goo blog サービス終了のお知らせ 

goto_note

西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

トモダチ

2008-07-11 | その他あれこれ
・早起きしてヒノキ論文の修正と編集委員への手紙を作成。とりあえず、方向性を示すことはできたと思われるので、共著者の皆さんに連絡。その後、少しずつ、日本語の部分を英語にしていく。

・ここ2日間は弥生なので、行きと帰りで車内読書を楽しんでいる。今週は、重松清著の”君の友達”。この本は、子どもが国語の授業で一部を読んで面白かったということで、以前に本屋で買っておいたもの。後半は涙なしには読めない。清涼な読後感とともに、「友達」とは何かということについて考えさせられる。主人公の設定は中学生だったり、小学生だったりするのだけれど、大人が読んでもいい小説である。

・今更、当方が語るほどのものではないが、子どもの世界というのは、見た目ほど無邪気なものではなくて、結構、残酷だったりする。小説の中でも取り上げられているテーマなんだけど、閉じられた世界の中で、”友達”を普通に維持するのは案外と難しかったりするのかもしれない。特に最近は、以前にもまして、大変なのかも。物語は主人公である「キミ」が主役である女の子からその周りにいる人たちに、一つ一つ移っていくという構成になっている。

・この小説の面白い(?)ところは、「”元気で負けない主人公”が周囲のいじめにも負けずに頑張って、周りを変えていく・・・」みたいな話じゃないところだろうか。メインの主人公もかなり屈折してるし、その周りの子達も、お調子ものだったり、ずるかったり、普通の子ども達である。いずれの話にも、結構悲惨な状況に陥ったりするんだけれど、どこか救いがあって心が温まるところがある。