Ryansが簡単にリードブロックにピックされるのも最低でした。フロント7でランを止めるのは3-4では無理です。どこのチームでもSSがBOXに入って8人でランを守るのですからSSとFSの区別なく使う理想は捨てて、SSはランサポートFSとCBがパスカバーの一般的な3-4に変化するべきでしょう。

 スターターのCBがBrandon HughesだったのはDC Davisの意向だったとChipが記者会見で言っていますが、意味が分かりません・・・結果としてぜんぜんマーク出来ていませんでした。Hughesはスターター候補でないですし、Cary Williamsの代役なのでCaryが戻ってくれば良いとして。
 スターターの一翼を担う筈のBradley Fletcherがファーストチーム相手に良い様にやられてました。パスラッシュ不全も一因ですけれど、マンでもゾーンでも全く相手にならないのは致命的です。

 Billy DavisがOTAの時期にフロントの7人でランは止める、DBの4人はパスカバー専任。と、言っていたのですけれど、本来3-4はSSがBOXに入る8人体制でラン止めるのが普通です。
 7人で止めるには余程強力なDL3人が必要だと思っていましたが、ダブルチームで簡単にレーンを開けて、リードブロック付けてRBが飛び込んでくる。そしてLBが拾われて、ランサポートの役割を与えられていないSが遅れて来る分オープンフィールドでRBと1対1をする。その結果ミスタックルが増える・・・Nate Allenのタックルが酷いのも事実ですけれど、完全オープンでの1対1ってRB相手だとなかなか止まらないですよ。

 3-4と言えばOLBのパスラッシュ、の筈なのに、OLBがギャップを潰すのに一生懸命で外からパスラッシュしてません(セカンド、サードチームのChris McCoyが外からラッシュした瞬間サックが増えました)
 最初のプレイでロングラン出されて方針変えたのかもしれませんが、プレシーズンで自分の形崩してどうするのでしょう。
 パスラッシュで外からではなく、内側で渋滞を起こしていました。Sean McDermottのアホパスラッシュを思い出しましたよ。3-4でインサイドから突っ込んでどーする・・・・・・インサイドをDL3人がしっかり固めてOLBが飛び込むのが3-4じゃないのですかね。

 
 オフェンスに関してはChipのやりたい形をFolesとDixonが見せてくれました。Vickだとあのアップテンポは無理だと思いますけれど、まあやりたい事は見えましたしそれなりに通用してました。
 問題はディフェンスですね、セカンド・チームサードチームでやっと3-4らしい形になりましたが、ファーストチームではラン止まらないパスラッシュ掛からないの惨劇でした。DC Davisの能力は高くないように思えます・・・

 コーチの仕事はトライアンドエラーでの修正です。来週同じような失点を繰り返すようだと2013年の行方を疑うことになりそうです。


 怪我人が何人か出ました。活躍したOLBのMcCoyやLSのDorenbosは気になります。