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西東京市・北海道富良野の森林を舞台にした遺伝,育種,生態などに関する研究ノートの一部を紹介します

鹿寝床

2008-02-21 | フィールドから
・実習下見ということで、樹木園へ。鹿道をトレースしながらポイントをGPSで落とすと同時に写真を撮影していく。食痕もササだけではなく、タラノキ、ニセアカシアなど”とげとげしい”ものもよく食べている。トドマツ人工林の下には少しずつはなれて”寝床”がある。実は、まともに鹿の寝床を見たのは初めてだったりするのだが、なるほどまさに寝た痕がくっきりと残っている。



・K林長からは鹿の剛毛はぽっきり折れるんだ(カモシカは折れない・・・だったか?)、などという豆知識を頂く。Iさんの説明どおり、かなり樹冠が密生し、積雪量が少ないところに寝床は多い。何頭が寝たかを数えることもできるそうだが、今朝寝たのか、あるいは3日前なのかといった同定は難しいようである。

・つくばのTさんの指摘を受けてのヒノキ論文の考察改訂。品種の産地問題について、一つの論文の結果を加え、これまであまり触らなかった考察パートにも手を入れて、組み替えたりしているうちに、意外にも大幅改訂となってしまったので、もう一度共著者に送ることに・・・。

・ライラックのRAPD分析。久しぶりの品種鑑定的なお仕事(懐かしのハゼノキ品種識別を思い出す・・・)。まずは、60プライマーから有効なものを選び出し、徹底的に再現性を確認して結論を出そうという戦略。サンプル数も少ないので、順調に行けば順調に終わる予定。たまたま訪れたOさんとともに、まずは12プライマーのチェック。妙にあたりはずれが多いのが気にかかるが、とりあえずスクリーニングは成功しているようである。

札幌祭り

2008-02-08 | フィールドから
・札幌出張。“雪祭り”のためか滝川からの特急指定席は満席である。滝川の吹きさらしのホームで10分ほど電車を待っていると,心底,体が冷えた。特急列車の名前はいつの間にか“カムイ号”となり,車両シートも新しくなった。午前中,久しぶりに北大のKさんを訪ねる。校舎前には妙な雪の塊があり,よくよく見ると埋もれた自転車であった。春まではこのままなのだろうか。



・10時半過ぎ,Kさん研究室に到着。挨拶もそこそこにトドマツ種子散布論文の改訂に関する打ち合わせ。昨晩アップロードさせていただいたファイルは既に読み解かれ,ベイズモデルの再解析が既に進行中である(さすが!)。後はモデルに関する細かい指摘に対する修正方針を相談しつつ,具体的な作業方法についても打合せる。危ういところでLさんのリクエストを思い出し,倒木ごとにプロット外の割合を図示する方法について,Rでのデータ・マイニングと作図を実演していただく。全体としては特に大きな問題点はなく,打合せ終了ということで,正門前の居酒屋風の店で早めの昼食を一緒に頂く。

・昼食をとりつつ,Rのデータ・マイニングに関する技術習得をするにはどうすればいいか,という相談をしたところ,間瀬茂さん著の赤本「Rプログラミングマニュアル」を紹介していただいた。あまたあるRマニュアル本の中でも,統計や作図(あるいはインストール方法など)は一切省いた内容というところが他とは一線を画している。当方にはまさしく欲しい情報が満載である(ちょっと前だったら,すぐには飛びつかなかったかも・・・)。紀伊国屋まで付き合っていただいたKさんと別れて,かでる2・7へ向かう。

・午後から北海道の林木育種の編集会議。50周年記念誌の編集作業は15日締め切り。細かいフォントや体裁など,ギリギリと打合せたためか,いつになく,会議は活発であった。やはり,自分の身に降りかかるとなると発言も積極的にならざるを得ないということであろう。しかし,よく考えてみると,11日から東京長期出張なので,これまた,なかなかタイトなスケジュールである。会議の合間を見つけて,ホテルから原稿送信となりそう,だ。

・帰りの電車内で,15日の演習林ゼミのプレゼン資料を作成。科研で進行中のアカエゾマツの環境変異のお話なんだが,Iくんの言葉を借りれば“やんちゃな”データ達をどのようなストーリーで束ねていくか・・・。研究動機ははっきりしているのだが,それに直線的に向かっていない感覚が残っているので,プレゼンももたつきがちである。分かったこと(分からないことが分かったこと?)を端的にまとめる必要がありそうだ。

