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「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?という本は、世界で40ヶ国以上に1万1000を超える店舗を構え1日5店舗のペースでオープンしているスターバックスが、その成功に導いた社内に伝わる暗黙の非公式な知見に基づいて、46のルールにまとめたものです。
具体的にはスターバックスをつくっている経営哲学、独特の社内文化、長く人をひきつけるブランディング、値引きやテレビCMに頼らないマーケティング戦略、人事に対する独自の考え方などです。
特に以下については知らない内容で驚きましたね^_^;)
・広告活動はあくまでも地域や個人に向けたものに限定
・新しい市場に参入した当初はコーヒーセミナーを開く
・米国では経費の増加を相殺するために2~3年おきに5セントずつ値上げしている
・各種映画でスターバックスのシーンがあるがお金は払っていない
・店舗に表示されている営業時間の10分早く開店し、10分遅く閉店する
・ボランティア活動にも時給を支払う
・テイスティングは20%も購入に結びつく
・向いていない人材はただちに解雇する
また本書を読んでスターバックスが成功した秘訣は以下だと思いましたね。
・最高品質のコーヒーを提供
・低価格戦略はしない
・セールはしない
・ロケーショニングに力を入れる
・地域社会にとけ込む
・親切なバリスタと清潔な店舗
・客とのふれあいを大切にしている
・自信ある商品をテイスティングで無料で与える
・従業員が伝導者となる
・情熱と資質を持った従業員を採用
・従業員の意見に耳を傾けるだけでなく意見について対応
「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」という本は、ビジネスを成功させる秘訣がたくさんあり、とてもオススメです!!
以下はこの本のポイント等です。
・スターバックスにとって口コミによる宣伝はなくてはならないものなので、店内でのスターバックス体験以外にも、地道なマーケティング活動を展開している。例えば、各店舗の地域で行われるチャリティ活動に協力し、スコーンやドーナツなどを寄付してチャリティの宣伝や売り上げに貢献している。また何年も前から、ユタ州パークシティで開催されるサンダンス映画祭の舞台裏にエスプレッソバーを設置している。こうした活動はそれほど注目を集めないが、将来的に注目されると見越してのことだ。最近は、新商品をビルボードと呼ばれる大型屋外広告に表示したり、ラジオCMを流したりといった一般的な広告活動も行うようになったが、あくまでも特定の地域向けのもので全国的に展開するものではない。スターバックスの広告活動は、地域や個人に向けたものに限定されている。あくまでも事業を通じてマーケティングすることに全力を注いでいる。
・スターバックスの場合、豆からカップ一杯のコーヒーになるまでのストーリーを、商品パッケージやパンフレット、店内ポスターに表示するだけにとどまらない。コーヒーセミナーを開くのである。特に新しい市場に参入した当初は必ず実施する。このセミナーでは、十分に教育を受け、熱い情熱をもった「コーヒーを伝えるスペシャリスト」がさまざまなコーヒーの品種について講義し、コーヒーに合う果物やチーズ、チョコレートについて提案する。スターバックスは、ワイン醸造業者がワインに情熱を注ぐようにコーヒーに情熱を注ぎ、その熱い思いを消費者と分かち合うのだ。
・たった一日セールをやったことで、供給網に重圧がかかり、セール以後の通常販売が機能せず、スターバックスは損失を被ることとなった。だが最大の損失は、完璧な一杯のコーヒーという商品をつくること、そしてその商品でお客様に心から満足してもらうことに気を配れなくなったことだった。こうしてスターバックスはセール販売をやめた。その翌年はセールをしないことに不満をもつお客様の声が上がったが、さらに1年が過ぎると、セール販売は遠い過去の記憶となった。スターバックスの役員たちはこの失敗を教訓とし、従業員は価格に見合った素晴らしいコーヒーを提供することこそが重要であることを、改めて肝に銘じた。
・スターバックスに来店する顧客が使う金額(客単価)は、平均4ドル弱である。米国のスターバックスでは経費の増加を相殺するために、2~3年おきに5セントずつ値上げをしている。値上げに伴って客単価も上がり、ひいては売上全体が上がる。顧客はスターバックスの値上げを冷静に受け止め、5セント多く払わないといけなくなったからといって怒る人はまずいない。値上げした当初は来店客数が若干減るものの、2~3週間もすれば元に戻り、再び利用客は増加の一途をたどる。新商品には、高めの価格を設定する。新商品のドリンクの多くは期間限定のプロモーション用である。
・マーケティング活動がプラスの効果(資産)、マイナスの効果(負債)のどちらを生み出すものかを判別するにあたって、スターバックスは次の4つの点を考慮する。
□スターバックスのお客様のインテリジェンス(知的好奇心や判断力)を尊重しているか
□お客様に約束した内容を企業として責任をもって果たすことができるか
