女性の産道の大きさや形状には世界各地で地域差があるにもかかわらず、大半の医学書は欧州の女性の体形に基づいており、健康リスクにつながる可能性があると警告する研究結果がProceedings of the Royal Society Bに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。出産時に胎児が通る骨盤管の深さや広さは一様ではなく、出産を単一の基準に押し込めて扱うことは母体と胎児に危害を及ぼしかねないと警告しているそうです。産科医の訓練は、欧州の女性の骨盤の形態に基づいて開発されたものですが、骨盤や出産の形態は集団によって差があるというのです。例えば、サハラ以南アフリカ出身の女性は産道が深い傾向があり、対照的にアメリカ先住民の女性は概して産道の幅が広い傾向があるというのです。また欧州とアジアの女性はその二つの中間で、地域ごとに特徴があるとも。こうした差異が重要なのは、胎児は誕生時に産道を通過する際、産道の形に頭と肩が沿うよう体を回転させるからだそうです。医学書に説明されている産道のモデルが、実際の女性の産道と大きく異なる場合、胎児の動きも予測から外れる可能性があるそうです。世界保健機関(WHO)によると、毎年約30万人の女性が出産の最中もしくは出産後まもなく死亡しており、その多くは出産の合併症が理由だということです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3194635?cx_part=search
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