福島原発事故メディア・ウォッチ

福島原発事故のメディアによる報道を検証します。

経済産業省様、脱原発お願いします:おれたちのメールはやらせじゃない!

2011-07-10 18:37:00 | 新聞
先週は、玄海原発再稼働で皆さんに抗議メールを呼びかけました。しかし、皆さんの中には、そんなことしたって・・・と思った方、今も思っている方がおられるのではありませんか。確かに、脱原発のために何か決定的なことができるとか、多大な貢献をするとかいうのではありません。ほかにも有益なこともたくさんあると思います。しかし、今回の九電の「やらせメール事件」は、推進側の企業・役所が、私たちの一見無力な抗議の声に本当はびくびくしていたことを示しています。奴らは追い詰められている。だからこれからも、どしどし、なんか一言、言ってやろうではありませんか。

・・・・・・・・・・・・・・・
ちまたでは、電力会社の資金を受けてこんな商売をしている人たちもいるという。彼らは、各種のチャットサイト、ツイーター、ポータルサイト・マスコミのQ&Aなどを使って、脱原発に反論したり、電力不足の不安を訴えたり、風評被害をいましめたりしているのだという。なづけてネット情報対策。ブログなんかもやってるかもしれない。しかし皆さんは、誰一人として、うちのブログがそんな商売でやられているとは思わないだろう。こんな言説に金を出す奴なんているわけない。だから逆に、どんな言説が金になるか、わかろうというものだ。オレたちはやらせじゃない、奴らには明日がない。

だから、今日はオレたちのタダ・メールを経産省に送ってやろう。友人によると、玄海原発再稼働交渉中、経産相のサイトは「ご意見」を受け付けてくれなかったそうだ。技術上の問題?とか言い訳するだろうが、言うまでもなく、作為のにおいがする。そういう時は、別のところ、例えば首相官邸に、せっかく書いた抗議メールを「経産省は受け取り拒否をしている、けしからん。」と一言加えて送りつけよう。

では、例によってご参考までに、以下私たちのです。今日のは、こんなふうにしてみました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
海江田経済産業大臣閣下、
海江田経産大臣が、停止中の玄海原発の再稼動に向けて動いておられることに抗議します。海江田経産大臣の責務は福島原発震災の収束のはずです。その最重要課題を果たしたのちに、責任をとって辞任されるのが、経産省のトップとしてなすべきことではないのでしょうか。なぜなら、大臣が所管する経産省に属する原子力安全・保安院が監督する福島原発がこれほど深刻なシビアアクシデントを起こしたのです。まず事故を収束させ、その後は経産省の体制を一新して、出直すべきではないでしょうか。現在の体制で、原発の再稼働をうんぬんするのは、まさに、犯人が裁判官になっているという図式になり、国民の合意を得ることは不可能であるばかりか、国際的にもの本の信用を失墜させることになります。停止中の 原発の再稼動の是非は、事故を起こした原発の稼働を許してきた海江田大臣ではなく、次の経産大臣の責務と思います。まずご自分の責務を果たしてくださるよう強くお願いいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
経済産業省の高級官僚の皆様、
梅雨明け猛暑の中、ハイテクのかけらもないスーパークールビズで我が国の産業の発展と成長に粉骨砕身のご努力を傾注しておられる経済産業省の高級官僚の皆様に、平身低頭してお願い申し上げます。もう、原発はやめましょう。玄海原発再稼働をめぐる経産省と古川イヤラシ知事の茶番出来レースはみっともない失敗に終わりました。原発ネタでたかり根性満載の地元土建屋町長を利用して行政的正当性を詐取する作戦は破たんしました。他省庁のI種国家公務員などにもいや増して国家の経綸をになう重責を日ごろから誇りとする皆様にとって、これは許しがたい恥辱、皆様が江戸時代の幕閣だったら切腹して恥をそそぐべきところでしょう。しかし、皆様もよくわかっておられるでしょう、これが福島以後の現実です。メルトダウンした核燃料の取り出しにとりかかるまで、希望的に見て最低10年、世界中が経験したこともないリスクと不安と先の見えない作業がその先数十年。皆様のご同輩がこっそり流通させようとした牛肉からとんでもないレベルの放射性物質。これが国民のおかれた現実で、この上、誰が原発の再稼働を望むでしょう。おたくの大臣は、皆様の指図通り、「夏の電力不足」という点をしきりに強調しています。マスコミも、皆様やスポンサーの電力会社の圧力で「オオカミが来る」と言い続けていますが、しかし、こんな言い回しが原発維持のためのキャンペーンであることは、もはや国民の常識です。

ストレステスト導入という首相方針の裏をかくために、『玄海だけ簡易テスト』などというコソクな抜け道のごまかしをしても国民はだれも納得しません。そんなヤラセ・テストで誰がだまされるでしょう。かえって国民の憤激を招き、世論を沸騰させ、皆さんが日々傾注しておられるモダンでインダストリアルで衛生的な国家的瞞着のご実績に重大な瑕疵を招来しかねません。

親愛なる計算高いI種キャリア公務員のエリートの皆様、皆様にももうおわかりのはずです。この地震国で原発は無理だと。脱原発にしてもしょせんは儲かるやつが変わるだけ、皆様が何かと持ち出す錦の御旗、国家経済はへたりはしない。みなさんの天下り先だって、なくなるわけではない。「再生エネルギー文化振興財団」とか、「太陽光発電協会」とか、今から機転を利かせて脱原発の先取りをしたら、それだけ皆様の取り分も大きくなるのではないですか。年寄りの局長やらなんだらが、原発利権にこだわるとしたら、奴らには現体制の利権しかないから。新しい天下り先の創設まで待っていられないからだ。それなら、いまこそそんな奴らを一掃する下剋上の一大チャンスではないか、官僚界の信長たれ!ビル・ゲイツたれ!スマートグリッドだ、発送分離だ、電力独占体制解体だ!革命だ!革命だ!

もうご存知でしょうが、今回のストレステスト導入でえらく怒った佐賀の古川ダマシ知事も、さすが元国家官僚、NYタイムスでこっそり抜け駆けを図っているではないか。いわく、わがニッポンが脱原発をしたらドイツなんか目じゃありゃせん、うちの方がずっと早く原子力なしを達成しまっせ・・・。塀のどちら側に落ちても勝ちは自分。たかが佐賀ごときの辺境政治家にいいところを持っていかれては、霞が関のハイクラス官僚の名が泣くというものだ。


最新の画像もっと見る