□従業員が楽しんで積極的にできるものか
□気が利いていて、オリジナリティがあり、心から信頼できるものだとお客様が受け取ってくれるか
この4つのうち、3つ以上「イエス」がつけば、その活動はブランド資産にある。
・スターバックスのロケーショニング戦略は「中心の中心に」と呼ばれるもので、不動産担当部門は、広告業者がビルボードの場所を選定するかのごとく、人目につきやすい、往来の多い角地の中から、店舗を構えるのに最適な場所を選び出す。スターバックスが店舗の拡大を始めた頃、一番お金をかけたのがロケーショニングである。ビルボードやテレビCM枠の確保にお金を費やす代わりに、土地を買い、次々に店舗をオープンしていった。目立つロケーショニングに加えてテイスティングサービスや口コミが功を奏し、スターバックスは独特の宣伝方法で注目を集める存在となった。これこそ最高のマーケティングだ。
・グッズのラインナップを揃えるにあたってリスクはつきものだが、スターバックスはそこに内在するリスクを軽減するため、以下の5つの暗黙の指針を忠実に守ることで、グッズの妥当性をはかっている。
①スターバックスコーヒーと同じく上質なものであること
②コーヒー、あるいは「コーヒーを楽しむひととき」に直接関係していること
③さまざまな工夫や、スターバックス独自のスタイルを加えることで、他にはない優れた品にできるものであること
④スーパーやインターネットなど、スターバックスの店舗以外でも入手可能にできるものであること
⑤店内、自宅、職場、または仕事中に、「値打ちあるひととき」を提供できるものであること
・スターバックスが大手企業ではなかった頃、広告費の捻出は一番後回しにされていた。だが会社が大きくなり、事業とブランドが呼応して確立されるにつれ、とても大切なことに気がついた。それは「口コミが企業にとって最高の広告である」といいうことだった。口コミを金で手に入れるやり方を模索する者も多いが、消費者の声はいまだに金で買うことはできない。ブランドのストーリーをありのままに語ったとしても、多数のライバル企業の広告メッセージがひしめき合うなかでは次第に疑念がもたれるようになるだろう。肝心なのは「注目されたいなら、注目に値するものでなければならない」ということだ。
・スターバックスは映画「ユー・ガット・メール」の中で起用してもらうためにお金を払ったわけではない。米国ドラマ「アリーmyラブ」や「セックス・アンド・ザ・シティ」で何度もスターバックスと口にされることや、ロゴ入りのカップの起用についてもお金を払っていない。映画「オースティン・パワーズ」の第1作と第2作でスターバックスは大きな役割を果たしているが、これもお金を払っているわけではない。むしろ逆で、プロデューサーのほうから、登場人物のイメージを視聴者に植え付けるためにスターバックスブランドを使わせてほしいと言ってきたのだ。
・例えば「10分ルール」というものがある。このルールは、店舗に表示されている営業時間よりも10分早く開店し、10分遅く閉店することからこう呼ばれている。10分早い開店は、朝の早いお客様にとってありがたく、10分遅い閉店は、遅くにコーヒーを飲みたくなったお客様にとってありがたいことである。この10分ルールはスターバックスに最低限求められることとして定着した。表示にある営業時間よりも長く店を開けることは、今では当然のこととなっている。このルールはほんの一例にすぎない。約束以上のことをするうえで最も重要なのは、日頃から約束以上のことをしようとする、誠実な従業員がいることである。
・人からもらって一番嬉しいものは何か考えてみてほしい。「そこまでやってくれたんですか!」と嬉しい驚きを誰かから告げられたことはどのくらいあるだろうか。これこそが約束以上のことをして得られる最高の報酬である。必要なことや期待される以上のことをやろうという気持ちをもって接しないと、驚きが言葉となってあらわれることはない。そして、そうした気持ちを全員がもつことで、約束以上を実行することが企業文化として社内の隅々にまで定着する。約束を守ることは大切である。だが、約束以上のことをやろうとすることは、もっともっと大切なことなのだ。
・地域にとけ込む一環として、「メーク・ユア・マーク」というプログラムを通して従業員のボランティア活動への参加を奨励している。このプログラムは、従業員が非営利団体のためにボランティア活動に従事した時間分の時給を支払うという仕組みだ。2000年からスタートし、米国とカナダの従業員がボランティア活動に参加した時間は、80万時間を超えている。
・スターバックスは、地域の「反発」を抑えるためだけではなく、次の5つの点での効果を計量化することで、地域社会への貢献は会社にとって必要だと捉えている。
①従業員の志気が上がり、勤務態度や接客態度が向上する
②定着率が高まる
③リーダーシップが身につく
④会社の評判を高める
⑤株価が上昇し投資家が集まる
・信じられないかもしれないが、スターバックスの熱狂的なファンを生み出した重要な要素は、CRMアプリケーションでもコーヒーでもない。なんと、親切なバリスタと清潔な店舗である。顧客が満足する鍵となる一番の条件は、上質なコーヒー、迅速なサービス、適切な価格だと思うだろう。だがスターバックスにはあてはまらない。社内で調査を行った結果、熱狂的なファンのファンたる所以、すなわち顧客ロイヤルティは、親切な従業員と清潔な店舗という、人とふれあう要素にあるという結果が繰り返し得られた。
