安倍晋三の「中東スピーチ」を震源とした日本のテロの夜明けの開始と想定されるテロの種類とその方法

2015-02-04 07:25:45 | 政治


 安倍晋三や岸田、菅官房長官が安倍晋三のエジプトでの中東スピーチを悪用しただけ、捻じ曲げただけ、曲解しただけと何と言おうと、「イスラム国」は湯川さん・後藤さん2人を拘束してから、後藤さんの身代金をメールで妻に求めていたのを、安倍晋三が2015年1月17日のエジプトスピーチで、例えそれが非軍事分野限定の支援だとしていても、 「ISILと戦う周辺各国」を対象として「ISILがもたらす脅威を少しでも食い止める」と、わざわざ言わなくてもいい余分なこと言っている以上、「イスラム国」への宣戦布告を陰の意味としていることになって、あるいは最低限挑戦状の体をなしていることになって、スピーチ3日後の1月20日に身代金要求対象を妻から日本政府に変えたのだから、宣戦布告、もしくは挑戦状を受けて立った「イスラム国」の、安倍晋三の「中東スピーチ」を震源とした内外の日本国民対象の無差別テロ予告(=「日本の悪夢」)という経緯を取ったことは誰も否定できまい。
 
 「日本政府はおろかな同盟国や、邪悪な有志連合と同じように『イスラム国』の力と権威を理解できなかった。我々の軍はお前たちの血に飢えている。安倍総理大臣よ、勝てない戦争に参加した向こう見ずな決断によってこのナイフは後藤健二を殺すだけでなく今後もあなたの国民はどこにいても殺されることになる。日本の悪夢が始まる」

 当然、「安倍総理大臣よ」と安倍晋三を名指しした意味は「中東スピーチ」に始まった、それを震源とした無差別テロ予告であることを知らしめているということであるはずだ。

 無差別テロ予告を受けて、日本政府内は慌ただしくなった。安倍晋三の政府の情報収集能力向上指示に始まって、海外の日本人学校の警備態勢の点検、必要に応じた地元警察当局への警備強化要請、文科省内への日本人学校側の相談に24時間体制で応じるホットライン開設、国交省内に国際テロ対策本部の設置、あるいは防衛駐在官のヨルダン等への派遣、外務省の在外邦人に対する注意呼びかけの渡航情報及び一部中東地域での「退避勧告」のサイト上での発信など、次々と対策に乗り出している。

 国交省内の国際テロ対策本部の設置に関しては、2001年7月設立の「国際組織犯罪等対策推進本部」を2004年8月に改組した「国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部」が本部長を菅官房長官として内閣官房に既に存在する。例の如く二元性によるタテ割り・縄張り争いをお得意とすることにならないだろうか。

 日本国内に関して言うと、どのような場所・どのような種類・どのような方法の無差別テロが想定されるのだろうか。

 これまでのイスラム圏やアフリカ諸国での過激派集団によるテロは個人や複数の人間を拘束して身代金を要求することから始まって、モスクや教会、市場、結婚式を挙げている結婚式場等、効率的な犠牲者生産の意図からだろう、多人数が集まっているところで日本の特攻もどきに身に着けた爆弾を自爆させて一度に多数を殺傷する方法を取っている。

 当然、文科相の下村博文や菅官房長官が国内テロ対策として2020年東京五輪・パラリンピックに向けて臨戦態勢を敷くのは当然であろう。観衆で埋まった競技場観覧席程、テロ集団に効率的な犠牲者生産を許す場所はない。

 一般の国家がモノの生産に効率性を重視するようにテロ集団は犠牲者生産の効率性を重視する。

 その他ではモスクや教会、市場、結婚式場からの連想で、東京五輪・パラリンピックの2020年まで5年を待たずとも、プロ野球観客席やJリーグサッカー場観客席、大相撲本場所観客席、人気歌手のコンサート会場などを、モスクや教会、市場、結婚式場よりも効率的に犠牲者を生産できる場所として想定しなければならない。

