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まずはインターネット・ウクレレ界の先駆者コバさんのサイトをご覧ください。
http://www.cobastudio.com/hana/05-05.html
この記事にある「大先輩」というのが年齢だけは食っている私のことなのです。
当時は申し訳ないことにコバさんの自宅からバイクで5~6分のところだったために、何かあるとすぐに襲撃していました。(それに懲りてか?いまはバイクで行ったとしても40分以上かかる川崎にお住まいです)。コバさんの掲示板に「珍しいドイツのスティック・ウクレレ」が紹介されたので早速購入してコバさんのところに持参したことからこの記事が始まっているわけです。
このメーカー「RISA」というのは社長のリック・ザウアー氏(Rigk Sauer)の頭文字二つずつをあわせたもので、ザウアー氏自身ウクレレのCDやテキストを出しているプロ・ミュージシャンでした。
このときにメールのやり取りをしていたところ日本やハワイでの販売網がないということでしたので、ちょうどその年の7月にウクレレフェスティバルに出演するためにハワイに行くのでドイツから出てこないかと誘い、結局奥さんと二人でハワイまで来てくれました。フェスティバルのステージで私がこの奇妙な楽器を弾いたところ、演奏自体ではなく、この楽器のことが注目されたようで、ステージを降りると何人かのひとから質問を受けたほどでした。
ハワイではザウアー氏をぷあぷあに紹介し、それ以降ぷあぷあでもこのウクレレ・スティック(商標権侵害のため後日「ウクレレ・ソリッド」と名前を変えましたが)を扱うようになり、また、ロイ・サクマに紹介したことでそれ以降フェスティバルのスポンサーにもなってくれました。そして現地で開催したNUAの打ち上げパーティーにも参加した際にNUA会員だけの特別価格で提供してくれたため、彼が持参した全数がその場でなくなってしまいました。日本へ戻ってからもNUA会員に呼びかけたところ、まだ欲しい人がたくさんいたので、同じくNUA特別価格で売ってもらいました。
これだけ日本人が興味をもっているならとりあえずウェッブサイトを日本語で作りたい、というので日本語の言い回しなどを含めた協力をして無事に日本語サイトができました。掲示板などで「ウクレレスティックの日本語サイトを見つけた!」等々話題になっているのを横目で見ながら内心「うまくいった!」とおもっていたこともありました。一方なにか新しいニュースがあるとかならず紹介をすることにしているアキオ楽器にもこのウクレレ・スティックを持ち込んだところ、すっかり気に入ってもらえ、現在ではRISA社「総代理店」のようにまでなっています。
写真の左側がそのウクレレ・スティックの最初のモデルですが、実はトラブルがたくさんありました。全体のサイズを小さくするために弦を180度向きを変えるように引っ張る際に折り返し用のロッドに刻んである溝のエッジによって弦がきれるとか、チューナー(ペグ)のアタマが割れるとか、チューナーのシャフト(軸)のフランジ(鍔)のエッジで弦が切れるとか、サドルが低くてバズ音がでるとかさらには4つの弦の出力がバラツクとか次々に発生しました。事故の発生のたびにメールをしたり現物を送ったり、代品を受け取ったりと、まるで私が代理店をやっているような時期もありました。
写真中央は第2弾として出した「テナー・スティック(あとでテナー・ソリッドに改名)」です。こちらは第1弾の問題点の大半を解決したモデルで、チューナーも中国製からグローバーに変えたり、ピックアップも中国製からUSAに変えたり、これまた安物の中国製の弦をGHSに変えたりした結果、音質も使い勝手も格段によくなりました。このテナー・スティックでさえスタンダードウクレレよりも小さいので旅行の友として最適でしょう。
さて右端のスティックですが、これまたこんどはshinfujiさんのレポートをまずご覧ください。
http://www2.ocn.ne.jp/~shinfuji/strum/strumstick.html
この楽器「ストラムスティック」はもともと3弦の楽器で、しかもフレットがクロマチック(半音ステップ)に配置されておらず、ダイアトニック(長音階)で使われるところにしかないのです。そして調弦は1弦がCまたはG(楽器のサイズで異なります)2弦がGまたはD,そして3弦が1弦の1オクターブ低いCまたはGとなっています。そしてクロマチックでのフレット番号であらわすと0,2,4,5,7,9,10,11,12,14,16,17のところにだけフレットがあります。これを音名で書くと(調弦がCGCの場合)1弦と3弦がC,D,E,F,G,A,Bb,B,C,D,E,Fとなり、2弦がG,A,B,C,D,E,F,F#,G,A,B,Cと、なるので初心者でもちょっとの練習で長調の曲が弾けるようになります。
この楽器を初めて見たのはウ中連の川合ケンさんがストリートパフォーマンスを綱島でやったときに、この楽器で三味線のイメージを出しながら弾いていたときでした。私は三味線をまったく弾けませんが川合さんの演奏技術にもよったのでしょうがこの楽器の魅力にとりつかれました。
しかしながら3弦しかない楽器では弾きようがありませんし、ましてやダイアトニックという制約がある楽器では・・・と躊躇したのですが、この楽器のメーカーを調べたところ4弦で、しかもクロマチックの楽器があることが分かり、すぐに注文しました。
この楽器をshinfujiさんのところに持ち込んで「研究」していただいたのが上記レポートなのです。ちょっとマーティンのバックパッカーに似たデザインですが遥かに細くて軽く、しかも大音量で鳴ってくれるというスグレモノです。鉄弦をつかうのでなれない方は戸惑うかもしれませんが、「世界は日の出を待っている」のようなバンジョー用の曲を弾くには最適かも知れません。
世の中にはサボテンダー・ウクレレとか、ぞーレレとか変わったウクレレも数多くありますが、この3台の楽器は「正統派でありながら変わっているウクレレ」の部類に属するともいえるのではないでしょうか。
興味深く読んだものです。
MATTさん このウクの普及にもこれほど深く関わっていらしたんですね。
皆さんこのウクを買われた動機が”めずらしい”
”消音”ウクとして夜間の練習やご近所に配慮
してあるいは出張のお供にと言う方も
いましたっけ。幸い我が家は田舎の事とて
音は出し放題、夜は早寝励行、あとヘッドがないと寂しくてと見送ってしまいました。
http://ken-lele.web.infoseek.co.jp/
ちょっと欲しいと思う気持ちが(^^;;
ケンさんの楽器は製作過程も紹介されていて面白いです。転職した先が楽器関連なので趣味と仕事が極めて近くなりました。同じウ中連のハヤトさんにいたっては、趣味でナカニシに出入りしているうちにナカニシの職人になってしまいましたね。