・スターバックスのお客様は、店舗にいるパートナーとの人としてのふれあいを高く評価しているのであって、それを再現しようとしたが所詮本物とはほど遠いハイテクシステムは求められていないということを、スターバックスは学んだ。スターバックスは人を相手にしたビジネスとしてコーヒーを提供する会社であって、コーヒービジネスを通じて人に奉仕する会社ではない。
・「論よりテイスティング」であるのはもちろんのこと、テイスティングは販促活動でもある。社内調査によると、テイスティングの5杯に1杯、つまり20%も購入に結びついているとの結果が出ている。スターバックスが新ドリンクを発売するときの最も効果的な販促ツールは、ラジオ広告ではない。お客様に直接テイスティングしてもらうことである。
・商品を「分かってもらう」ために試供品を配ると、商品への自信と誇りがお客様に伝わり、商品への興味と購買意欲がわく。無料で試してもらうことが、商品に対する企業のプライドを消費者に強烈にアピールする。このプライドは、自分たちの商品には何ら不安はないという自信から生まれる。気に入ってもらいたいという思いから食べ物や飲み物の味見をさせているのだと、消費者はきちんと受け止めてくれる。消費者は自分の好みにあう素晴らしい商品に出会うことを待ち望んでいるのだ。無料で試してもらうことにより、何度も味わいたくなるくらい気に入ってもらえる自信があると、消費者にアピールできるのである。スターバックスのテイスティングサービスは、「新ドリンクのおいしさを(広告で表示するような)言葉だけで伝えようなんて思っていませんよ。お客様にしっかりと実感していただきたいので、さあ、まずは飲んだみてください」とお客様に訴えているのである。
・「お客様主導型テイスティング」とは、テーブルやレジカウンターのそばにあらかじめ置いてあるテイスティング商品をお客様が自分でとることであり、「店主導型テイスティング」とは、店舗の従業員がテイスティング商品の説明をしながらお客様に配ることである。お客様との交流を深める点でも、販売につなげる点でも、圧倒的にいい結果を出しているのは、店主導型だ。
・最初の試練は1990年代半ばから後半にかけてのことだった。この頃スターバックスの経営陣は、北米に1万店舗オープンしたらコーヒー市場は飽和状態となり、成長は停滞すると信じきっていた(ご存じのようにこの予感は外れた)。だが結果的に、なんとしても成長を続けようと中核事業を拡大し始めることになった。①米国外市場にも店舗を拡大すること、②スーパーに卸すコーヒー豆を増やしたこと。この2つの戦略がコーヒービジネスの核となる能力をうまく引き上げる形になり、ビジネス全体の成長を助けることになったのである。
・第二の試練は1999年。まだ成長は鈍化するとの見通しをもっていたので、コーヒーというホームグラウンドの外に成長できる分野を求めることに決めた。この方針を唱えた主力経営陣の言い分は、「顧客はスターバックスが、コーヒーだけでなくライフスタイルの分野にも進出することに賛同してくれている」というものだった。コーヒーだけでなくライフスタイルの分野にも進出して売上高を伸ばそうという思惑から、スターバックスは次の事業に乗り出した。
●自社ウェブサイトをライフスタイル発信サイトとして大幅にリニューアルし、キッチン用品から家具まであらゆる生活用品を消費者に提供する、巨額を投じた一大プラン
●懐かしい家庭料理をテーマにした本格的レストランのオープン
●カルチャー季刊誌の発行
●鉛筆削り、革表紙のノート、卓上時計、デザイン性の高い事務用品などを店舗で販売
こうしたライフスタイルを提案するブランドとして発展しようとした試みは、どれもうまくいかなかった。スターバックスが信じた顧客の賛同はマーケティングの幻想だった。そんな顧客も市場も、現実にはなかったのだ。
・企業が望む最高の社内環境は、会社や商品のことを周囲に熱く語るようなロイヤルティ(忠誠心)の強い従業員、会社の「駒」ではなく「伝道者」となる従業員がいる環境だろう。心から会社を信頼しないと、伝道者にはならない。伝道者となる従業員のいる会社は、その会社で働きたいから働く人々のいる会社であり、必要性にかられて働いているのではない。伝道者である彼らは、会社自体の良さ、会社の信条、会社のおかげでどう自分の生活の質が高まったかなどを周囲に話す。
・スターバックスのパートナーにとって、会社は目的を達成する手段ではない。彼らにとって会社は、いい人生を勝ち取るための手段である。意志をもって働き、会社の善行を賞賛するのは、自分たちの会社は価値のあるものを生み出していると信じているからである。仕事に費やした時間は、人生の質に大きな違いを生み出すことに貢献しているのだ。社内の至るところに根付いているスターバックスに対する強力なロイヤルティは、会社のために活かすことができる。自分が応援する会社で働きたいと思っているのだから、その熱意を利用しない手はない。スターバックスには、各自で考え、自分の意志と裁量で対応し、お客様に満足してもらうことを奨励する社内文化がある。従業員たちは自分の意志で自由に行動できるので、普段の仕事以上のことをして顧客や会社に尽くすのも自由であり、誰もがそうしようとする。スターバックスは勢いが衰えることなく成長を続けていったが、従業員の中に根ざした社内文化は、目的意識と意義という点ではほぼ変わることなく生き残った。これらが生き残ったのは、3つの重要な要素のおかげである。①ビジョンと運命の共有、②パートナー同士の交流を深めること、そして③適材確保/迅速解雇の精神、である。