 あるいは朝夕のラッシュアワー時の満員電車の中。地下鉄サリンの再来である。

 何も危険を煽ろうという気持はない。常に最悪の事態を想定して備えることが危機管理である。油断していたら、9・11のショックを日本に招かない保証はない。「イスラム国」にしても、遠い地にある日本にまで出掛けて、一人二人の犠牲を出す効率の悪さを求めはしないだろう。一度に多くの犠牲者を出す効率性の良い悲惨なテロを敢行してこそ、無差別テロ予告(=「日本の悪夢」は予告通りの姿を取り、見せしめとなって、予告したことの自尊心を満足させることができる。

 でなければ、自尊心を自ら裏切る犬の遠吠えとしかならない。何だ、口程にもないなという不名誉、あるいは恥を彼らは選択するだろうか。

 そもそもからして「イスラム国」へ宣戦布告、あるいは挑戦状を叩きつけた安倍晋三の「中東スピーチ」を震源としているのだから、それ相応の規模のテロを想定し、備えなければならない。

 では、効率性から言って自爆テロ、あるいはその類いを想定するとしたら、どのような方法で敢行するだろうか。

 犯行主体は何もアラブ人だとは限らない。「イスラム国」にはその政治思想に共鳴して参加している白人やアジア人も相当存在しているそうだし、日本の若者の間にも共鳴者がいて、既に数人が現地入りしているという。彼らが直接中東の地域から飛行機で日本に入国してくるとは限らない。

 本国、あるいは別の国に空路移動して、そこから日本に入国する手もある。いわば日本としたら、国外便のある全ての空港の日本人を含めた全ての国籍の入国者を警戒対象としなければならない。

 無差別テロを目的として日本に入国する不特定国籍のテロリストは自爆用の爆弾を所有して通関するだろうか。そんな馬鹿なことはしないだろう。日本に少し長く滞在すれば、インターネットから様々な部品と薬品を手に入れて、自爆用爆弾を作ることも不可能ではない。

 特に洗剤や農薬などを混ぜたかなり殺傷力の高い硫化水素ガスは簡単に作れる。硫化水素ガスの比重は空気1に対して1.1905だそうだから、空気よりも重く、換気装置のある地下鉄車両や山手線車両であっても、床にガスが暫くの間漂うこととなって、満員空間で使用させたら、効率的な犠牲を許すことになる。

 日本入国の不特定国籍のテロリストたちが自分で自爆したり、他の方法を実行したりするとは限らない。日本の虐げられ、閉塞状況に追い込まれた、社会に対して不満を持つ若者を時間を掛けて洗脳して実行者に仕立てることも可能である。

 では、どのように実行するのだろうか。アフリカのテロ集団や反政府軍は少年を兵士に仕立てると、麻薬で恐怖心を麻痺させる手を使うそうだが、いざ実行という段階では覚醒剤か、あるいはより簡単に手に入る危険ドラッグを僅か使用して、恐怖心と罪悪感をなくさせて無表情となった大人しい一人の若者として多くの日本人が観客として集まっているプロ野球場や国技観や武道館、あるいはコンサート会場、あるいは多くの乗客で埋まっている首都圏の電車の中に特に強い印象を持たれることもなく紛れ込む。

 どこでどのような大量殺戮が起きても不思議ではない、安倍晋三の中東スピーチを震源とした日本のテロの夜明けが既に始まったと見て、どこにいても、何をしていても警戒を怠ってはならない。

 安倍晋三は「中東スピーチ」でも、「先の大戦後、日本は、自由と民主主義、人権と法の支配を重んじる国をつくり、ひたすら平和国家としての道を歩み、今日に至ります」と言い、二言目には戦後日本の平和国家の歩みを口にするが、日本のテロの夜明けが仕向けることとなる常に怠ってはならないテロへの過度の警戒心と大量殺戮のテロを想像した場合の恐怖心が日本の平和国家という輪郭を危うくし、ときには大量殺戮のテロが発生した場合は、平和国家という装いそのものを剥ぎ取られることになるかもしれない。

 これも安倍晋三の「中東スピーチ」を震源とした情景だと見なければならない。

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