滋賀県知事でありながら、政党「日本未来の党」の代表となっている嘉田由紀子女史の、いわゆる“二足のワラジ”を、滋賀県内4選挙区で当選した新議員4人が、当選証書付与式終了後の県庁での共同記者会見で批判したという。
《【衆院選2012 滋賀】新衆院議員も嘉田知事を批判「県政に支障」》(MSN産経/2012.12.20 02:11)
1区当選自民新人大岡議員「きちんと『二足のわらじ』をはくことができればいいが、はけなければ対応を考えざるをえない」
2区当選自民元職上野賢一郎議員「県民の安全・安心に対して支障が生じている懸念がある」
3区当選自民新人武村展英議員「地域の課題については、県政と一体になった要望が必要。支障の出ないようにしてほしい」
4区当選自民新人武藤貴也議員「党首と知事職の両方辞めるべきだ。あれだけ議席を減らした党首は通常は辞めている。県民の負託を受けて知事になっているのに、選挙中は県政そっちのけで国の課題ばかりに取り組んでいた」
最初の発言は、二足のワラジを履くことができれば問題はない。
だが、二番目の発言は「県民の安全・安心に対して支障が生じている懸念がある」と言い、二足のわらじを履くことができていないとしている。
具体的にその支障を指摘、証拠を示して、それ相応の対応を求めるべきだろう。証拠を示しもせずに「懸念がある」とするのは県民を惑わし、嘉田氏に対して悪意ある情報操作に当たる。
四番目の発言者の頭を疑う。「党首と知事職の両方辞めるべきだ。あれだけ議席を減らした党首は通常は辞めている」と言っているが、辞める辞めないは本人か日本未来の党の落選議員と当選議員、さらには支持者である一般国民が決めることだろう。本人が辞めたいと言っても、周囲が遺留する場合もあるし、立ち上げたばかりの党という関係で、早々に撤退する訳にはいかないといった事情もある。
政権担当政党ではない代表人事に他党の他人が関与すべき問題ではない。
四番目はさらに「県民の負託を受けて知事になっているのに、選挙中は県政そっちのけで国の課題ばかりに取り組んでいた」とお門違いの批判を頭悪くも展開しているが、県政であろうと国政であろうと、政治はチームプレーであり、チームプレーであることの考えを全く忘却している。
そっちのけであっても、嘉田女史以外のチームメンバーが嘉田氏の指示の下、遺漏なく県政を見ていたはずである。情報の遣り取りは携帯電話もあるし、小型のノートパソコンを常時手放さないでいるはずであるから、如何ようにも可能とすることができる。
批判は合理的な判断能力を欠いているとしか言いようがない。簡単に言うと、頭が狂っているということになる。
例え独裁者が支配する独裁国家であっても、政治がチームプレーであることに変りはなく、独裁者の意(=命令・指示)を汲み、独裁者の独裁体制維持に都合のいい権益死守に従ってチームが決めたことを国民に反対を許さず、彼らの人権まで無視して強制することが独裁政治ということであって、あくまでもチームプレーに基づいている。決して独裁者一人が何から何まで決めているわけではない。
嘉田代表は、あるいは嘉田県知事であっても同じだが、県政の場合は県民の要望を踏まえた自らがあるべきとする県政の姿をチームのメンバーと共に構築、実行に移して具体化し、成果を上げることを役目とし、国政の場合は政権を担当しているわけではないから、自らがあるべきとする国政の姿をチームのメンバーと共に構築、国民に訴えて支持者を一人でも多く集めて、支持の広がりを次の国政選挙で問い、ゆくゆくは国政を担当することで自身があるべきとする国の姿を国民の利益に添う形で実現することを希望的役目としているはずである。
いずれの役目も自らがあるべきとする姿の実現に向けた執念が動機となっているはずである。
要は結果を見て、それぞれに不都合が生じているなら、具体的な証拠を挙げて、初めて進批判する資格が生じる。結果を見ないうちの“二足のワラジ”批判は不当であるばかりか、頭の悪い人間のすることだと言わざるを得ない。
こうもアタマが悪いのでは、彼ら自身こそ、議員の資格はなく、早々に当選辞退をすべきであろう。