・スターバックスは、適格な人材を雇えば、次はその人が適格な人材を雇ってくれるという考えをもつ。だが、いくらその人自身が良い人材であっても、時として間違った人選をすることはある。スターバックスでは、「向いている」人材を雇うときはじっくり時間をかけるが、「向いていない」人材はただちに解雇するのが通例である。スターバックスに「向いていない」人材とは、無気力な態度をとり、会社がやろうとしていることを信頼しないタイプである。このタイプは仕事を仕事としか捉えておらず、会社の使命や同僚、それにお客様にすらかかわろうとしない。意欲のない人はすぐに解雇しないと、やる気のなさが、ウィルスのように社内に広まってしまう。やる気のない従業員の解雇が遅いと、そのやる気のない態度が周りの人に伝染して、ひどい痛手を被ることになる。一方、向いている人材は、会社と商品に対して情熱を持っている。雇われる前から会社のビジョンに賛同している人は特にそうだ。
・特筆すべきは店舗で働く従業員の離職率である。よそのファーストフード店では従業員の回転率が300%近くなのに対し、スターバックスのそれは65%程度に抑えられている。つまり、ファーストフード店では12ヶ月に3回スタッフが入れ替わるのに対し、平均的なスターバックスでは18ヶ月に1回である。18~24歳という転職を重ねやすい年代がバリスタの圧倒的多数を占めていることを思えば、回転率を低く抑えることは非常に重要である。従業員がスターバックスで働き続けたい理由のひとつは、待遇がいいことである。「従業員エクスペリエンス」が大事だとスターバックスでは捉えているおかげで、フォーチュン誌によう「米国で働きたい企業トップ100」に、1998年以降連続してスターバックスの名前が挙げられている。”社員から選ばれる企業”というイメージを見返りとして得ているのだ。もちろんイメージだけでなく、店舗で実際に働いてお客様を満足させる従業員にそう思われないと、意味がない。従業員を大切にすることを態度で示すこともせず、期待を上回る扱いもしていなかったら、スターバックスは今日あるような企業にはなっていないだろう。
・スターバックスではミッション宣言を生きた文書にするために、ミッションに反することが行われていると感じたら、どんな活動についてでも疑問を投げかけるよう従業員全員に奨励している。この制度は「ミッションレビュー」といい、毎月200前後の意見や提案が、熱心に会社を気遣う従業員たちから提出される。提出された意見や提案には必ず返答するが、返答以上の形で応えることが多い。行動で示すのだ。そうすると、従業員全員に会社の考えが伝わるだけでなく、ミッションに沿って会社を運営していける。「意見に耳を傾けるだけでなく、意見について対応している」と従業員に分かってもらえる。そして、提案をうけて実施されたことについては、提案者個人の功績とされているということも付け加えておこう。
・商品がブランドをつくるのではない。人がブランドをつくる。ブランド構築には、商品そのものよりも、人のほうが大事なのである。だからこそ、お客様に素晴らしい商品と有意義な体験を提供するのにふさわしい人を雇うことに、スターバックスはとてつもなく力を注いでいる。従業員を雇うときは、店舗レベルでも企業レベルでも、応募者の偽りのない「人」としての資質をみる。その資質とは、次の4つである。
①誠実さ・・・誠実な人は接しやすく、誰からも好かれるので、周囲との信頼関係が生まれる。チームの中で大きく貢献するようになり、心のこもったサービスをお客様に提供してくれると捉えている。
②真面目さ・・・真地面な人は思いやりがあり、彼らにとってはすべてが大切なので、些細なことにも注意を払う。よって、「すべてが大事」なスターバックスでは、雇う際に一番重要視する資質である。
③知識欲・・・スターバックスで働く場合、お客様に自信をもってコーヒーについて語れるほどの知識を身につけてもらうことになる。この資質を見極めるポイントは、質問を投げかけてくるかどうかである。質問をするということは、スターバックスでは短所ではない。長所である。探求心のある人には豊富な知識が身につく。知識豊富になると、周囲に簡単に教えられるようになる。
④積極性・・・会社や地域に関わろうとする人は、スターバックスでは重視される。何かに参加したり周囲と交流を図るために時間をさくということは、面倒見のいい気質のあらわれである。スターバックスは人との感情のつながりを築いていこうつる会社なので、面倒見のいい人を求めている。
良かった本まとめ(2015年下半期)
<今日の独り言>
