荒磯の波しぶきとアオバトを描いてみました。
2020年9月27日(日)付 読売新聞日曜版[よみほっと]の写真に
「アオバト飛来地」とのタイトルのもと、
神奈川県大磯町の照ヶ崎海岸に飛来したアオバトの写真が掲載されていました。
本海岸には、毎年、春から秋にかけて
約30㌔離れた丹沢山地を営巣とするアオバトの群れが訪れ、
ここで海水を飲みナトリウムを摂取しているとのことです。
恥ずかしながらこの鳩、同じ県に住みながら実物は見たことがありません。
今回はこの記事に刺激をいただき、
ネット上で調べた数枚の写真や動画などをもとに描かせていただきました。
絵としては、弾ける“波しぶき”をどう描くかがテーマでした。
先ずは白抜きのため、“マスキングインク”で大きな輪郭部分や波の流れをとり、
その上から海や岩や鳥の色を乗せ、
波が飛び散るその先端部分は、ガッシュという“不透明の白”の絵具を
スパッタリング(筆に含ませた絵具をを指で弾く)をかけ、
更にマスキングを剥がした後、“透明水彩の白”で波と岩との接細部などを整え、
先ずは白抜きのため、“マスキングインク”で大きな輪郭部分や波の流れをとり、
その上から海や岩や鳥の色を乗せ、
波が飛び散るその先端部分は、ガッシュという“不透明の白”の絵具を
スパッタリング(筆に含ませた絵具をを指で弾く)をかけ、
更にマスキングを剥がした後、“透明水彩の白”で波と岩との接細部などを整え、
最後にもう一度思いっきりスパッタリングをかける・・・
というやり方でした。
というやり方でした。
ところで本鳥の色、牧水の白鳥の歌ではありませんが、海や空の青とも違うのに、
何故“あお(青)”と言うのだろうと。
資料を見るとどうやら
オス・メスとも、頭部や首は黄色で、腹部分は乳濁色ですが、
ボデイー全体としては“若草色”とでもいう色相のようです。
メスの羽も、同じ若草色で、背部分より濃いようです。
一方、オスの肩や羽は“暗赤色”のところがあり、上掲の絵でもこちらに目が行きがちです。
この若草色という緑っぽい色をなぜ“青”というのか?
ある資料に、『昔は“緑”のことを“青”といった』とさらりと。
おおっ これだ! 色の3原色とか難しい理屈よりもこれは分かりやすい、
とここで終わればいいものを、
古語辞典を取り出し「あをいろ(青色)」を調べましたら、
①青い色、のほか
②黄色味を帯びたもえぎ(萌木:若芽、若葉)色、とあり、
納得でありました。
と同時に、この年までこんなことも知らず恥ずかしい限りです。
いささかくどくなったようです。お許しの程を。
荒れる波も飛び回っている鳥もまるで運動競技のラストスパートのような気迫が感じられます。
絵の技法も出来栄えも感心するばかりです。
私には考えられない困難に挑戦し続け、習得していく努力と意思に敬服です。