もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

森友文書書き換え疑惑に思う

2018年03月09日 | 与党

 森友学園に国有地を売却した際の決済文書が問題発覚後に書き換えられたとの疑惑で、大騒動となっている。

 朝日新聞の疑惑報道を発端として、新旧文書存在の有無・公開を巡って与野党の攻防激化に発展したものである。先の森友学園の設立趣意書に「安倍晋三記念小学校」と記載されていると大誤報した朝日新聞の報道であれば、印象操作を狙ったフェイクニュースかとも思っていたが、財務省の及び腰を見ると「もしや?」と感じられる昨今の状況である。かって公文書の起案に携わった拙い経験に基づく所感であるが、決裁文書を書き換えることは簡単な作業であるために、公務員としての矜持と罪悪感さえ捨て去れば誰でもが可能である。また、公文書の起案と決済に携わった者の少なからぬ人間が、不完全な文書や不確実な表現を世に出してしまったとの自責から、できれば決裁文書を書き換え・差し替えたい誘惑に駆られた経験を持っているとも思う。しかしながら決済文書(原義)の書き換えは簡単であるが、起案から決済に至る間の手続きに多くの人間が介在することから随所に痕跡が残るもので、司直の手にかかれば簡単に証明されてしまうと思う。起案者のワープロのログ(文書作成の時間的記録)を調べるだけでも、相当のことが判るものと思う。ともあれ、今回の疑惑が事実とするならば、書き換えは保身のためだけに行われたもので、公務員として許されざる行為であると思う。

 ここにきても朝日新聞が文書の存在について沈黙を守っていることを不審に思う。ニュースソースの秘匿と保護はジャーナリストとして当然であるが、入手したとしている新旧の文書を開示しないことが肯けない。財務局内の単なる噂話や文書作成過程での見聞者の曖昧な記憶を基に記事を作成したのだろうか。であれば社会を混乱に導いたディープ・スロートと朝日新聞の罪は極めて大きく問われることになるだろうが。


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