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「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?という本は、世界で40ヶ国以上に1万1000を超える店舗を構え1日5店舗のペースでオープンしているスターバックスが、その成功に導いた社内に伝わる暗黙の非公式な知見に基づいて、46のルールにまとめたものです。
具体的にはスターバックスをつくっている経営哲学、独特の社内文化、長く人をひきつけるブランディング、値引きやテレビCMに頼らないマーケティング戦略、人事に対する独自の考え方などです。
特に以下については知らない内容で驚きましたね^_^;)
・広告活動はあくまでも地域や個人に向けたものに限定
・新しい市場に参入した当初はコーヒーセミナーを開く
・米国では経費の増加を相殺するために2~3年おきに5セントずつ値上げしている
・各種映画でスターバックスのシーンがあるがお金は払っていない
・店舗に表示されている営業時間の10分早く開店し、10分遅く閉店する
・ボランティア活動にも時給を支払う
・テイスティングは20%も購入に結びつく
・向いていない人材はただちに解雇する
また本書を読んでスターバックスが成功した秘訣は以下だと思いましたね。
・最高品質のコーヒーを提供
・低価格戦略はしない
・セールはしない
・ロケーショニングに力を入れる
・地域社会にとけ込む
・親切なバリスタと清潔な店舗
・客とのふれあいを大切にしている
・自信ある商品をテイスティングで無料で与える
・従業員が伝導者となる
・情熱と資質を持った従業員を採用
・従業員の意見に耳を傾けるだけでなく意見について対応
「スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?」という本は、ビジネスを成功させる秘訣がたくさんあり、とてもオススメです!!
以下はこの本のポイント等です。
・スターバックスにとって口コミによる宣伝はなくてはならないものなので、店内でのスターバックス体験以外にも、地道なマーケティング活動を展開している。例えば、各店舗の地域で行われるチャリティ活動に協力し、スコーンやドーナツなどを寄付してチャリティの宣伝や売り上げに貢献している。また何年も前から、ユタ州パークシティで開催されるサンダンス映画祭の舞台裏にエスプレッソバーを設置している。こうした活動はそれほど注目を集めないが、将来的に注目されると見越してのことだ。最近は、新商品をビルボードと呼ばれる大型屋外広告に表示したり、ラジオCMを流したりといった一般的な広告活動も行うようになったが、あくまでも特定の地域向けのもので全国的に展開するものではない。スターバックスの広告活動は、地域や個人に向けたものに限定されている。あくまでも事業を通じてマーケティングすることに全力を注いでいる。
・スターバックスの場合、豆からカップ一杯のコーヒーになるまでのストーリーを、商品パッケージやパンフレット、店内ポスターに表示するだけにとどまらない。コーヒーセミナーを開くのである。特に新しい市場に参入した当初は必ず実施する。このセミナーでは、十分に教育を受け、熱い情熱をもった「コーヒーを伝えるスペシャリスト」がさまざまなコーヒーの品種について講義し、コーヒーに合う果物やチーズ、チョコレートについて提案する。スターバックスは、ワイン醸造業者がワインに情熱を注ぐようにコーヒーに情熱を注ぎ、その熱い思いを消費者と分かち合うのだ。
・たった一日セールをやったことで、供給網に重圧がかかり、セール以後の通常販売が機能せず、スターバックスは損失を被ることとなった。だが最大の損失は、完璧な一杯のコーヒーという商品をつくること、そしてその商品でお客様に心から満足してもらうことに気を配れなくなったことだった。こうしてスターバックスはセール販売をやめた。その翌年はセールをしないことに不満をもつお客様の声が上がったが、さらに1年が過ぎると、セール販売は遠い過去の記憶となった。スターバックスの役員たちはこの失敗を教訓とし、従業員は価格に見合った素晴らしいコーヒーを提供することこそが重要であることを、改めて肝に銘じた。
・スターバックスに来店する顧客が使う金額(客単価)は、平均4ドル弱である。米国のスターバックスでは経費の増加を相殺するために、2~3年おきに5セントずつ値上げをしている。値上げに伴って客単価も上がり、ひいては売上全体が上がる。顧客はスターバックスの値上げを冷静に受け止め、5セント多く払わないといけなくなったからといって怒る人はまずいない。値上げした当初は来店客数が若干減るものの、2~3週間もすれば元に戻り、再び利用客は増加の一途をたどる。新商品には、高めの価格を設定する。新商品のドリンクの多くは期間限定のプロモーション用である。
・マーケティング活動がプラスの効果(資産)、マイナスの効果(負債)のどちらを生み出すものかを判別するにあたって、スターバックスは次の4つの点を考慮する。
□スターバックスのお客様のインテリジェンス(知的好奇心や判断力)を尊重しているか
□お客様に約束した内容を企業として責任をもって果たすことができるか
□従業員が楽しんで積極的にできるものか
