本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

食&刑。

2005-07-19 23:40:23 | 
*1コインシリーズ第一弾は500円玉の価値についてのミニブレイク・・・米を買いに行って丼々亭の賑わい丼を食べてしまった。気持ち御飯の量が減ったように感じた。帰り道でマクドナルドの¥500セットもあることに気付いた。定食屋には500円前後の定食は沢山あるが、一品ずつ選んで行くシステムの店では大抵600~700円は軽く超える。
 帰宅してから《ジャンクフード》を検索にかけたが、これという記述に出会えなかった。

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*今日このblogのブックマークにも加えた《Haru's トリビア》には硬軟取り混ぜた興味深い記事が多い。私が今日注目したのは《死刑制度》に関する記述だ。
 妹尾河童の『河童の覗いた日本』だったか、その中に網走刑務所独居房の克明なイラストがある。
 
*『福祉刑務所』などという言葉があるように、「日本の刑罰は軽過ぎるのではないか?」という議論が出ている。この言葉は「刑務所は刑罰を与える場所であって福祉施設ではない」という意味で、犯罪の増加と多様化に論拠を置いている。
 日本の刑罰には2本の柱があって、その一つは《罪刑法定主義》であり、もう一つは《教育刑主義》だ。罪も刑も法の定めるところに拠り、その刑罰も恣意に拠るのではなく無論懲罰中心でもなくて、犯罪を犯した者の自力更生を主眼とした教育刑が遂行されるわけである。

*ところがここにも役人らの《形式主義》・《事なかれ主義》と《寄らば大樹の陰方式》が大きく陰を落としている。法務省矯正局の下にある各刑務所では戦前さながらの帝国軍隊式の教育が為され、受刑者らは「良くも悪くも刑期満了までおとなしくしていろ。トラブルを起こすな」と教え込まれて、結果刑務官らの顔色を窺うことばかりに長けた人間だけが《仮釈放》で一足早く《娑婆》の空気を吸えるというシステムが完成している。彼らに逆らえば理由の如何を問わず《懲罰房=獄中獄》行きを命じられ事実上刑期が上限まで伸びる上その救済措置はない。お上だけが、あるいは虎の威を仮る狐たちだけが正しいのである。刑務官等による犯罪も時折露出して来る。

   ===《参考資料》===

<2002年11月15日時事通信>

名古屋刑務所で特別調査 森山法相

 森山真弓法相は15日の閣議後の記者会見で、名古屋刑務所での受刑者への暴行事件で刑務官5人が逮捕されたことを受け、法務省の矯正局担当の官房審議官をトップとする特別調査チームを同刑務所に派遣し、事件の原因などを調べていることを明らかにした。
 法相は「真相が明らかになった段階で、関係者に対する厳正な処分を行う」と述べるとともに、「(暴行に使われた)革手錠の運用の在り方などを含め、矯正行政の運営の在り方について幅広く検討する体制を設けることも考え、再発防止に最大の努力をしていきたい」と述べた。 

情報は→Yahoo! News
<2002年11月17日毎日新聞>

刑務官暴行 暴行事件後も革手錠使用 「過酷でなく適法」

 名古屋刑務所の刑務官による暴行事件について、毎日新聞は全国8カ所にある法務省矯正管区の拠点刑務所を対象にアンケートした。国連など国際社会から批判を浴びる革手錠の使用について、いずれの刑務所も「過酷なものでなく適法」などとして、事件後も使用を認めていることが分かった。一方で、事件を深刻な事態と受け止め、法律や省令、通達を厳格に守り、再発防止に努める姿勢を示した。

 【刑務官暴行事件取材班】

 調査は、札幌(札幌市)、宮城(仙台市)、府中(東京都府中市)、名古屋(愛知県三好町)、大阪(大阪府堺市)、広島(広島市)、高松(高松市)、福岡(福岡県宇美町)の8刑務所に対し14日までに実施。▽刑務官逮捕をどう受け止めるか▽革手錠の国際的批判に対する考え▽革手錠の使用基準、などを尋ねた。名古屋刑務所は捜査中を理由に回答しなかった。

 事件は、刑務官が制圧時に革手錠拘束で受刑者に重傷を負わせたとされる。国連の規約人権委員会は98年、日本の刑務所での革手錠の使用を「非人道的」と批判したが、回答ではこれら懸念を「謙虚に受け止めている」との回答が目立った。だが一方で「必要かつ合理的な範囲で使用し過酷でない」(札幌)、「事態対処のため必要な措置」(広島)などと、適正に使用すれば問題ないとの認識も示した。

 革手錠の使用基準については、各刑務所も監獄法や法務省通達に基づき適正に運用していると答えた。札幌、広島両刑務所は通達の範囲で独自の内規を定めている。

 一方、7刑務所とも事件に遺憾の意を示し、「起こること自体おかしい」(宮城)、「前例のない事態で驚いている」(高松)と述べ、宮城刑務所は逮捕直後、「同じことが起きないように」と所長が訓示した。

 また97~01年の5年間に6刑務所で受刑者計135人が死亡したことが分かった。内訳は▽札幌10人▽宮城28人▽府中44人▽大阪25人▽広島26人▽高松2人で病死か自殺という。福岡刑務所は「回答すべき性質のものでない」と答えなかった。

     ×     ×     ×

刑務所   革手錠使用について

・札幌  必要以上に強く締め付けず、健康を害しないよう合理的な範囲で使用し、過酷なものでない。国際人権規約に違反しない

・宮城  自虐防止や、他の受刑者、刑務官に危険が及ぶと判断する場合、手錠の一つとして使う。いじめや懲罰に使ってはいけない

・府中  受刑者の逃走、暴行、自殺の恐れがあるなど合理的に必要な場合に限り使用している

・大阪  拘禁目的を達成しつつ、必要かつ合理的な範囲で使用。過酷なものでなく、国際人権規約に違反していない

・広島  監獄法令に基づいて適正に運用。事態に対処するため必要な措置

・高松  国連の指摘は承知しており、それも踏まえて現在の使用要件を定めている

・福岡  適正な受刑者処遇のため努力したい。廃止されていない以上、適法と思う

   (以上引用は『精神医療ニュース』より)

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*刑期中の労働報酬は時給70円そこそこで、刑務所の製品は品質が良く売れ行き上々だが儲かるのは刑務所側だけである。僅かばかりのこの報酬を持たされて《娑婆》へ放り出されても昨今一般の人でも就職は厳しい現実があり、民間の更生機関もさしたる機能を果せず、結果早々に寝るところにも困り果てて《再犯》への道を歩むことになるのである。犯罪は増え《再犯率》も増加の一途である。一旦《中》の事情を知った者には「刑務所なんてちょろいものよ♪」とならない理由はない。まして今の法務大臣は例のわけのわからない御婆さんである。

*どんな制度でも欠陥はあるだろう。問題は第三者からの良識あるチェック機能をその制度が備えているのかどうかである。
 「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する」のである。


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