・ヒノキ論文の修正作業、続く。関連文献Williams & Savolainen(1996)Forest Scienceをチェック。本論文は針葉樹の育種戦略の中での、自殖や近親交配の意義に言及した比較的珍しい分野の論文である。イントロでは、とうもろこしの育種との対比で、自殖や近親交配のメリットとデメリットが書かれてあり、引用するのには意外と便利。
・F1育種で新しい品種を作ろうとしたとき、どのくらいの血縁度までが許容範囲なのか、という指摘にどう答えるかということなのだが、スギでは全兄弟同士、半兄弟同士の交配によって得られるF2苗のパフォーマンスに関する論文が既に出ている、とTさんから教えてもらう(Kurinobu et al. 1991)。
・この論文では、スギのF2で近交度が0、0.125、0.25になるように交配を行い、近交度とF2苗の樹高の関係を調べている!雌花当たりの実生数は家系間のバラツキが大きく、中には全兄弟交配でも任意交配と変わらないケースもあるようだ。一方、樹高成長は近交度が高くなると樹高が低くなる傾向があり、近交度が0.1上ると約7%の減退が推定されている。
・育種世代が進むにつれて、遺伝的獲得量と近交弱勢のトレードオフが問題になるわけだが、選抜効果を考慮しても、スギの場合には血縁関係の交配は避けるべきという結論となっている。今回のヒノキ論文でも、考察を深める上で重要なものになりそうである。しっかし、人工交配はやっぱりパワフルなツールである。論文を投稿して批判をされると、色々と考えるきっかけになるねえ。
・いつの間にか、19日に迫ったゼミを前に、プレゼン準備。一通り、できたところで練習してみると、どうにも流れが悪い。そもそも最初の結果までの相互移植のイントロが長すぎて、自分でも疲れてしまう。これはいかんということで、思い切って、大幅に流れを修正。いきなり”標高への適応”から入ることにする。ここへ来ての大改造だが、果たしてどうなることか・・・。
・F1育種で新しい品種を作ろうとしたとき、どのくらいの血縁度までが許容範囲なのか、という指摘にどう答えるかということなのだが、スギでは全兄弟同士、半兄弟同士の交配によって得られるF2苗のパフォーマンスに関する論文が既に出ている、とTさんから教えてもらう(Kurinobu et al. 1991)。
・この論文では、スギのF2で近交度が0、0.125、0.25になるように交配を行い、近交度とF2苗の樹高の関係を調べている!雌花当たりの実生数は家系間のバラツキが大きく、中には全兄弟交配でも任意交配と変わらないケースもあるようだ。一方、樹高成長は近交度が高くなると樹高が低くなる傾向があり、近交度が0.1上ると約7%の減退が推定されている。
・育種世代が進むにつれて、遺伝的獲得量と近交弱勢のトレードオフが問題になるわけだが、選抜効果を考慮しても、スギの場合には血縁関係の交配は避けるべきという結論となっている。今回のヒノキ論文でも、考察を深める上で重要なものになりそうである。しっかし、人工交配はやっぱりパワフルなツールである。論文を投稿して批判をされると、色々と考えるきっかけになるねえ。
・いつの間にか、19日に迫ったゼミを前に、プレゼン準備。一通り、できたところで練習してみると、どうにも流れが悪い。そもそも最初の結果までの相互移植のイントロが長すぎて、自分でも疲れてしまう。これはいかんということで、思い切って、大幅に流れを修正。いきなり”標高への適応”から入ることにする。ここへ来ての大改造だが、果たしてどうなることか・・・。