□気が利いていて、オリジナリティがあり、心から信頼できるものだとお客様が受け取ってくれるか
この4つのうち、3つ以上「イエス」がつけば、その活動はブランド資産にある。
・スターバックスのロケーショニング戦略は「中心の中心に」と呼ばれるもので、不動産担当部門は、広告業者がビルボードの場所を選定するかのごとく、人目につきやすい、往来の多い角地の中から、店舗を構えるのに最適な場所を選び出す。スターバックスが店舗の拡大を始めた頃、一番お金をかけたのがロケーショニングである。ビルボードやテレビCM枠の確保にお金を費やす代わりに、土地を買い、次々に店舗をオープンしていった。目立つロケーショニングに加えてテイスティングサービスや口コミが功を奏し、スターバックスは独特の宣伝方法で注目を集める存在となった。これこそ最高のマーケティングだ。
・グッズのラインナップを揃えるにあたってリスクはつきものだが、スターバックスはそこに内在するリスクを軽減するため、以下の5つの暗黙の指針を忠実に守ることで、グッズの妥当性をはかっている。
①スターバックスコーヒーと同じく上質なものであること
②コーヒー、あるいは「コーヒーを楽しむひととき」に直接関係していること
③さまざまな工夫や、スターバックス独自のスタイルを加えることで、他にはない優れた品にできるものであること
④スーパーやインターネットなど、スターバックスの店舗以外でも入手可能にできるものであること
⑤店内、自宅、職場、または仕事中に、「値打ちあるひととき」を提供できるものであること
・スターバックスが大手企業ではなかった頃、広告費の捻出は一番後回しにされていた。だが会社が大きくなり、事業とブランドが呼応して確立されるにつれ、とても大切なことに気がついた。それは「口コミが企業にとって最高の広告である」といいうことだった。口コミを金で手に入れるやり方を模索する者も多いが、消費者の声はいまだに金で買うことはできない。ブランドのストーリーをありのままに語ったとしても、多数のライバル企業の広告メッセージがひしめき合うなかでは次第に疑念がもたれるようになるだろう。肝心なのは「注目されたいなら、注目に値するものでなければならない」ということだ。
・スターバックスは映画「ユー・ガット・メール」の中で起用してもらうためにお金を払ったわけではない。米国ドラマ「アリーmyラブ」や「セックス・アンド・ザ・シティ」で何度もスターバックスと口にされることや、ロゴ入りのカップの起用についてもお金を払っていない。映画「オースティン・パワーズ」の第1作と第2作でスターバックスは大きな役割を果たしているが、これもお金を払っているわけではない。むしろ逆で、プロデューサーのほうから、登場人物のイメージを視聴者に植え付けるためにスターバックスブランドを使わせてほしいと言ってきたのだ。
・例えば「10分ルール」というものがある。このルールは、店舗に表示されている営業時間よりも10分早く開店し、10分遅く閉店することからこう呼ばれている。10分早い開店は、朝の早いお客様にとってありがたく、10分遅い閉店は、遅くにコーヒーを飲みたくなったお客様にとってありがたいことである。この10分ルールはスターバックスに最低限求められることとして定着した。表示にある営業時間よりも長く店を開けることは、今では当然のこととなっている。このルールはほんの一例にすぎない。約束以上のことをするうえで最も重要なのは、日頃から約束以上のことをしようとする、誠実な従業員がいることである。
・人からもらって一番嬉しいものは何か考えてみてほしい。「そこまでやってくれたんですか!」と嬉しい驚きを誰かから告げられたことはどのくらいあるだろうか。これこそが約束以上のことをして得られる最高の報酬である。必要なことや期待される以上のことをやろうという気持ちをもって接しないと、驚きが言葉となってあらわれることはない。そして、そうした気持ちを全員がもつことで、約束以上を実行することが企業文化として社内の隅々にまで定着する。約束を守ることは大切である。だが、約束以上のことをやろうとすることは、もっともっと大切なことなのだ。
・地域にとけ込む一環として、「メーク・ユア・マーク」というプログラムを通して従業員のボランティア活動への参加を奨励している。このプログラムは、従業員が非営利団体のためにボランティア活動に従事した時間分の時給を支払うという仕組みだ。2000年からスタートし、米国とカナダの従業員がボランティア活動に参加した時間は、80万時間を超えている。
・スターバックスは、地域の「反発」を抑えるためだけではなく、次の5つの点での効果を計量化することで、地域社会への貢献は会社にとって必要だと捉えている。
①従業員の志気が上がり、勤務態度や接客態度が向上する
②定着率が高まる
③リーダーシップが身につく
④会社の評判を高める
⑤株価が上昇し投資家が集まる
・信じられないかもしれないが、スターバックスの熱狂的なファンを生み出した重要な要素は、CRMアプリケーションでもコーヒーでもない。なんと、親切なバリスタと清潔な店舗である。顧客が満足する鍵となる一番の条件は、上質なコーヒー、迅速なサービス、適切な価格だと思うだろう。だがスターバックスにはあてはまらない。社内で調査を行った結果、熱狂的なファンのファンたる所以、すなわち顧客ロイヤルティは、親切な従業員と清潔な店舗という、人とふれあう要素にあるという結果が繰り返し得られた。
