ホリエモン無罪確信
ライブドア(LD)の粉飾決算事件などで証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)罪に問われた前社長堀江貴文被告(34)の公判が26日、東京地裁で開かれ、堀江被告が「無罪と確信している。どんな手段を使っても、わたしを有罪、実刑にしようとする捜査だった」と最終意見陳述した。
弁護側も最終弁論で戦前「検察ファッショ」との言葉を生んだ帝人事件を引き合いに「犯罪事実がないのに、検察が事件をつくり上げた」と指摘し、無罪を強調した。
証拠や争点を絞り込む公判前整理手続きが適用され、昨年9月から始まった公判は約5カ月で結審。小坂敏幸裁判長は3月16日に判決期日を指定した。検察側は昨年12月「会社と自己の利益のため投資者を欺いた。反省は皆無」として懲役4年を求刑している。
堀江被告は涙を流しながら最終意見陳述。「社会のため、会社のため、株主のため、頑張ってきたのに、検察は怖い。捜査機関がこういう状況なら起業家は委縮してしまう」と訴えた。
約2時間に及んだ最終弁論で、弁護側は堀江被告の関与を指摘したLDの元取締役宮内亮治被告(39=同罪公判中)らの証言などについて「メールや行動記録などの物証に反している。信用性がない。共謀したという会議も実在せず、事件が“蜃気楼(しんきろう)”であることを示している」と主張。
その上で「宮内被告らには業務上横領などの嫌疑があるのに、検察は捜査しなかった。宮内被告らと検察官の間には、堀江被告が事件を主導したとする黙契(暗黙のうちに意思が一致すること)があった」と述べた。
また粉飾とされるLD株売却益の売り上げ計上は「当時の会計基準を前提にすれば、違法ではない。検察の主張は会計知識の不備が生み出した。架空の利益計上も指示していない」と反論した。
[2007年1月26日14時53分]
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以上引用は「日刊スポーツ」から。
私は「ホリエモン無罪」はあり得ないと思う。それは司法にとって「出来ない相談」である。「罪証」があるとかないとかの話ではない。検察が自らの存在意義と威信を賭けて「事件化」したのだから、これは百パーセント有罪である。司法は検察が領導した「国策捜査」に従うだけである。裁判所と言えども法衣を脱げば単に立身出世を望む役人たちが群れ集っている場に過ぎないのであるから、彼らにあるのは自称「高度に政治的な判断」だけであり、従って「無罪判決」を書くだけの度量など元より備わっていないのである。
日本の所謂言うところの「三権分立」は単なる形式に過ぎず、「国権の最高機関」たる国会の推挙する首班が内閣を組織して行政を一括し、内閣総理大臣が司法の長を任命するのであるから、そのヒエラルキーははっきりしている。現在は安部ポンが全権を掌握していると言っても決して言い過ぎではなく、その意味で我々は世界の処々に今も見られる軍事独裁政権の「見せかけだけ表層だけの民主主義」を冷たく笑う立場にはない。
憲法改正を言うのなら、私はこっちの方を改正して欲しいのである。
だいたいが「伝家の宝刀=違憲立法審査権」もろくすっぽ発動出来ない「法の番人」などその存在意義は極めて希薄で基盤も脆弱である。
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*法文に照らして被告人の罪否を問う成文法はややもすると「聖書学的(?)条文解釈主義」に陥りがちである。屁理屈をこねくり回して事態を混迷化させることなく、常識的に「普通に」考えた方が理知的であるのかも知れない・・ということであればあれだけの一般大衆に(←欲に目が眩んだ愚かな人たちだとは言え?!)取り返しのつかない損害を与えたのだから、これは一目瞭然「有罪でいい!」わけだろうが、ホリエモンに言わせるとあの混乱はそもそも検察のフレームアップが原因であり、その「大本営発表」を日夜報道し続けたメディアにも連帯責任がある、自分が株主に損害を与えたわけではない、ということになる。これが「有罪」ということになれば「暫く臭い飯を食って来ればチャラ」にはならず、株主集団訴訟にも当然不利な状況を生み出す。