スノーシュー技術

2008-02-06 | フィールドから
・技術スタッフ3名に手伝って頂いて、27林班と25林班のアカエゾマツの樹冠長・樹高を調査する。まずは、スノーモービルで27林班へ。モービルでは相変わらずおっなびっくりの運転で全然スピードが出せない。現場の雪は信じられないほどに少ないが、雪が全く締まっていないため、ちょっと傾斜になると崩れてしまう。簡単に調査できるかと思ったが、わずか3mの斜面を登るのにえらく手間取る。のは自分だけで、技術スタッフの面々はさくさくと登っている。これは、スノーシュー自体の性能の違いもあるのだが、やはり技術の差だとしかいいようがない。



・27林班は、アカエゾとミズナラが混交する不思議なサイトだが、雪の季節も実に不思議な雰囲気である。このサイトでは道沿いに多くの個体がサンプリングされてはいるのだが、樹冠長を測定するにはがけを登ったり、降りたりせねばならず、案外と時間がかかる。13林班の調査ではわずか1時間ほどだったが、結局、終了したのは11時半すぎ。麓郷で昼食を取り、午後は25林班へ向かう。



・こちらも雪が深い(というか、すぐに崩れる)。今回は樹高組と樹冠長組に分かれずに、一緒に一つ一つ片付けていく。こちらの方がはるかに効率がよかった。さらに、要領がよくなっているので、何と1時間半ほどで終了。ようやく慣れた頃に作業が終わってしまうというのは、こうした調査の常である。

クマゲラの頭突き

2008-01-30 | フィールドから
・麓郷方面が道が開いているので、2005年に4林班に設定したニレの試験地2.25haの個体確認に行く。結局、昨年は忙しくて、結局、ちゃんと調査できなかった。この試験地では、50×50mのプロットが9個設定されており、胸高直径以上のハルニレとオヒョウが全個体識別され、既に個体位置図ができている。



・この試験地は実に平坦なために、久しぶりに行くとプロットの前後関係がまるで分からなくなっている。記憶のなんと危ういことだろうか・・・。また、雪でNoテープが隠されていたりして、思いのほか個体探しに戸惑った。調査が完了したのは、なんと12時前である。しかし、有難いことに、ほとんどNoテープは落ちておらず、全個体を発見できた!この間に死亡したのはわずか数個体で、シカの新たな被害もごくわずかであった。鹿柵がこれらの結果に影響を与えているのかどうかはよく分からない。



・これらのニレ全個体は実はすでにDNAを抽出しており、一部はタイピングもしてある。しかし、色々と先にやることがあったりして、ひどいことに、先送りされ続けている。ま、個体のラベルは大丈夫で、ほとんど食われていないことが分かったので、まずは一安心というところだ。無謀にも野外で食事をしていると、クマゲラの食痕を発見。改めて考えてみると、体にしては巨大な穴である。こいつらの頭突きは、さぞや、すさまじいことであろう。

メインテーマ

2008-01-28 | フィールドから
・エゾマツの事業用種子のストックがいよいよ少なくなったので、将来的なエゾマツの採種園造成に向けて、採種園を構成する精英樹(?)候補木を選抜することになった。天然林からの選抜は、現実的になかなか難しい(接ぎ穂を取るのが困難、老齢なために活着が悪い)ということで、思い切って、造林係が調査している6つの古い造林地の中から候補木を選ぶことになった。



・古い造林地を選んだのには他にも理由があり、天然林ではあまりにも環境や年齢が不ぞろいなので、選抜した個体が本当に遺伝的に良質なのかどうか分かりにくいのだが、造林地ならば少なくとも年齢が一緒(しかも環境も類似)なので、成長の良い個体は遺伝的にも優れている可能性が高い(あくまで確率の問題だけど・・・)というわけ。さらに言えば、既に、富良野に植えられて数十年は経過していることから、一種の自然選択を受けた結果だとも考えられる。したがって、その次代も成林する確率は高い確率が高かろうと考えたわけである。





・今日は、関係者とともに何はともあれ現地を確認しようということに相成った。要領を確認しつつ、一次選抜と称して、ピンクテープを巻いていく。選抜の基準は、他と比べて成長が良いことと、通直性が特に高いこと、また、ヤニや傷などの欠点がないこと、である。考えてみると、育種を専門にしていながら、最も重要なステップである”選抜”という作業をまともにやったことがなかった(実に新鮮だった!)。最初は戸惑いながらの作業だったが、よく考えてみれば、当方の技術スタッフにとっては、日ごろの業務は一種の選抜作業である。一度、目が合ってくれば作業はとんとん進む。