・スターバックスのお客様は、店舗にいるパートナーとの人としてのふれあいを高く評価しているのであって、それを再現しようとしたが所詮本物とはほど遠いハイテクシステムは求められていないということを、スターバックスは学んだ。スターバックスは人を相手にしたビジネスとしてコーヒーを提供する会社であって、コーヒービジネスを通じて人に奉仕する会社ではない。
・「論よりテイスティング」であるのはもちろんのこと、テイスティングは販促活動でもある。社内調査によると、テイスティングの5杯に1杯、つまり20%も購入に結びついているとの結果が出ている。スターバックスが新ドリンクを発売するときの最も効果的な販促ツールは、ラジオ広告ではない。お客様に直接テイスティングしてもらうことである。
・商品を「分かってもらう」ために試供品を配ると、商品への自信と誇りがお客様に伝わり、商品への興味と購買意欲がわく。無料で試してもらうことが、商品に対する企業のプライドを消費者に強烈にアピールする。このプライドは、自分たちの商品には何ら不安はないという自信から生まれる。気に入ってもらいたいという思いから食べ物や飲み物の味見をさせているのだと、消費者はきちんと受け止めてくれる。消費者は自分の好みにあう素晴らしい商品に出会うことを待ち望んでいるのだ。無料で試してもらうことにより、何度も味わいたくなるくらい気に入ってもらえる自信があると、消費者にアピールできるのである。スターバックスのテイスティングサービスは、「新ドリンクのおいしさを(広告で表示するような)言葉だけで伝えようなんて思っていませんよ。お客様にしっかりと実感していただきたいので、さあ、まずは飲んだみてください」とお客様に訴えているのである。
・「お客様主導型テイスティング」とは、テーブルやレジカウンターのそばにあらかじめ置いてあるテイスティング商品をお客様が自分でとることであり、「店主導型テイスティング」とは、店舗の従業員がテイスティング商品の説明をしながらお客様に配ることである。お客様との交流を深める点でも、販売につなげる点でも、圧倒的にいい結果を出しているのは、店主導型だ。
・最初の試練は1990年代半ばから後半にかけてのことだった。この頃スターバックスの経営陣は、北米に1万店舗オープンしたらコーヒー市場は飽和状態となり、成長は停滞すると信じきっていた(ご存じのようにこの予感は外れた)。だが結果的に、なんとしても成長を続けようと中核事業を拡大し始めることになった。①米国外市場にも店舗を拡大すること、②スーパーに卸すコーヒー豆を増やしたこと。この2つの戦略がコーヒービジネスの核となる能力をうまく引き上げる形になり、ビジネス全体の成長を助けることになったのである。
・第二の試練は1999年。まだ成長は鈍化するとの見通しをもっていたので、コーヒーというホームグラウンドの外に成長できる分野を求めることに決めた。この方針を唱えた主力経営陣の言い分は、「顧客はスターバックスが、コーヒーだけでなくライフスタイルの分野にも進出することに賛同してくれている」というものだった。コーヒーだけでなくライフスタイルの分野にも進出して売上高を伸ばそうという思惑から、スターバックスは次の事業に乗り出した。
●自社ウェブサイトをライフスタイル発信サイトとして大幅にリニューアルし、キッチン用品から家具まであらゆる生活用品を消費者に提供する、巨額を投じた一大プラン
●懐かしい家庭料理をテーマにした本格的レストランのオープン
●カルチャー季刊誌の発行
●鉛筆削り、革表紙のノート、卓上時計、デザイン性の高い事務用品などを店舗で販売
こうしたライフスタイルを提案するブランドとして発展しようとした試みは、どれもうまくいかなかった。スターバックスが信じた顧客の賛同はマーケティングの幻想だった。そんな顧客も市場も、現実にはなかったのだ。
・企業が望む最高の社内環境は、会社や商品のことを周囲に熱く語るようなロイヤルティ(忠誠心)の強い従業員、会社の「駒」ではなく「伝道者」となる従業員がいる環境だろう。心から会社を信頼しないと、伝道者にはならない。伝道者となる従業員のいる会社は、その会社で働きたいから働く人々のいる会社であり、必要性にかられて働いているのではない。伝道者である彼らは、会社自体の良さ、会社の信条、会社のおかげでどう自分の生活の質が高まったかなどを周囲に話す。
・スターバックスのパートナーにとって、会社は目的を達成する手段ではない。彼らにとって会社は、いい人生を勝ち取るための手段である。意志をもって働き、会社の善行を賞賛するのは、自分たちの会社は価値のあるものを生み出していると信じているからである。仕事に費やした時間は、人生の質に大きな違いを生み出すことに貢献しているのだ。社内の至るところに根付いているスターバックスに対する強力なロイヤルティは、会社のために活かすことができる。自分が応援する会社で働きたいと思っているのだから、その熱意を利用しない手はない。スターバックスには、各自で考え、自分の意志と裁量で対応し、お客様に満足してもらうことを奨励する社内文化がある。従業員たちは自分の意志で自由に行動できるので、普段の仕事以上のことをして顧客や会社に尽くすのも自由であり、誰もがそうしようとする。スターバックスは勢いが衰えることなく成長を続けていったが、従業員の中に根ざした社内文化は、目的意識と意義という点ではほぼ変わることなく生き残った。これらが生き残ったのは、3つの重要な要素のおかげである。①ビジョンと運命の共有、②パートナー同士の交流を深めること、そして③適材確保/迅速解雇の精神、である。
