どんより灰色の空。しとしと降りしきる雨。湿気を含んだ冷涼な空気。
今日は、四月最後の日。
平成最後の日。
今日一日、正しく、過ごしたい。
日本国民としての自分を、正しく、見つめたい。
紀元前660年。紀元後2019年。合計、2679年、続いている天皇。神武天皇から今上天皇まで。
元号は、「大化」から、「平成」まで、125代。
たまたま、日本国に生まれた、≪絆≫。
今まで出会った友、Michael, David は、アメリカで、Lawrenceは、ニュージーランドで、Richardは、イギリスで、
それぞれ、たまたま、それぞれの国に「生」「命」を与えられた。
僕の日本人という≪絆≫は、切ろうにも断ち切れない。
キリストが生まれた年を、元年とした西暦は、”2019年”。
日本国、独自の暦である、元号は、「平成31年」。
今日が、「平成」の、最後の日。
「昭和」から、「平成」に変わった時、僕は、44歳だった。
結婚して、2年目で、今住んでいるマンションでの結婚生活2年目であった。
昭和天皇崩御。新元号の発布。大雪が降った。たしか1月7日。
教師の仕事をしていた。
仕事が忙しくて、小渕官房長官が、色紙「平成」をテレビで、披露されたシーンぐらいしか記憶にない。
が、今回は、天皇が生きておられて、皇位を継承するので、
前回とは、まるで、違う。
僕は、第2の人生の途上にいて、前回とは、心にゆとりがあり、冷静に世の中を眺められる状況にいる。
おまけに、10連休、という、今までにない状況。
日本国民が、みな、皇位継承を、注視している。
僕は、初めて、今日、天皇が辞める儀式をテレビ画面で見た。
明日、初めて、新天皇即位の議を見る。
不思議な気がする。
ありがたい、と思う。
時代の変わり目に、立てて、感無量だ。
「明治」に変わった時、「大正」に変わった時、「昭和」に変った時、
その時代の人々は、やっぱり、僕たちと同じ経験をしたんだろうなあ、と想像できる。
江戸270年、明治45年、大正15年、昭和63年、平成30年。
日本人の血の流れの末に、今、僕が、今上天皇が、新天皇がいる。
この≪絆≫の中にいることを、ちゃんと受け止めたい。
僕が、14才の時、中学2年生の時、
皇太子さまと美智子さまがご成婚された。
テレビ画面で、馬車に乗ってのパレードを見た。
あの時、今上天皇は、25才、皇后さまは、24才。
あれから、60年。
今、85才と84才。
僕は、74才。
202年前、光格天皇は、将軍徳川家斉に,次の和歌を送ったという。
「民草に露の情けをかけよかし代々の守りの司は」
そして、天明の飢饉に際し、民に、救い米を配るよう、将軍に進言した。
天皇制と民主主義制度の併用を、祖先は採用して、70年後、
制度を悪用して大きな間違いを犯してしまった。
その反省に立って、昭和天皇は、「人間宣言」し、新憲法が誕生し、
象徴としての天皇が生まれた。
今の、あり方を、僕は、素晴らしいと思う。
世界に一つしかない、という、暦=「元号」、日本国がつむいできた暦。
次の「元号」の変わり目には、僕は、もういない、と思う。
が、日本人の、この≪絆≫は、永遠であってほしい。
日本人で、よかったあああ !!
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