・68林班の造林地では、モモンガの食痕があった。どうやらエゾマツの若枝をもぎり、その芽を”がじがじ”と食っているらしい。巣はどこにあるのかが分からなかったが、芽は贅沢に頂芽だけを食っている。なかなかのグルメである。そういえば、西の沢ではマカバの枝にオジロワシがじっと留まっており、動物相の豊かさを実感させられた。

・結局、3林分で30個体強を選抜。少々、林分によって選抜強度が弱い(甘い基準?)ところもありそうだが、採穂するときにもう一度確認しながら選定することにする。全体の目標から言っても、最初は少し緩めに選び、検定をしながら徐々に絞り込んでいくのがよさそうだ。とはいっても、採穂、接木、採種園造成まで、まだまだ手探り状態が続きそうである。

アカエゾ湿地林樹冠調査

2008-01-25 | フィールドから
・昨日の雪はたいしたことがないという話だったので、予定通り、13林班に樹冠調査と新個体群のサンプリングに行く。土木さんが林道を再度除雪してくれたので、舗装道路よりもよほど走りやすくなっている。本当に有難い!13林班では、休憩バスに車を停めて、そこからは湿地林まで歩き。ピンと張り詰めた空気の中、ダケカンバの大木は威勢堂々たる風格をしている。



・麓郷地区から調査地方面を見上げたときには吹雪いている様子だったが、現場に行くと存外風もなく、むしろ晴れ上がってきた。むろん、外気温は寒い。寒い証拠に、”ダイアモンドダスト”が美しく輝いている(写真だとなかなか伝わらない、残念・・・)。



・霧氷をつけた木々の冬芽も陽に照らされるときれいである。湿地林の樹冠長(4方位)と樹高測定では、土木生産係の皆さんに手伝ってもらい、樹冠測定3名と樹高測定2名、野帳1名の6名体制で測定開始。当方はあぶれてしまったので、写真を撮ったり、なんかウロウロしていた(本当は個体探しをする予定だったのだが、みんなのスピードが速すぎて必要なかった)。



・パワープレイの息が合ってくると、調査はさくさくと進み、1時間強であっという間に完了(土木生産係の皆さん、有難うございました!)。時間を見るとまだ10時半である。午後からやる予定だった、新個体群のサンプリングの作戦を変え、いったん、ナンバリングとDBH測定、GPS座標取得を行う。車までぐるりと回るコースで、ちょうど12時すぎに終了。



・天気も穏やかなので、Tさんと二人、外で弁当を食べようということになる。途中までは良かったのだが、徐々に寒さが身にしみてきて、「ううっ、寒!」。なんかシャリシャリするなと思ったら、ご飯が凍っているではないか。車に戻ってみると外気温はマイナス11度。やはり、この時期の外食(?)は無理であった。

・午後からサンプリング。既に個体を決めているので、今度はカマつき樹高棒でサンプリングしてもらって、それを袋につめるだけ。冬の調査のよいところは足跡が残るところで、どのように動けばいいかがはっきり分かる。結局、アカエゾマツ20個体を2周したわけだが、こちらの方が効率的であった。花芽を見るために少し高い枝も落としてもらう。うん?これは雄花ではないだろうか、とするとこれは雌花か?27cm程度の個体でも花芽らしきものがついているので、これが本当に花芽ならば期待できそうだ。

・帰ってきて、サンプルの整理と調査データの入力。こういうの早くやらないと忘れてしまうんだよね。花芽らしきものをカッターで切ってみる。しかし、”花芽らしきもの”は小さくて、本当に花芽なのかどうかがなかなか判断できない。やはり実体顕微鏡が必要である。とりあえず、水挿しして、来週にでももう一度解剖してみることにしよう。研究のためだけでなく、苗木生産にとっても、今年の”アカエゾマツ豊作”には期待したいところなのである。

スタックからの脱出 パート2

2008-01-23 | フィールドから
・13林班で新たなアカエゾマツ小集団が見つかったというお話を頂いたので、とにもかくにも、現地を見せてもらいにいく。今年の生産現場はこの付近ということで、前山方面はかなり奥地まで車で行くことができる。アカエゾ調査隊にはラッキーな話である。それにしても、ほぼ孤立無援(?)と思っていた湿地林の近くから、アカエゾマツの集団が出てくるとは思わなかった。



