MATTのひとりごと

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カエナ・ポイントへのハイキング(2012年3月24日)

2012年03月24日 | 歴史・地理

以前このブログに収録した「オアフ鉄道の出発地点」の記事中で、その昔オアフ島を半周していたオアフ鉄道が通過したオアフ島最西端カエナ・ポイントの仮想旅行写真を掲載したことがありました。
そしてハワイに住んでいる間になんとかこの地を訪れて見たいものと願っていたところ、偶然にもハワイシニアライフ協会の主催でここへのハイキングが開催されると発表されたため、早速申し込みました。
私たちはクルマが無いので協会石毛常務理事のクルマに同乗させて頂き現地に向かいました。
コースはH-1からH-2に進み、その先一般道をワイアルアまで行き、そこからファリントン・ハイウェイを西進、ディリンガム飛行場を経由してカエナ・ポイントの北側の駐車場まで、というもので、私は当初オアフ島西海岸マカハ側から入ると思っていたのですが、後述のようにその側からですと途中で道路が崩落しているために難易度の高いコースになるとのことでした。


当日朝8時集合とのことでしたが集合場所が不案内でしたので少し早めに出かけました。場所はChurch of the Crossroads

の駐車場で、しばらくしてほぼ全員が集合しました。
今回のハイキングは米国最大の自然保護組織「シエラ・クラブ」から公認の指導員が引率してくれるとのことで、参加者はシエラ・クラブから3名とシニア・ライフ協会から8名の合計11名というこじんまりとしたグループになりました。

出発前の注意事項伝達や参加費用支払い、そして「最後の」トイレをすませてから8時20分ごろに出発いたしました。
途中上記私のブログで触れたディリンガム飛行場の脇を通過し、

「終点」の駐車場に到着したのが出発約1時間後の9時20分ごろでした。

ここに掲げられていたカエナ・ポイントの案内標識です。以前ここに英語だけの標識が掲げられていたところ、何者かに何発もの銃弾を撃ちこまれたためハワイ語を追加し、その後は何事も起こっていないとのことでした。

いくつかの注意事項を受けてから9時半ごろに片道約5kmのハイキングをスタートいたしました。ここが公園の入り口です。

途中何箇所もある分かれ道にはこのような標識が立っていますが、基本的には海岸沿いの一本道ですので道に迷うことは無さそうです。

かなり海岸側を歩くこともあります。

本来、公園内は自動車進入禁止区域のはずですが、このような汚れ放題の車を何台も見かけました。

これは公園内にある泥水のプールにクルマを乗り入れてわざと泥だらけになることを楽しんでいる連中のクルマのようです。

今回のハイキングで楽しみにしていたことの一つは、その昔のオアフ鉄道の遺跡?を探すということでしたが、早速これらのような「遺跡」を見つけました。



進行左手の切り立った山の頂上にある「衛星追跡ステーション」です。ここは冷戦時代にはソ連の衛星から投下された衛星の撮影した軍事基地などの写真が海中に落下し、地元の協力者(すなわちスパイ)がこれを拾い上げる前に横取りするためのコントロール基地だったそうで、なんでも海水を含むと短時間で画像が消えてしまうのでスパイとの熾烈な競争がおこなわれたとのこと。まるでスパイ映画を地で行くような話ですね。

写真の下左に電柱が見えていますが、このステーションへ電力を送るためだけの送電線です。一方ここへのアクセスとしては反対側のマカハ方面からの道がひかれています。

リーダーのシエラ・クラブのデボラさんが道にある花や樹木などの説明をするので結構のんびりとしたハイキングとなりました。ハワイ独自の植物や外来植物の区別などの説明は大変ためになりました。(ただ覚え切れません・・・涙)

途中で草むらにうずくまっているアホウ鳥がいました。どうやらあの送電線に羽でも引っ掛けたのでしょうか飛べない状態でじーっとしています。

すぐ近くに目印のオレンジ色のテープと「救助が向かっているから手を触れないで」と書かれた紙がありましたが、我々の帰り道でもまだそのままになっていました。

しばらく行くと大きな岩が積み上げられた「関所」が現れました。もともとカエナ・ポイントにはクルマが自由に入れたため、先ほどのようなクルマが数多く立ち入り、走り回ったことにより土や泥が流出し、毎年海岸線が1.5メーターほど後退していたそうです。この大掛かりな作業は1990年に米軍の協力により実施したとのことでした。

そしてその先にはこのカエナ・ポイント全体を覆う金網によるフェンスが設置され、その内側に入るためには二重の扉を通らなければいけないように作られています。もちろん動物の持ち込みも禁じられていますが「犬お断り」のサインを野犬が読めないのでは?などと余計な心配までしてしまいました(汗)。

そして標識にはかなり詳しい文が書かれています。

これが二重扉の入り口です。

フェンスは山側はもちろんのこと

海岸側もしっかりと進入を遮断しています。
なんでもこの方式はニュージーランドで実施されている方式を導入し2010年の暮に完成したとのことでした。

ゲートを入ると変わった形状のおおきな岩がありました。古代のハワイ人はこの岩から死者の霊が天へ飛び立つところと考え「Leina(飛ぶ)a ka `Uhane(霊)」と呼んでいたそうです。写真中央遠方にカエナ・ポイントにある昔の信号機が見えて嬉しくなりました。

家畜はともかく野鼠やマングースが入り込むと、ここで保護されている鳥類の卵が狙われるので、あちこちにネズミ捕り器がありました。

このあたりには「アホウ鳥」や「シェアウォーター」という鳥の巣や卵があるので注意、というサインが何箇所かに立っていました。この地帯に踏み込めないようにシエラ・クラブの人たちが2003年に「通路の柵」を設けたそうです。

ここまでくるとアホウ鳥の乱舞が見られるようになりましたが、あまりにも飛ぶ速度が速いのでなかなかカメラに収まらず苦労しました。

モンク・シールのサインも出てきました。

さあ、もうすぐです。


ところでこのコンクリー^トの物体は何でしょうか?


