
あざみの花です。
当地はこの花が多く咲いています。
約1ヶ月ほど前、近くの麻生川沿いに咲いているのを見かけました。
ただ、フェンス越しで持ち帰りもできないため、
これを写真に収め、我が家の花瓶に仕立てて描きました。
先日野甘草を描いた時学んだススキの役割、
今回も絵全体のバランサーとして添えてみました。
あざみと言えば、伊藤久男さんが切々と歌った「あざみの歌」を想い起します。
「山には山の愁いあり、・・・」で始まるこの歌、
確かめてみたら、この歌が放送されたのが昭和の24年、
レコード化が同26年とのことでした。
自分がちょうど小学生から中学にかけてのころです。
番やフレーズはいい加減ではありますが、今でもよく口遊んでいます。
ラジオしかない時代、しかも大人の歌、よほど印象に残っていたのでしょう。
川沿いのあざみのすぐ目と鼻の先、あるお宅の玄関先に、それは見事なユリが数輪。
文字通り「高嶺の百合のそれよりも・・・」(2番)そのもの、天の偶然に驚いたことでした。
ススキも絵全体のバランスを上手くとっているのと、何となく季節を感じさせていると思います。
「あざみの歌」と言い「昭和枯れすすき」と言い、何となく似た雰囲気の懐かしい好きな歌です。
柔らかな紫に白が効果的な野生の美しいアザミの花房が、瑞々しい葉とススキを従えて、堂々とした素敵な画だと思います。