・今回は測量中にアカエゾマツの集団が発見されたとのことである。この付近は、トドマツ、ミズナラなどが多く、場所によっては更新も良さそうで小径木もそれなりに見られる。もしかすると、27林班のように砂礫質なのかもしれないが、もちろん、この雪の下なのでは今は分からない(普段はササがすごいらしいけど)。少し林道から入ると、なるほどアカエゾマツがぽつぽつと現れる。30-40cmくらいのサイズが多いが、小さいものも、また60cmを超えるような大きいものもある。全体として、優占することはないが、あるところには5-6本が固まって出てくる感じで、測量線上はずっと途切れることがない。



・それにしてもいい天気である(明日は荒れるらしいが・・・)。こうした天気の中で、雪のかぶった針葉樹を見ると、実にカッコいいなあと思う。林業的な実際の”取り扱い”という観点では難しそうな山だが、こうして見て歩く分には楽しい山である。一通り見せてもらったところで車に戻り、13林班の湿地林も見に行く。雪の時期のこの湿地林を見るのは、今回がはじめてである。相変わらず、不思議な雰囲気をかもし出している。



・問題の発見された新集団だが、せっかく道が開いているので、とりあえず遺伝解析用のサンプリングだけはしておくか、という気になってきた。サンプリングさえしてしまえば、後はいつでも分析はできるわけだし・・・。さらに13林班のアカエゾ調査個体の樹高と樹冠長の測定についても、前倒ししてやりたい、ということで後で相談することに・・・。

・帰り道、後100mでゲートというところで、ちょっと”ぼやっ”としているうちに、路肩にタイヤを落としてしまい、いきなりのスタック。焦ってバックしようとしたところで、昨日のモービル講習の残像が頭をよぎる。そう、雪の時には慌ててふかすと深みにはまるので、まずはタイヤの周りの雪を掘るのであった。こんな場面でも有意義なモービル講習!幸い、アルミスコップがあったので、雪をえっちらと掘ってみるが、思っていた以上にはまっている。



・見かけ上は平らなのだが、実は沢に近い部分の林道は下が固まっておらず、いったんタイヤがはまると、後は制御不能のまま突っ込んでいってしまった、というわけだ。などと冷静に分析している場合ではなく、どうにかしないと・・・。ジープは体重が重いので、もはや一人では無理(というか、ますます沢の方に落ちそう)だと判断して、恥も外聞もなく、「どなたか無線を拾える方、応答願います(意訳:誰でもいいから助けてー)」という無線を送る。幸い、スタック時間(?)がよかったのか、近いチームが無線に応答してくれて一安心。



・助っ人3名が到着し、ロープを使って引っ張り挙げてもらい、無事、スタックからの脱出に成功。いやあ、助かりました(というか、ご迷惑をおかけしました!)。幸い、人も車も無事であったが、こんなところでスタックするとは・・・。やはり今年の運勢”平”は伊達ではなかったようで・・・。しかし、林道をなめてはいけませんね。心して運転しないと。皆さんも雪道運転にはお気をつけて。

スタックからの脱出

2008-01-22 | フィールドから
・午前中、スノーモービルの内部講習会。樹木園にほとんどの職員が集まり、ベテランからの説明を受けながら実際に走行練習をする。練習コースにはパイロンが設置され、S字、トラバース、坂道など、教習場さながらである。モービルは体重移動がとにかく重要なのだが、なかなかうまくは曲がってくれない。どうしても、アクセルの吹かし方がおそるおそるだと、ますます深みにはまってしまう。体重も頭で考えていると、逆になっちゃったりして、我ながらへたくそである。

・ひとしきり講習を行った後、みんなで見ている前で初心者のテスト(?)があり、当然のように指名されてしまう。このメンバーに見つめられて一人でテストを受けるのは、非常に緊張するわけで、トラバースの最中におしりがずるずる下がったり、S字で大回りしちゃったりで、いやはや、全然である。K林長も、お約束どおり(?)、パイロンに突っ込みそうになっていた。それに比べて、技術職員は見事なものである。



・最後に深雪にはまる”スタック”からの脱出方法を習って終了。しかし、スタックするのを”はた”から見るのは面白い。もがけばもがくほど、見事なぐらい、深みにはまっていく(どっかで聞いたことのあるようなフレーズ)。スタックから逃れられないと思ったら、無理しないで、雪を掘ったり雪を踏みしめて周りを固めたりした上で、思い切って角度を変えれば脱出できるとのこと。なんだか、実生活でも含蓄がありそうな対処法である。