・スターバックスは、適格な人材を雇えば、次はその人が適格な人材を雇ってくれるという考えをもつ。だが、いくらその人自身が良い人材であっても、時として間違った人選をすることはある。スターバックスでは、「向いている」人材を雇うときはじっくり時間をかけるが、「向いていない」人材はただちに解雇するのが通例である。スターバックスに「向いていない」人材とは、無気力な態度をとり、会社がやろうとしていることを信頼しないタイプである。このタイプは仕事を仕事としか捉えておらず、会社の使命や同僚、それにお客様にすらかかわろうとしない。意欲のない人はすぐに解雇しないと、やる気のなさが、ウィルスのように社内に広まってしまう。やる気のない従業員の解雇が遅いと、そのやる気のない態度が周りの人に伝染して、ひどい痛手を被ることになる。一方、向いている人材は、会社と商品に対して情熱を持っている。雇われる前から会社のビジョンに賛同している人は特にそうだ。
・特筆すべきは店舗で働く従業員の離職率である。よそのファーストフード店では従業員の回転率が300%近くなのに対し、スターバックスのそれは65%程度に抑えられている。つまり、ファーストフード店では12ヶ月に3回スタッフが入れ替わるのに対し、平均的なスターバックスでは18ヶ月に1回である。18~24歳という転職を重ねやすい年代がバリスタの圧倒的多数を占めていることを思えば、回転率を低く抑えることは非常に重要である。従業員がスターバックスで働き続けたい理由のひとつは、待遇がいいことである。「従業員エクスペリエンス」が大事だとスターバックスでは捉えているおかげで、フォーチュン誌によう「米国で働きたい企業トップ100」に、1998年以降連続してスターバックスの名前が挙げられている。”社員から選ばれる企業”というイメージを見返りとして得ているのだ。もちろんイメージだけでなく、店舗で実際に働いてお客様を満足させる従業員にそう思われないと、意味がない。従業員を大切にすることを態度で示すこともせず、期待を上回る扱いもしていなかったら、スターバックスは今日あるような企業にはなっていないだろう。
・スターバックスではミッション宣言を生きた文書にするために、ミッションに反することが行われていると感じたら、どんな活動についてでも疑問を投げかけるよう従業員全員に奨励している。この制度は「ミッションレビュー」といい、毎月200前後の意見や提案が、熱心に会社を気遣う従業員たちから提出される。提出された意見や提案には必ず返答するが、返答以上の形で応えることが多い。行動で示すのだ。そうすると、従業員全員に会社の考えが伝わるだけでなく、ミッションに沿って会社を運営していける。「意見に耳を傾けるだけでなく、意見について対応している」と従業員に分かってもらえる。そして、提案をうけて実施されたことについては、提案者個人の功績とされているということも付け加えておこう。
・商品がブランドをつくるのではない。人がブランドをつくる。ブランド構築には、商品そのものよりも、人のほうが大事なのである。だからこそ、お客様に素晴らしい商品と有意義な体験を提供するのにふさわしい人を雇うことに、スターバックスはとてつもなく力を注いでいる。従業員を雇うときは、店舗レベルでも企業レベルでも、応募者の偽りのない「人」としての資質をみる。その資質とは、次の4つである。
①誠実さ・・・誠実な人は接しやすく、誰からも好かれるので、周囲との信頼関係が生まれる。チームの中で大きく貢献するようになり、心のこもったサービスをお客様に提供してくれると捉えている。
②真面目さ・・・真地面な人は思いやりがあり、彼らにとってはすべてが大切なので、些細なことにも注意を払う。よって、「すべてが大事」なスターバックスでは、雇う際に一番重要視する資質である。
③知識欲・・・スターバックスで働く場合、お客様に自信をもってコーヒーについて語れるほどの知識を身につけてもらうことになる。この資質を見極めるポイントは、質問を投げかけてくるかどうかである。質問をするということは、スターバックスでは短所ではない。長所である。探求心のある人には豊富な知識が身につく。知識豊富になると、周囲に簡単に教えられるようになる。
④積極性・・・会社や地域に関わろうとする人は、スターバックスでは重視される。何かに参加したり周囲と交流を図るために時間をさくということは、面倒見のいい気質のあらわれである。スターバックスは人との感情のつながりを築いていこうつる会社なので、面倒見のいい人を求めている。
良かった本まとめ(2015年下半期)
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