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*しかしあの男も反省しない男である。先のサンプロでの「ホリエモンの弁明」(←TVのない人でもYouTubeで全四編を見られるよ♪)を見ると「あなたはしかし株の分割で大儲けしたと言われている」というインタヴュアー田原さんの指摘には:
「いや」(←話を始める際まず最初にこの「いや」で相手の言い分を全面否定してから切出すのが彼の口癖で、あまり上品な性癖とは言えないだろう。てか、聞く方は少し間抜けな印象を受ける。w)「株式分割で従来からの大株主は持ち株比率が下がって大損するんですよ。僕は今は17%(?)の持ち株しかないから、ライブドアには何ら発言権がない。捜査が入る前500億あった僕の資産は今200億円しかない」・・云々。
以下ホリエモンの主張をランダムに記述すると:
*近鉄バッファローズ~ニッポン放送の次はSONYを買収する予定だった。それで企業買収は終わりにするつもりだった。
いずれ四十までには(「世界一」になって)この企業買収ビジネスを止めるつもりだったから「(今回の逮捕が)皮肉にもいいきっかけになった」。自分は宇宙事業をしたい。
*部下だったのは熊谷専務だけで、宮内他はビジネスパートナーとして対等の関係にあった。宮内は自分を「社長」と呼び、自分は彼を「宮内さん」と呼んでいた。
*宮内らの一億五千万円にも及ぶ横領・背任の事実は知らなかった。彼を信頼していた。(←故野口氏と香港で会社設立した際の話で、これはまだ週刊誌ネタの域を出ない。)「他にも(不正は)ある」
*宮内は家族の他に愛人がいて僕より年収が少ない(2,000万円)のに豪勢な暮らしをしているのは会計士をしていた時代の不労所得があるのかと思っていた。彼がフェラーリに乗っていることは社員から聞いて知った。
*宮内は心の中では「(自分同様)こんなのは犯罪ではない」と思っている筈だが「やられちゃったから仕方ない。この際検察の主張は全部認めて早くこの件を終わらせよう」と考えたのだ。
*この「粉飾決算事件」が違法だという認識は宮内にも会計士にも無かった。
この一連のスキームの仕組みに関して宮内には「ざっくりとした」理解しかなかった。
*「(仮に宮内らの策動をホリエモンが全く知らなかったとしても)会社社長(代表)としての責任はあるのではないか?」という田原さんの質問には「微妙だ」と答えていた。
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*インタヴューの最後に「九十五日間に及ぶ逮捕・拘留の以前と以後とではホリエモンは変わったか変わらなかったか」という田原さんの質問に局の男女のアナウンサーが答えていたが、これはあまり意味が無い。
*たかが三ヶ月の独房生活である。全共闘世代の人たちにとってさえ、一年や二年の未決拘留はざらにあったし(←これも当時の赤沢?国家公安委員長に「裁判所はもっと協力しろ。我々がせっかく暴力学生を捕まえているのに裁判所が次々保釈してしまったのでは国家の安寧秩序が保たれない!」と一喝されてから俄然断然大量未決拘留が常態化したものである。)、或いは戦前治安維持法の時代には「転向」しないと命の保障は無かった。埴谷さんに至っては「彼は独房で一回発狂し、戦後釈放されてから正気に戻ったのだ」と仲間から揶揄されていたのである。
*ホリエモンに対する私自身の評価はあちこちへぶれていて、決して自慢出来るものではない。が、あのインタヴューを見ての私の感想を言うならば、「結局自分だけいい子になろうとしているだけじゃねえか・・」といったところだろう。
「時代を変革する若い世代の旗手」として彼の能力や素質に期待するのがそもそも出来ぬ相談だったのかも知れないが、「ミニ・ホリエモン」ならまだまだこの国には跳梁跋扈しており、公然隠然の力を発揮している。彼の逮捕立件で何か変わったのだろうか。確かに特捜は動いたが「巨悪」は依然として高枕高鼾で安眠していはしないか。
ともあれ彼は全面無罪を主張しているのだから、彼が方針転換しない限り裁判は最高裁まで行くだろう。若い世代の彼の応援団たちはまだ彼を熱烈に支持しているのだろうか、それも多少は気になる。
