本当？ ～統合失調症の話 その9～

あなたは心の底から　深い深い底のほうから
言葉を発したことがあるだろうか？

今日は統合失調症の話第9弾
ディープブルーな話

塾講師をしていたころ
毎日仕事ができなくて　
上司からパワハラを受けてどうにもならなくなったころ
仕事をやめる決意をして
ボスに統合失調症のことをカミングアウトしました
ボスも言ったはずの仕事ができていないことを
不審に思っていたらしく
病気の後遺症で　人の話がおぼえていられない
創造的に仕事をこなすことができない
という話に合点が言ったようです
それでも入社して2ヵ月半
いまさら言われても困るがこのまま居られても困る
しかし　もう講師変更の引継ぎは終了して授業は受け持っているので
やはりそう簡単に辞められては困る　
とでも思ったんでしょう
立読師さんの体に負担がないようにするから
仕事は続けてほしい　と言われました
やる気があれば仕事はできるようになるでしょう？　と

その時　心の底の底の深いところから
全身全霊を持って心をを込めて

「いや『本当に』できないことはできないんです」

そういいました
この時の『本当に』には
今まで自分が使ってきた

本当の愛　とか　本当はこうだ

というような
絶対的な真理を示すような意味ではなく
もっともっと深い…絶望的なまでに抗えない
まるで物理法則のように　NO　なものは　NO
というような意味でつかいました
事実　認知機能障害は脳の障害で
脳の機能　もっといえば脳の神経細胞が発する
神経伝達物質の量の調整がダウンしているのですから
努力ややる気ではどうにもなりません
その辺　わかって欲しい　という
かなり力を入れた言葉だったのですが……

「でも　やる気があることならできるんでしょう？」

……
やっぱり　やる気の問題に摩り替えられました
気力や根性　根性で何とかできないのが精神疾患です
しかしボスは　できないのはやる気がないからだ
という結論で話を進めようとしているようです

話にならない…

そこで私の　わかってもらうための努力
の動力線が切れました
どうやっても病気のことをわかってもらうことは
できないのだ　と諦観が訪れたのです