もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

福田次官の更迭に思う

2018年04月19日 | 与党

 財務省事務次官の福田淳一氏が辞任(更迭)した。

 明るみとなったセクハラに関するドタバタの末の辞任であるが、次の2点で釈然としない。一つはセクハラを受けた女性記者がテレビ朝日の社員であったことである。週刊新潮で報道された時点では、記者は週刊誌を借りて告発するしか対外的な発信手段を持たないフリーランスの弱者であり、今後の身過ぎを考えれば匿名も止む無しかとも同情していたが、実際は舌鋒鋭く社会悪を糾弾していたテレ朝の社員で、更には上司にセクハラ報道を拒否された挙句の新潮頼みであったことが判明した。テレ朝の報道と社員擁護についての基準を知りたいところであるが、会見したテレ朝幹部はその点に関しては全く触れていない。勘ぐるならば、セクハラが1年半も続いていたにも拘わらず告発することなく、夜遅くに飲み屋に呼び出されても応じるという取材方法に忸怩たるものがあったのではないだろうか。テレ朝はそんな時間まで残業手当を払って正当な取材活動と認めていたのだろうか。第2は、次官の任命責任が取り沙汰されることである。確かに高級官僚の任命権は内閣府にあるが、官僚組織を維持するためには各省庁からの上申について、よほどの瑕疵が無ければ拒否されないことになっているものと思う。米韓では大統領が変われば官僚組織の上部が全て交代するために、行政のスピードは上がるものの猟官運動や縁故に起因する腐敗・不祥事が多発している。日本でも官僚組織上部の任命に政治が過度に介入することことは、米韓と同様な新たな弊害の誕生に繋がる危険性をはらんでいると思う。肝要なことは上級職の採用を止めて勤務評価がすべてという実績重視の昇任方法にすべきであり、そうすれば防衛庁時代の守谷次官、文科省の前川次官、そして福田次官のような勤務態度と信条・身上に問題点を有する高級官僚の誕生を排除(局限)できると思うのだが。

 米山新潟県知事も買春・縁交で福田次官と同日に辞職した。米山氏はその一つでも取得困難な司法資格と医師免許を併せ持つエリート中のエリートであるが、臍下3寸だけは制御できなかったものと思われる。


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