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魔法が解ける時

2012-10-31 20:23:00 | イーグルス
 バイウイーク明け同士の試合となったATL戦、Andy Reid休み明け無敗の魔法はついに解けました。1999年のHC就任以来14年続いてきたReidの時代と言うEagles史上最高の時代も終わる時が来た様に思えます。


 個々のタレントがどうか?選手の質がどうか?そういうもの以前にコーチの指導、プレイブックの質、プレイコールの駆け引きと言ったコーチの差が歴然と現れた試合でした。今年無敗のATLが相手だった事、DC交代の混乱、OLのスターター3人目の離脱で弱体化が加速した事、マイナス要素はたくさん有りましたが、こんな惨めな試合を見せられる言い訳にはなりません。

 オフェンスの違い、QBの質が違うのは明らかです。ポケットから普通に投げれて走る事も出来るMatt Ryanとポケットでプレッシャーが掛かっていなくても後ろに下がりながら投げるのが癖になりつつあるMichael Vick。機動力が売りのはずなのに、DTに追いつかれるようになってしまいました。走り出す状況判断まで加味すればRyanの方がよほど良いスクランブラーでした。

 ブリッツを入れれば半分以上の確率で素通りされるOLじゃあまともにプレイ出来ないのも分かりますが、パニックに陥る限界値の低さはルーキーQBのようです。
 ルーキーNick FolesをこんなOLでプレイさせる事は逃げ癖を付けるだけで育成面で良くないと思いますが、普通の頭脳を持つQBならばもう少し上手にブリッツの裏にパスを投げる事が出来るでしょうし、OLが持たない事を考慮したショートパスオフェンスの投げ手としてはFolesがVickより上の可能性は高いです。
 もう1試合Vickを使うべきだと思います(DC交代の良化を待ちたい)ただ、次負けたら3勝5敗でほぼプレイオフの可能性がなくなります。Foles登板の時間は近くまできているのでしょう。

 Marty Mornhinwegの能力にも限界が見えます。ATLがプレイごとにシンプルと複雑なプレイを組み合わせ、時間差のブロックやシンプルなルートでディフェンスを空回りさせ続けました。それに対して個人技に頼るだけ、ATL側が何度もコンビブロックでタックルしようと待ち構えるLBやDBを蹴散らしたか、タイミングの熟成度があまりに違いました。OLはツギハギだらけですが、スキルポジションは長年一緒にやってきたメンバーです、もう少しクロスルートやオープンフィールドブロック上手かったはずなのですけれどねえ・・・なんで下手になっているのでしょう。


 ディフェンスはTodd BowlesのDC初戦、基本3-4主体のマグロ人脈のBowlesにワイドナインやらせるのがすでに問題なのかもしれませんが、NTをやれる人材が居ませんから4-3で調整するしかありません。
 ディフェンスがサードダウンで切れ無かった事が最大の問題なのですが、これはWRとCBが1対1で負け続けたので責めるのは酷だと思います。今年のチームはWRはCBが消す、大型WRだろうとサイズで負けない、スピードでも付いていける、このコンセプトがあっさり崩れたのですから、修正するにも限度があるでしょう。QB,RB,TEも一流なのですからどうしようもありません。
 そして、ワイドナイン最大の利点のはずのパスラッシュ。2つサックを取りましたが、DEのサック無しは一ヶ月続いています。これはどう考えても外を押さえに行きすぎで、OLは後ろにはじくだけで時間を稼げる、その間に投げるかDTとDEの隙間からスクランブルするかを選択する余裕が有ります。スピンから内側に入るのをコーチが禁止しているとしか思えませんし、なんでそういうアホな指示を出すのか理解出来ません。
 BowlesはDC初めてなので本当は何が得意なのかは分かりません。そして、DLコーチJim Washburnに配慮している現状、システムを大きく変えるのは無理でしょう。それでも、Juan Castilloのシステムの問題点を改善する事は能力の有るコーチならば出来るはずです。次の試合でどう改善してくるのか、Bowlesの能力についての評価はもう一週待ちたいと思います。