以前のブログでは「防空壕」と書きましたがどう見ても違っていますね。たぶん信号機の隣に建っていた鉄道関連の施設ではないでしょうか。

反対側からこの二つの施設を見たところです。

ついにポイントに着きましたが、ここにも詳しい説明板がありました。

信号機から海岸までのパノラマです。


浅瀬にはモンクシールがあちことに日向ぼっこをしていて、それを眺めています。




ここで昼食を摂りました。

今は季節ではないのでしょうか「海のナウパカ」の花をやっと発見しました。

アホウ鳥もゆうくりと羽を休めていて、近寄っても平気でした。

昼食後マカハ側のゲートからちょっと歩いてみました。

少し行くと道路が大きく崩落していました。

航空写真でもこの状態がよくわかります。いままで歩いていた道が昔のオアフ鉄道の線路で写真上側がむかしのファリントン・ハイウェイ?と思われます。


・・・・・・と、ここまでは良かったのですが、帰路に突然豪雨に襲われました。雨傘などまったく役に立たず、ただただびしょ濡れになったまではまだしも、粘土質の道の泥が滑り易くなり、しかも靴の底にどんどん堆積していくのです。
やっとの思いで出発点の駐車場まで戻ったのですが、どんなに靴の泥を落としてもダメで、結局新聞紙は敷いたのですが乗せていただいた石毛さんのクルマの中を泥で汚してしまいました。
石毛さんには自宅までも送っていただいたうえにクルマを汚してしまったことでお礼とお詫びを申し上げます。

今回は帰路に難渋しましたが、それ以外は快適なハイキングであった幸運に感謝しております。

なお、泥だらけの靴はそのままゴミと名前を変えることになりました。

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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
近藤*2さん (MATT)
2012-05-15 02:09:08
当日はいろいろとお世話になりました。

頂いた写真も勝手に(!)使わせていただき申し訳なく思います。

来年のお越しの節もぜひご連絡くださいね。
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クツがドロドロでしたね (近藤*2)
2012-05-14 04:21:23
MATTさん
夫婦でご一緒した近藤です。
写真と文章を拝見して、当時を懐かしく思い出しました。
帰り、靴はドロドロ、体は雨で冷え、本当にどうなるか心配でした。また、同乗させて頂いた方の車内を汚さないようにと気を使ったのも思い出しました。
 さて、後日、お店でウクレレを教えていただき有難うございました。来年は1ヶ月くらい滞在したいと考えています。その時まで音痴ですが練習しておきます。(東京より)
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あたごさん (MATT)
2012-05-13 03:36:18
この日のコースはアップダウンが全くなかったのでラクでしたよ。
ただ、最後に豪雨に見舞われ、傘もさせず粘土質のため滑りやすい道をビショ濡れになって歩いたのが一番たいへんな部分でした。
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若いですね。 (あたごウクレレ)
2012-05-12 20:42:17
Mattさん お二人でジーンズはかれてお若いっすね。昼食後は少々お疲れのご様子ですが。なかなかの健脚でお見事です。見習いたい。 
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ディリンガム飛行場は (MATT)
2012-04-28 13:31:14
予想よりかなり広かったです。
オアフ鉄道を走らせたディリンガム氏の息子がここでB-29の操縦訓練をしたことも納得できます。

コンクリート建造物はそのとおり、なにかの塔だったのでしょうね。もちろん鉄道関係のものだと思いますが。

H-2から一般道へは自然に入り込むため、減速せずにキップを切られるドライバーが多いそうです。
もしレンタカーで行かれるときはお気をつけくださいね。
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そうですね。 (もりぞー)
2012-04-27 18:40:50
集合場所のChurch of the Crossroadsからディリンガム飛行場まで1時間は速いですね。
前にレンタカーで回ったときは、ハレイワからホノルルまで(交通に不慣れなこともあり)1時間半掛かりました。
北からのルートだと途中ワヒアワまでH2で行けますが、
マカハ回りだと西海岸をずっとした道になるので2~3時間要するのを考えても
日帰りなら北回りルートでしょうね。

信号の隣のコンクリート建造物は、塔が倒れたように見えます。
果たして何だったのか?
想いは昔に…
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さすがに (MATT)
2012-04-27 14:30:57
ここまではバスが来ていないので、レンタカーを借りるしか方法はなさそうですね。

でも北側から行く分には平坦な道の連続ですので天気がよいときは快適なハイキングになるでしょうね。

マカハ側から入る場合はちょっとだけ山に登らないと行き着きません。
片道ならともかく山に二度登らないといけないのでマカハ側から行くのはお勧めできません。
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マカハの先は・・・ (waka-chan)
2012-04-27 13:28:06
MATTさんビーチもいいけれど、こういう楽しみ方もいいですねぇー。こちらから行った時、
タイミングが合えば楽しんでみたいですが、難しいでしょうね。以前行ったマカハの先・・
こうなっているんですね!のんびり歩いてみたいです
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