昨日の表現から

2008年10月10日 09時12分49秒 | 新聞記事から
昨日、世界の10の中央銀行が協調利下げしたという記事を英文化しましたが、その中に、明らかにおかしな英語がありますので、あえて、失敗例として紹介します。これも数量表現を含む名詞化に係るものです。
The measure this time is being carried out by a total of 10 of countries and area including the participants from the U.S. and the Europe.

この英語はやはりおかしい。どこがおかしいかといえば、a total of 10 of countries and area のところです。自分でもおかしいとは思っていたのでがなかなか身についていないのであとでしか気づかない。

10の国と地域が参加したという内容です。その中で地域は1箇所で、国が9カ国です。地域とは、香港、台湾などをさします。
a total of ten countries and area と最初しようと発想したのですが、そのとき、ten は countries だけでなく、countries and area に対して修飾したいと思ったのだが、果たしてそうなるのかどうかあいまいであると考えた。それで、10 of countries and area とした。

けれども、もしそうするなら、ここは 10 of countries and areas として、areaを複数にしなければいけない。こう表現すれば、世界の国と地域の中から、とにかく10が参加したとなるはずです。

10の参加者のうち地域は1だとの認識があったのですから、countrieas and area の表現は間違いではないが、その表現を通すなら、 coutriesa nd area of 10 とすべきであった。

もちろん、nine countries and one area は間違いではないでしょうが、こういう英語を使う人はあまりいないのではないか。科学論文ではないのですから。

合計の表現は、a total of ,combined, in total, totally 等で表現できそうです。
by a total of にこだわるなら、
by a total of countries and area of 10 including ....
あるいは、
by a total of 10 participants of countries and areas including....
とすべきではなかったか。

あるいは、combined を使って、
by countries and area of 10 combined including....などにすべきではなかったかと思われる。

数量を含む名詞表現のことをいちいち言ってきたのは実によく失敗してきたからです。
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