・現場では、いつも余裕がなくて、なんとなくモービルに乗っていたので、今回の講習は当方にとってはもちろん、みんなにとっても非常に有益だったと思う。もはや、冬季調査には欠かせない”アイテム”だけに、きちんとした知識と技術が不可欠なのは言うまでもない。説明やコース設定などの準備は、実はとっても大変だったのではなかろうか・・・。ご苦労さまでした。

・午後から、まずはトドマツ更新動態に関する論文と回答書のチェック。さすがに前回がっちり見ただけに、あまり大きく直すところはないようだ。とりあえず気がついたところを修正し、共著者に送信。ついで、ヒノキ論文の大改訂作業。審査結果を受けて、ほとんど全面改訂となった。色んな雑誌に投稿しようとしているうちに、何のために研究をしたのか、という肝心の研究動機をしっかり書くことが見えなくなっていた。今回は初心に戻って、という感じだろうか・・・。自分の中では、それなりに納得できた気がする。

・続いてトドマツ交雑論文の改訂作業。Iさんのコメントを元に、イントロと考察に、高標高と低標高の集団が遺伝的に分化し、自生標高に対する適応に至る理由として、集団間の開花フェノロジーのズレに関する記載を加える。この開花フェノロジーのズレについては、交雑論文の中で触れていたと思い込んでいたのだが、それは相互移植試験の論文の方だった(思い込みって怖い・・・)。当機関の技術職員で樹木のフェノロジーを詳細に調べた重要な文献、佐々木(1983)森林文化研究とアンデスの広葉樹の標高別遺伝変異に関する文献、Premoli (2003) Journal of Heredityを引用に加える。やっぱり、他人の冷静な指摘って有難い。

季節はずれのサンタ

2007-12-29 | フィールドから
・昨日の雨も上がり、念願のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)へ。入り口付近からすごい人である。ディズニーランドでいうところの”ファストパス”に相当するものがないと1時間50分待ちということだったので、やむなく4アトラクションのパスを2セット購入。年末価格なのか、1セット3000円である。入場料も5800円もするので、頭がくらくらするくらい、お金がかかる場所である。

・当方は乗らなかったのだが、ハリウッド・ザ・ドリームライドというジェットコースターはめちゃくちゃ怖い(らしい)。この手の乗り物には、滅法強いはずの妻が気分が悪くなるほどである(当方だったら、失神していたかも・・・)。



・その後、ET、ジュラシックパーク、スパイダーマン、バック・トゥ・ザ・フューチャーなどメジャーなアトラクションを楽しんだ。中でも、ジュラシックパークのアトラクションはなかなか面白かった。



・アトラクションは派手だけど、ディズニーランドと比べると、スタッフの笑顔やサービスとかはイマイチだ。コスト低減のためか、クリスマスと新年パーティが同じ飾り付けなのは仕方ないとしても、”サンタとの記念撮影コーナー”には全く人がいなくて、サンタさんが気の毒であった。いくらなんでも、この時期にサンタとの記念撮影は無理でしょう・・・ねえ。

氷漬けサンプル

2007-12-10 | フィールドから
・午前中、業務打ち合わせ。色々とぎりぎりとした仕事が年末は立て込んでいる。パンフの英語分担なども同時並行的に進める。何とかお昼前に打ち合わせは終了。明日は本番である。本番前の準備で、K先生に仕事を押し付けたと思ったら、見事にリターンエースを決められた感じ。このへん、剣道の試合にも似ている・・・。



・Iくんを迎えてトドマツ交雑論文の打ち合わせ。今回はまさかサンプリングはないはずだったのだが・・・。現在のサンプリングでは、標高差と母樹間差を分離できないのでまずい、しかし、やっぱりこの解析はあった方がいい、さらに、やるなら今日サンプリングするしかない、というどこかで聞いたことのあるような展開に・・・。3時過ぎから出かけるが、3個体ほど取ったところで雪にはまってしまい、らちがあかないことに気がつく。距離が近いのを幸いに、樹木園までスノーシューを借りにいく。

・都合よく作事場にいたOさんにも手伝っていただいて、65個体のサンプリングをなんとか時間内に完了。4時過ぎには既に薄暗く、もはや野外作業の限界ぎりぎりである。サンプルは氷漬け状態。このまま発砲スチロールにいれて宅急便で送れば、まさしく、お歳暮的な風情をかもし出すであろう。今度こそ、サンプリング戦略は正しい(はず)。仕切りなおしで勝負である!