ライブドア(LD)の粉飾決算事件などで証券取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載など)罪に問われた前社長堀江貴文被告(34)の公判が26日、東京地裁で開かれ、堀江被告が「無罪と確信している。どんな手段を使っても、わたしを有罪、実刑にしようとする捜査だった」と最終意見陳述した。
弁護側も最終弁論で戦前「検察ファッショ」との言葉を生んだ帝人事件を引き合いに「犯罪事実がないのに、検察が事件をつくり上げた」と指摘し、無罪を強調した。
証拠や争点を絞り込む公判前整理手続きが適用され、昨年9月から始まった公判は約5カ月で結審。小坂敏幸裁判長は3月16日に判決期日を指定した。検察側は昨年12月「会社と自己の利益のため投資者を欺いた。反省は皆無」として懲役4年を求刑している。
堀江被告は涙を流しながら最終意見陳述。「社会のため、会社のため、株主のため、頑張ってきたのに、検察は怖い。捜査機関がこういう状況なら起業家は委縮してしまう」と訴えた。
約2時間に及んだ最終弁論で、弁護側は堀江被告の関与を指摘したLDの元取締役宮内亮治被告(39=同罪公判中)らの証言などについて「メールや行動記録などの物証に反している。信用性がない。共謀したという会議も実在せず、事件が“蜃気楼(しんきろう)”であることを示している」と主張。
その上で「宮内被告らには業務上横領などの嫌疑があるのに、検察は捜査しなかった。宮内被告らと検察官の間には、堀江被告が事件を主導したとする黙契(暗黙のうちに意思が一致すること)があった」と述べた。
また粉飾とされるLD株売却益の売り上げ計上は「当時の会計基準を前提にすれば、違法ではない。検察の主張は会計知識の不備が生み出した。架空の利益計上も指示していない」と反論した。
[2007年1月26日14時53分]
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以上引用は「日刊スポーツ」から。
私は「ホリエモン無罪」はあり得ないと思う。それは司法にとって「出来ない相談」である。「罪証」があるとかないとかの話ではない。検察が自らの存在意義と威信を賭けて「事件化」したのだから、これは百パーセント有罪である。司法は検察が領導した「国策捜査」に従うだけである。裁判所と言えども法衣を脱げば単に立身出世を望む役人たちが群れ集っている場に過ぎないのであるから、彼らにあるのは自称「高度に政治的な判断」だけであり、従って「無罪判決」を書くだけの度量など元より備わっていないのである。
日本の所謂言うところの「三権分立」は単なる形式に過ぎず、「国権の最高機関」たる国会の推挙する首班が内閣を組織して行政を一括し、内閣総理大臣が司法の長を任命するのであるから、そのヒエラルキーははっきりしている。現在は安部ポンが全権を掌握していると言っても決して言い過ぎではなく、その意味で我々は世界の処々に今も見られる軍事独裁政権の「見せかけだけ表層だけの民主主義」を冷たく笑う立場にはない。
憲法改正を言うのなら、私はこっちの方を改正して欲しいのである。
だいたいが「伝家の宝刀=違憲立法審査権」もろくすっぽ発動出来ない「法の番人」などその存在意義は極めて希薄で基盤も脆弱である。
============
*法文に照らして被告人の罪否を問う成文法はややもすると「聖書学的(?)条文解釈主義」に陥りがちである。屁理屈をこねくり回して事態を混迷化させることなく、常識的に「普通に」考えた方が理知的であるのかも知れない・・ということであればあれだけの一般大衆に(←欲に目が眩んだ愚かな人たちだとは言え?!)取り返しのつかない損害を与えたのだから、これは一目瞭然「有罪でいい!」わけだろうが、ホリエモンに言わせるとあの混乱はそもそも検察のフレームアップが原因であり、その「大本営発表」を日夜報道し続けたメディアにも連帯責任がある、自分が株主に損害を与えたわけではない、ということになる。これが「有罪」ということになれば「暫く臭い飯を食って来ればチャラ」にはならず、株主集団訴訟にも当然不利な状況を生み出す。
