本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

いわゆる『場末の名画座』再掲。

2006-10-03 22:18:31 | 
*先日『飛田東映』で邦画の三本立てを見た。行ったのは数年ぶりのことと思う。
 入ったのは昼二時半頃だったろうか、ちょうど『鬼平』が終わるところで良いタイミングだった。
 三本とも往年の大作でボリュームがあり過ぎ私にはいささか苦痛だったが、頑張って一応全部見て外へ出たときには七時を過ぎていた。(↑写真)

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*当日(9/6~9/12)のラインアップは:

1.『鬼平犯科帖中村吉衛門岩下志麻。松竹フジテレビ。
  藤田まことも上方の元締めとして出演している。
  絵の構図と色彩がきれいだった。

鬼平犯科帳 - goo 映画鬼平犯科帳 - goo 映画

2.『日本大侠客』鶴田浩二藤純子。東映。
  明治30年代の九州若松の侠客の伝記らしい。
  鶴田浩二と言えば私は最近NHKラジオ深夜便で『街のサンドイッチマン』を何回か聞いた。
  むろん、役者としてもなかなか味があるいい役者さんだったことは言うまでもない。「演技過剰で判り易過ぎる」と言う人もいたが・・。w

註:『B級映画館』には以下の記述があった。

* 日本大侠客
 未見のマキノ雅弘監督作品を見ることができた('66 脚本・笠原和夫)。
 見ている間、常に既視感にとらわれたが、それもそのはず、'70年に同じマキノ監督が勝新太郎主演でリメイクした「玄海遊侠伝・破れかぶれ」を以前に見ている。はっきりした記憶はないのだが、どうも、ほとんど同じように作られていたような気がする。わずか4年後に「同じ映画」を作ってしまうのもスゴイと言えばスゴイ。
 今回見たオリジナルの東映版は、鶴田浩二主演。「無軌道」と言われる主人公としては、むしろ勝新の方がはまっていたかもしれない。
 とはいえ、これはタイトルに負けない、堂々たる作りの娯楽映画だ。
 悪いところなど、まったくない。
 ないが、つっこみたいところが一点。
 鶴田を「あんちゃん」と慕う小さな輸送船の船頭がいる。浅黒い肌の気のいい男だ。出てきた瞬間、「よく見る顔」だと思ったが、すぐに名前が思い浮かばなかった。しばらくして、やっと気がついた。
 天津敏ではないか!
 あまりにも意外すぎるので、名前がすぐに出てこなかったのだ。
 天津敏は、高倉健や鶴田浩二に最後に殺される「一番悪い奴」を何度も何度も演じている人だ。若山富三郎の「極道」シリーズや後のカラテ映画でも悪の親玉をやっている。まさしく、東映任侠映画最大の悪役だ。
 その天津敏が、気のいい船頭役?
 おかしい。きっとなにかある。そうか、今は友達面しているが、いずれ悪党になり、鶴田を裏切り、最後には殺されるんだな。
 そう思って見ていたが、いっこうに「改心」する様子がない。
 ついに、クライマックスでは、鶴田や大木実といっしょに殴り込みにいき、悪いヤクザどもをやっつけてしまった!
 驚くとともに、ちょっとうれしいキャスティングだった。
 天津ファンは必見!!(2002/9月、中野武蔵野ホールにて)

 引用終わり。

日本大侠客 - goo 映画日本大侠客 - goo 映画

3.『新・女賭博師 壷ぐれ肌』江波杏子。角川ヘラルド。
  私はこの人のシリーズには馴染みがなかったが、今見るとこれはこれで楽しめる映画である。
  ただしかし脚本は散漫で良くない。

新女賭博師 壷ぐれ肌 - goo 映画新女賭博師 壷ぐれ肌 - goo 映画

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*『飛田東映』は動物園二番街の高速側裏手に『トビタシネマ』と並んであり、東映は邦画、シネマは洋画の三本立てを常時オールナイト上映している「もろに場末風な(←ちゃいっ!)」ユニークな映画館である。もうこの手の映画館は全国でも殆ど淘汰され尽くしたのではないだろうか?
 ここもかつては数年間閉鎖されていたが今は復活している。

大阪市西成区山王2-14-3
tel.06-6641-5801(東映・シネマ共通)

 電話が共通なのは入り口~もぎり(受付)が一緒だからで、自動券売機で入場券を買ってから受付を通して右へ進めば邦画の『飛田東映』へ、左に進めば洋画の『トビタシネマ』へそれぞれ入れるようになっている。

*料金は一応両方共800円(←勿論どちらか一方だけしか見られない!)ということになっているが、曜日や時間帯によって様々な割引がある。
 私はというと、大概は500円で見ているような気がする。

 毎日9時開場。終日入れ替無し。

 午前中は700円。
 夜7時からも700円。
 夜10時からは500円。

 朝5時に閉館。館内清掃が始まり追い出されるが、もう電車や地下鉄が動く時間だし、あいりんセンターのシャッターもそろそろ開けられる時間である。
またここは空缶拾いを生業とする人達もよく利用している映画館であるが、彼らにとっては朝5時では既に遅過ぎる時間だろう。

 これとは別に、番組が変わる前日の火曜日と金曜日には終日500円となる。つまり毎週水曜日には邦画が、土曜日には洋画が、それぞれ新番組に入れ替わるというシステムである。
 私は予告編で見て、月末の石原裕次郎宇野重吉ら豪華キャストの『鉄火場破り』には是非行きたいと思った。w

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*動画はこちら→『ヤースケ伝免許皆伝』へどうぞ。Gooでも早急に動画投稿を始めて欲しいものです。w



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