本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

デイリーヤマザキ本日2回目。

2015-03-28 21:36:07 | 

 住之江場外は4箇所の競艇場の舟券を売っていたが、狭い空間にギュウギュウ詰めに押し込まれてしまうのが嫌になってすぐ出て来た。私はゆっくりのんびりと推理~予想が出来ないと駄目なのである。それでもう帰るつもりだ。これなら無理しても尼崎競艇に行った方が良かった。明日は日曜だが、明後日もあることだし、出直しする。パチンコ店も競艇場も「逃げて行かない」から、急いで金を捨てに行く必要はないのだ。

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 この「(ギャンブル場は)逃げて行かない。手ぐすね引いて待っていてくれる」という言葉を教えてくれたのは、私の競輪の師匠と同姓のI氏という人で、彼もギャンブルに関しては一家言を有していた。と言うよりは、何故こんなにものの道理がわかった人が競輪などにのめり込んでしまったのか、こちらが当惑するくらいの謂わば「人格者」だったのである。彼からも競輪のことならさまざまな知識を得たが、彼は現場には一人だけで行く人だったので同行したことは一度もない。
 彼には《出目》というものを教わった。自分の予想が外れて、何故こんなに外れるのかと考えながら帰途に着いたある日、彼は出目表を売るテキ屋と遭遇した。1枚千円のテキストを彼は買って帰って自分で出目というものを研究したのだそうだ。
 今でこそ競輪もいろいろなフォーカスを買えるが、私が覚えた頃は前半戦のレースは連勝複式でぞろ目を入れても全18通り、後半戦はぞろ目を入れても全33通りしかなかった。だから各レースごとに全部の目を買えば必ず当てることは可能だった訳であるが、当然そんなことをする人はいなかった。万車券が毎回出れば全点買いも儲かって儲かって笑いが止まらないだろうが、現実はそんなに甘くはないからである。

(が、最近競馬で、ありとあらゆる出目を、何億円もかけて買いまくった人が現れ、手にした配当金数億円に無申告の脱税容疑をかけられた結果、彼は当然それに反発し、外れ馬券の購入にかかった費用全額を《必要経費》として認めるよう訴える民事訴訟を起こしたことがあった。そして彼の訴えは一部認められたようである。)

 話がだいぶ脱線してしまった。出目を私に教えた彼は、自分の推理や予想だけでも駄目で、勿論《当たるも八卦当たらぬも八卦》だけでも駄目という結論に達し、自分独自の出目表を考案したのである。競輪は9人の選手が並んで走る競争で、各レースごとに《本命ー対抗》がはっきりしている。有力選手の後位は有力な先輩が占めたりする訳であるから自然「並んだ順」が推理の基本になる。しかしゴールは並んだ順とは違う順番になることが多いので賭け事の対象になり得るわけである。それで彼の出目表だが《1ー2》から始まって最後《6ー5》に至るまで全ての◎本命◎ー○対抗○に対して彼独自の出目がセットされ、ぞろ目を除く30通りのフォーカスがそこに収まっていることになる。表のどこかには必ず《🎯的中車券》が顔を出しているわけである。後は自分が表のどこに目を付けているかにかかって来るのだ。彼は「当たらないよ♪」と
笑って言いながらその出目表も全部教えてくれたが、私は東京を出たときの混乱で失ってしまった。もったいないことをしたと思う。彼の研究は金では買えないものだった。
 でも一つだけ今でも覚えている目がある。それは:

 ☆3ー4が◎(本命)ー○(対抗)のとき、自分の推理・予想とは全く無関係に出てくる目が

⇨⇨3ー1 3ー2
⇨⇨5ー4 1ー5

の4点なのである。これはたまたま偶然だったのだと彼は言ったが、この「5ー4」で私は万車券を特券1枚当てたことがあった。別人に頼んだので結果は会社の食堂で観ていた人から聞いた。I氏自身は休みだったから自分で現場まで行ったのだが、それでも「5ー4」という目は2千円しか買わなかったらしい。

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