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*しかしあの男も反省しない男である。先のサンプロでの「ホリエモンの弁明」(←TVのない人でもYouTubeで全四編を見られるよ♪)を見ると「あなたはしかし株の分割で大儲けしたと言われている」というインタヴュアー田原さんの指摘には:
「いや」(←話を始める際まず最初にこの「いや」で相手の言い分を全面否定してから切出すのが彼の口癖で、あまり上品な性癖とは言えないだろう。てか、聞く方は少し間抜けな印象を受ける。w)「株式分割で従来からの大株主は持ち株比率が下がって大損するんですよ。僕は今は17%(?)の持ち株しかないから、ライブドアには何ら発言権がない。捜査が入る前500億あった僕の資産は今200億円しかない」・・云々。
以下ホリエモンの主張をランダムに記述すると:
*近鉄バッファローズ~ニッポン放送の次はSONYを買収する予定だった。それで企業買収は終わりにするつもりだった。
いずれ四十までには(「世界一」になって)この企業買収ビジネスを止めるつもりだったから「(今回の逮捕が)皮肉にもいいきっかけになった」。自分は宇宙事業をしたい。
*部下だったのは熊谷専務だけで、宮内他はビジネスパートナーとして対等の関係にあった。宮内は自分を「社長」と呼び、自分は彼を「宮内さん」と呼んでいた。
*宮内らの一億五千万円にも及ぶ横領・背任の事実は知らなかった。彼を信頼していた。(←故野口氏と香港で会社設立した際の話で、これはまだ週刊誌ネタの域を出ない。)「他にも(不正は)ある」
*宮内は家族の他に愛人がいて僕より年収が少ない(2,000万円)のに豪勢な暮らしをしているのは会計士をしていた時代の不労所得があるのかと思っていた。彼がフェラーリに乗っていることは社員から聞いて知った。
*宮内は心の中では「(自分同様)こんなのは犯罪ではない」と思っている筈だが「やられちゃったから仕方ない。この際検察の主張は全部認めて早くこの件を終わらせよう」と考えたのだ。
*この「粉飾決算事件」が違法だという認識は宮内にも会計士にも無かった。
この一連のスキームの仕組みに関して宮内には「ざっくりとした」理解しかなかった。
*「(仮に宮内らの策動をホリエモンが全く知らなかったとしても)会社社長(代表)としての責任はあるのではないか?」という田原さんの質問には「微妙だ」と答えていた。
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*インタヴューの最後に「九十五日間に及ぶ逮捕・拘留の以前と以後とではホリエモンは変わったか変わらなかったか」という田原さんの質問に局の男女のアナウンサーが答えていたが、これはあまり意味が無い。
*たかが三ヶ月の独房生活である。全共闘世代の人たちにとってさえ、一年や二年の未決拘留はざらにあったし(←これも当時の赤沢?国家公安委員長に「裁判所はもっと協力しろ。我々がせっかく暴力学生を捕まえているのに裁判所が次々保釈してしまったのでは国家の安寧秩序が保たれない!」と一喝されてから俄然断然大量未決拘留が常態化したものである。)、或いは戦前治安維持法の時代には「転向」しないと命の保障は無かった。埴谷さんに至っては「彼は独房で一回発狂し、戦後釈放されてから正気に戻ったのだ」と仲間から揶揄されていたのである。
*ホリエモンに対する私自身の評価はあちこちへぶれていて、決して自慢出来るものではない。が、あのインタヴューを見ての私の感想を言うならば、「結局自分だけいい子になろうとしているだけじゃねえか・・」といったところだろう。
「時代を変革する若い世代の旗手」として彼の能力や素質に期待するのがそもそも出来ぬ相談だったのかも知れないが、「ミニ・ホリエモン」ならまだまだこの国には跳梁跋扈しており、公然隠然の力を発揮している。彼の逮捕立件で何か変わったのだろうか。確かに特捜は動いたが「巨悪」は依然として高枕高鼾で安眠していはしないか。
ともあれ彼は全面無罪を主張しているのだから、彼が方針転換しない限り裁判は最高裁まで行くだろう。若い世代の彼の応援団たちはまだ彼を熱烈に支持しているのだろうか、それも多少は気になる。