本家ヤースケ伝

年取ってから困ること、考えること、興味を惹かれること・・の総集編だろうか。

ニヒリズムの克服は可能か。

2008-07-24 22:52:10 | 社会
今朝のたまちゃんTVで、八王子通り魔事件に関連してコメンテーターの大沢弁護士が興味深い発言をしていた。容疑者はテレビに出たかったのだそうで、理由は仕事のことで両親に相談したが親が話を聞いてくれなかったからだと言う。(←父親はそうは言っていないが。)人を殺してテレビに出ればみんなの注目を浴びることが出来る。殺す相手は誰でも良かった。包丁を使えば簡単に殺せるだろう。そこで文化包丁を買う・・。(テレビは警察の発表をそのままオーム返しに伝えるだけだが、一般に警察発表はこの段階では本人が断片的にボソボソ話すことをなんとか辻褄が合うように整合させているだけなので我々は鵜呑みにしてはいけない。)テレビに出て有名になりたかったという点ではアキバの事件も同様だ。で、有名になりたい。後世に名を残す悪党になりたい。別に金メダルを取ったりとかいった輝かしい正のヒーローでなくともブラックヒーローで構わない、負のヒーローでかまわないというそういう心理が働いているという指摘である。テレビを主体としたメディアは確かにそういう伝え方をしていることに我々は気づかざるを得ない。視聴率さえ稼げればいいとでも思っているのか「ヒール役」なる者を速攻で仕立て上げ、人と変わったことさえすれば悪い奴も悪いなりに取り上げ持ち上げ面白おかしく報道する。夕方のミヤネ屋では彼ら「モンスター」を生み出す原因について社会全体で考えて行く必要があると誰かが指摘していたが、モンスターを生み出すことに一番貢献しているのはメディアであって、そう考えれば、煽って煽って火がついたらまた騒ぎ立てて・・の繰り返しは「マッチポンプ」そのものに見えて来る。*有名になりたい。他者から認知されたいという心理が強迫観念のように彼らに働いていることが、今ひとつ私には理解出来ない。私自身はむしろ逆の心理が働くことの方が多いからである。世間的には無視黙殺されていた方が日々の暮らしは楽だろうにと思う。他人が自分を認めようと認めまいと、自分は自分の生涯を全うするしかないのである。自分に対する他人の評価は他人が個々することであって、そんなものをいちいち気にしてどうする。容疑者の33歳という年齢だが、彼らは全て親任せで育った世代だとテレビでは言っていた。それは極論に過ぎるが「いい歳して甘ったれるんじゃない」と言うならその通りである。彼らの心理の底部には虚無がある。 . . . 本文を読む