電波・電気・放射能 どれも目に見えません。
こんなに強力で、現代人の暮らしに深く食い込んでいたとは…
たしかにこの10年、あっという間に携帯電話が普及しました。
たいていの人は家族の携帯電話番号ですら記憶してなくて、
番号を書き留めたメモを持ち歩いているわけもなく、
もし携帯の充電が切れたら連絡先はわからない。
白熱電灯は、エジソンの発明で確か明治の初め頃でしたよね。
それからまだ2世紀も経っていないけど、
今や、なんでも電化生活でほとんどのものが電気のコンセントに繋がってる。
スイッチのONOFFだけでなく、マイコン制御のものも多い。
人の気配とかを感知して作動するトイレとかだったら、いざ停電となったら蓋は手動で開くのかな?
そして原発と放射能。
広島や長崎のピカドン、その歴史はもちろん学んだし恐いとも思ってる。
けれども、それと現代生活の便利さが原子力発電と繋がっている意識はあまりに希薄です。
原発の運転停止って、石油ストーブを消火するのと同じ、あるいは車のエンジンキーを切るような感じで認識していました。
運転停止して定期点検中の炉までもがずっと冷却し続けなければならないなんて知らなかった。
冷却水が止まれば、やがて温度が上がり水がどんどん蒸発し、炉心が融解する高温まで進むメルトダウン。
こんなに原発による電力の恩恵を受けながらも、無知でした。
このたびの福島原発が制御不能になって初めて知った人も多いと思います。
そして、福島第一原子力発電所3号機は、本格的なプルサーマルだったということも。
開始は去年2010年10月26日でまだ半年も経過していない。
東北沖の巨大地震に連動して起こったのかどうかは不明ですが、富士山のふもとでの地震。
世界で最も危険だと指摘されている浜岡原発は異常なかったと報道されました。
しかしいつ起きても不思議はないといわれる東海、東南海、南海地震で、この先どうなるのでしょう。
柏崎刈羽原発だって何年か前の新潟の地震で問題となりました。
しかしそのときはあまり詳しく知ろうともしなかったし、一般的な報道もなされなかったのではないでしょうか。
最近やっとTVコマーシャルが流れ始めました。
ボランティアを啓発したり、お互いの助け合いを推奨する政府広報かAC(公共広告機構)のものが多い。
目には見えぬもの 心 でも 心がけはみえる
目には見えぬもの 思い でも 思いやりはみえる
もちろん大事なことです。
でも、温かい人間のつながりを強調する、おためごかしのやさしげなフレーズだけに惑わされててはいけないなとつくづく思います。