知り合いのご主人の『遺作展』があった。
サラリーマンをしながら作陶を続け、
登り窯を作り、備前焼を焼いていた。
我々夫婦は、
陶芸には興味がなく、
備前の良さが分からない。
のだが、
奥さんの人柄に惹かれ、
機会があれば、足を運んでいる。
ご主人を亡くされたのは、3年前。
私は、
介護のために実家暮らしだった。
ご葬儀の後しばらくして、
窯元に彼女を訪ねた。
その時の、
彼女の清々しい笑顔に、
彼女らしさを見た思いだった。
心残りなく介護できたから。
事もなく、彼女は言った。
娘さんが、窯を継いでくれるという。
ご夫婦を慕って、
集まってくれている大勢の仲間がいる。
そんな中に居られるので、
悲しさも薄らいでいるのかもしれない。
『遺作展』には、
娘さんの作品もあった。
これからは、
娘たちの仲間が増えていくでしょうね。
それまで、
私がつなぎで守ってやれれば、って思っているの。
相変わらずの笑顔で、
彼女が話してくれた。
どんよりとした雨雲の中、
心軽やかに帰宅の途についた。
サラリーマンをしながら作陶を続け、
登り窯を作り、備前焼を焼いていた。
我々夫婦は、
陶芸には興味がなく、
備前の良さが分からない。
のだが、
奥さんの人柄に惹かれ、
機会があれば、足を運んでいる。
ご主人を亡くされたのは、3年前。
私は、
介護のために実家暮らしだった。
ご葬儀の後しばらくして、
窯元に彼女を訪ねた。
その時の、
彼女の清々しい笑顔に、
彼女らしさを見た思いだった。
心残りなく介護できたから。
事もなく、彼女は言った。
娘さんが、窯を継いでくれるという。
ご夫婦を慕って、
集まってくれている大勢の仲間がいる。
そんな中に居られるので、
悲しさも薄らいでいるのかもしれない。
『遺作展』には、
娘さんの作品もあった。
これからは、
娘たちの仲間が増えていくでしょうね。
それまで、
私がつなぎで守ってやれれば、って思っているの。
相変わらずの笑顔で、
彼女が話してくれた。
どんよりとした雨雲の中、
心軽やかに帰宅の途についた。