本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

飛田東映も空いていた。

2009-05-23 21:22:28 | 
1.男はつらいよ(1970年。第三作)フーテンの寅

監督 : 森崎東
原作・脚本 : 山田洋次
脚本 : 小林俊一 、 宮崎晃
音楽 : 山本直純
出演 : 渥美清 、 新珠三千代 、 森川信 、 三崎千恵子 、 前田吟 、 倍賞千恵子 、 香山美子 、 花澤徳衛 、 河原崎建三

 これも「喜劇はこう作れ!」という師範代のような森崎東監督作品で、山田洋次監督は単に原作に収まっているのみだが、このシリーズの原型は既にすっかり完成されていて、以後最終作の第48作までよく作ったものである。この映画にも前半SLが登場するが、70年当時はそんなにSLブームだったのだろうか、それとも山田監督の個人的嗜好なのだろうか、よくわからない。
 マドンナは亭主に死に別れた志津(新珠三千代)が四日市の湯ノ山温泉で老舗旅館を切り盛りしていて、そこへ寅がころがり込むという仕掛けになっている。新珠三千代というと「(新)細腕繁盛記」が有名で、私はこのドラマが東京12チャンネルで放映されていた頃大道具のアルバイトをしていて毎週日比谷スタジオというところへセット作りに出掛けていたことは以前書いた。ぁそ。彼女は大スターだったから、打ち上げのときは赤坂の某有名寿司店の巾着寿司を我々全員に振舞ってくれたことなどを思い出す。

男はつらいよ フーテンの寅 - goo 映画男はつらいよ フーテンの寅 - goo 映画

cf.ニワトリはハダシだ(森崎東公式ホームページ)

cf.映画の世界

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2.任侠興亡史 組長と代貸

出演:鶴田浩二、佐藤充、待田京介、工藤明子、沢村忠。
監督:降旗康男
 鶴田浩二というと、だいたい最後に死ぬことになっている。はあ?笑。
 それも悪党どもに切り刻まれ、のたうち回って非業の最期を遂げるのである。立ち上がろうとしてよろけて倒れるシーンが受けるのである。
 健さんも官憲に捕まったり或いは切り込んで死ぬこともあるが、鶴田浩二ほど悲壮な結末を迎えることはない。
 この映画にはキックボクシングの沢村忠も出ていて、元シャブ中毒のジムトレーナーの役を好演している。彼はラスト前で鶴田らと行き違いになって殺されてしまうが、今は携帯電話があるから常時連絡可能でこういう展開にはならない。

cf.ウィキペディア降旗康男
 この人も多作な大監督である。最近では『憑神(2004年)』があるが、これも以前飛田東映で見た。
 
任侠興亡史 組長と代貸(1970) - goo 映画任侠興亡史 組長と代貸(1970) - goo 映画

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3.レディ・ジョーカー

 この映画は以前飛田東映でかかったときも見ている。ちょっと不思議な雰囲気のある映画で、私はこれもいい映画だと思っている。ただ、ストーリーが今ひとつよくわからない。それが監督の説明不足・描写不足に起因するものか、元々の原作に由来するものなのかも、私には不明だ。
 これはとある地方競馬場(私は大井か府中かと推測したがもっとローカルな川崎競馬場だった)で知り合った連中数人が謀議して大手ビールメーカーの社長を誘拐し、彼を人質に会社を脅迫する物語である。彼らのそもそもの成り染めも、謀議がどういう経路を辿ったのかも一切説明はない。
 物語のキーパーソンが事件の二十年以上前の昭和22年に会社を解雇される話とか、社長の姪が出身者との交際を妨げられる話とか、障害者を娘に持つトラック運転手や北朝鮮出身者のこととかが、ちくちくといわゆる「差別問題」として念入りに取り上げられるのだが、それらが話の本筋の中で緊密に絡み合っているのかどうかは保障の限りではない。てか、なんか「うだらっこい」感じである。ぁそ。
 ただ私には「完全犯罪をやりたい!」と嘯く吉川晃司演ずる悪徳刑事・半田修平がやけに良かった。でも不当にも(?)彼も途中で折れてしまうのである。

レディ・ジョーカー(2004) - goo 映画レディ・ジョーカー(2004) - goo 映画

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