ブログ「教育の広場」(第2マキペディア)

 2008年10月から「第2マキペディア」として続けることにしました。

教育の広場、第60号、Jリーグを応援します

2006年01月28日 | その他
教育の広場、第60号、Jリーグを応援します

(2001年11月25日発行)

 Jリーグは出来てから今年で9年くらいだと思います。ちょうど
私がS大学の講師になった年に始まったので、よく覚えています。

 最初の頃は本当にブームと言ってよい程でしたが、徐々に熱気も
薄れ、今では観客の数もかなり減ってきているようで、経営難の球
団もあるようです。

 しかしW杯の日韓共同開催も来年に迫り、トルシエ監督に率いら
れて日本代表チームも強くなり、サッカーへの理解も少しずつ本物
になってきているようです。

TOTOなどというサッカーくじも始まりましたが、これはいいこと
なのかよく分かりません。

 私は出身校の校技がサッカーだったこともあり、昔から好きでし
た。しかし、今こうしてJリーグを応援し、その発展に特別の関心
を持っているのは、これが日本社会を良い方向に変えていくのでは
ないかと思っているからです。

 それは第1にプロ野球以上に地域密着を指向していることです。
複数の特定の企業とスポンサー契約を結んではいるようですが、名
前からしてプロ野球のように企業名が表に出ておらず、地域の名と
愛称で呼ばれています。

 第2に、その地域の広がりがプロ野球ほどかたよっておらず、全
国に広がっていることです。私はこの点を評価します。東京と関西
に偏っているプロ野球と違って、Jリーグのチームは地方に散らば
っています。札幌にもJ1チームがありますし、今度はベガルタ仙
台がJ1昇格を果たしました。(J2は除くと)東北地方に始めて
のプロ球団が生まれたわけです。

 モンテディオ山形が最後の1戦でJ1昇格を逃しましたが、来年
もし山形がJ1に昇格すれば、日本海側にプロ球団が生まれるわけ
です。国土の均衡ある発展にとってとてもよい事だと思います。

 昨年はアルビレクス新潟がJ2でシーズン当初は首位を独走して
いたのに途中から後退して、日本海側のJ1チームという夢はお預
けとなりました。来年は新潟と山形がそろってJ1に昇格するとい
いと思います。

 実際、ドイツに行ってみて何がいいかというと、地方分権がいい
と思います。日本は東京1極集中がひどすぎると思います。ですか
らそれを是正する動きを応援したいと思います。

 第3にユース(高校に当たる)やジュニアユース(中学に当たる
)を擁することで、学校に任されてきた部活を地域が担う方向に向
かっていることです。今では学校の部活をしないで、Jリーグのユ
ースで部活をする高校生や中学生も出てきているようです。

 しかも第4に、その部活はサッカーだけでなく他のスポーツにつ
いてもしている所があるようです。アルビレクス新潟などはサッカ
ーだけでなく、バスケットボールのチームも持っているようです。
その他の所にもいろいろとあるのでしょう。こういう傾向が広がっ
てヨーロッパのクラブに近づいていってほしいと思います。学校は
勉強に専念するべきだと思います。

 今後の発展としては、やはり観客が増えて1試合平均2万人を越
えるようになってほしいと思います。そうすれば入場料で経費の相
当部分をまかなえるようになると思います。

 そのためにも観客席が3万人くらいのサッカー専用の球場を作っ
てほしいと思います。実際、陸上競技用のトラックで隔てられたの
とそうでないのとでは全然違います。

 又、市民が出場選手の働きを採点するような習慣も根づいてほし
いと思います。消費者としてはもっとも厳しいと言われる日本人も
こういう点ではまだまだ主権者意識が弱すぎます。公の生活につい
ては市民が成績を付けていいのです。

 日本の教育の低下の根本原因は大学教育の低下だと思いますが、
それを許している一因に「市民が大学教員の研究と教育活動につい
て成績を付けない」ということがあると思っています。

 もっとも世界的なスポーツであるサッカーを通して日本の姿を反
省し改革していきたいと思います。

 という訳で私はJリーグを応援しています。