もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

岩谷産業の駅伝選手に学ぶ

2018年10月24日 | カープ・スポーツ

 福岡で行われた全日本実業団対抗女子駅伝予選会で、負傷した岩谷産業の選手が担当区間残りの200mを這ってタスキをつないだ。

 一連の顛末では、大会運営と審判には批判的な意見が、当事者である女子選手には称賛の声が多く寄せられている。自分も女子選手の行動を称賛するものであり、そこには日本人としての美意識が窺い知れると思うからである。団体競技の神髄は「One For All,All For One(一人は全員のために、全員は1つの目標に)」に尽きると思うが、その発露を最も求められるのが駅伝であると思う。負傷した女子選手にすれば「全員(チーム)のために自分がタスキを繋ぐこと」が唯一の使命であり、それ以外の選択肢は次善のものと考えた結果が競技を続けるという事であったと思われる。”選手生命が終わるかもしれない””甚大な後遺症が残るかもしれない”というような最悪の事態さえ覚悟しての競技続行であり、その決断に立った自己犠牲に対して他人が口を挟むことは彼女への冒涜であると思う。第4次安倍内閣の新任文科相が教育勅語を「現代風にアレンジすることで現在の教育資料としての使用にも耐え得る」との発言に対して反発している野党諸氏は、彼女の行為と信条を如何に理解するのであろうか。「朋友相信ジ」「一旦緩急アレバ義勇公ニ奉ジ」、将に教育勅語が求める日本人の具現ともいえるものではないだろうか。日本以外に駅伝競技が普及しないのは、日本人の大方が持っている自己犠牲を至高のものとするDNAを他の民族が持っていないことに起因するものと思う。特に、自己の権利と主張は声高に叫ぶものの、果たすべき義務については無視する漢族や朝鮮族にとっては、理解することもできないだろうと推測するものである。そういえば、複数の野党指導者がネット上で漢族や朝鮮族のDNA継承が取り沙汰されていることも、納得できるところである(笑)。

 功利的行為と自己保身が横行する現在、今回の岩谷産業の女子選手の行為は一服(以上の)の清涼剤と感じたのは自分だけではないと思う。当該選手の一日も早い回復と競技復帰を願うとともに、今回の英断が彼女の今後を更に素晴らしいものにするであろうことを願うものである。