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「悪質『体験談』広告ダメ!」(2月24日付け東京新聞【朝刊】)
購入者の体験談の様に見せ掛け、健康食品や美容機器の効果を誇張していたとして、東京都等は23日、3業者に広告の改善を求めて文書指導した。購入者を装ったモデルが「使用前」、「使用後」を披露する等、悪質な「体験談広告」が増えていると言い、都等は注意を呼び掛けている。
指導は景品表示法に基づき、埼玉、千葉、神奈川、静岡の4県と合同で実施した。
都によると、業者は何れも大手通販会社で、ドリンク剤や美顔器を販売。折り込みやフリーペーパーの広告で「御便りを紹介します。」等と「利用者」の顔写真や感想を掲載していたが、実際は多くが契約モデルだった。又、「使用後」の写真はメークや照明等「使用前」と違った条件で撮影して印象を変え、不当に効果を強調していた。
「限定特別価格」と値引きを謳い乍らも、キャンペーン期間以外も同じ価格で在るケースも在った。
事業者名等は非公表だが、今後改善が見られない場合は、公表する可能性も在ると言う。
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世の中は不景気風が吹き荒れているけれど、通信販売の世界は好調さを持続しているらしい。BS放送やCS放送では通販番組が目白押しだし、地上波の放送でも深夜帯にはこの手の番組を結構目にしたりする。通販番組で物を買う気はしないけれど、番組自体が余りに間抜けで見入ってしまう事も。
「販売員が『この便利な商品、今日は何と○○円で御提供させて貰います。』と叫び、それに対して司会のタレント(大概は『昔はそこそこ売れていたのだけれど、今は仕事が余り無さそうなタレント。』が務めている。)が『えー、こんな便利な商品が○○円で買えちゃうんですか!?』と大袈裟に叫び返す。それを受けて販売員が『御安いですよね?更に今日はXXを付けちゃいます。それで御値段は変わらずの○○円!』と叫び、タレントが『えー、そんなに安くしちゃって良いんですか?こんなに御安いなら、私が全部買い占めたいです!!』と大絶叫。」等は基本パターン。番組を見乍ら、「じゃあ本当に買い占めれば良いじゃん。」と何度突っ込みを入れた事か。
これ迄見たこの手の番組で、一番笑ったのは30年程前に深夜帯で放送されていた「サタデーナイトショー」。明石家さんま氏と淡路恵子さんが司会を務めており、この番組自体は通販番組では無い。うろ覚えだが、この番組の1コーナーとして通信販売が在り、そのコーナーを仕切っていたのが淡路さんだった。或る日、このコーナーで宝石が扱われたのだが、販売員が提示した値段は決して安いと言える代物では無かったのに、淡路さんは大袈裟に「まー御安い!これならば、一般の主婦でも御手軽に買えますね!!」と言い放ったのだ。この段階迄でも突っ込み所が満載だったのだが、次に淡路さんが口にした言葉が凄かった。「この宝石が在れば、奥様方も毎晩の夜会に困りませんね。」と笑みを浮かべて言い放った淡路さんに、「おいおい、日本で毎晩夜会に出席する主婦なんか、一体どれだけ居るんだよ?そもそも日本で、夜会なんかそうは無いだろ?」と自分が突っ込みを入れたのは言う迄も無い。
こういう“笑える範囲での演出”ならば未だしも、広告に於ける“悪質な演出”は許し難い。上記の記事で紹介されている手口なんか、「詐欺」と呼んでも良いと思うし、関係省庁も「今後改善が見られない場合は、事業者名を公表する可能性も在る。」なんて言わずに、即刻事業者名を公表しても良いのではないか?
「『使用前』と『使用後』の写真に関し、その撮影条件が余りに違い過ぎる。」なんていうのは、かなり昔から在った。「使用前」の写真では「モデルに化粧を一切施さず、伏し目勝ちで暗い表情をさせ、ぼさぼさの髪に野暮ったい服を着せる。」一方で、「使用後」は「その正反対の条件で撮影する。」というのでは、商品自体の効果云々を論じる以前の話だと思う。痩せる薬の広告では、「使用後」の写真の女性の顔にデーモン閣下のメークの如き“陰影”が施され、「こんなにも痩せました!」みたいなキャプションの付いた酷い広告を目にした事も在ったっけ。それを考えると今回の文書指導は「今更?」という感じもするけれど、徹底的に取り締まって欲しいものだ。
「悪質『体験談』広告ダメ!」(2月24日付け東京新聞【朝刊】)
購入者の体験談の様に見せ掛け、健康食品や美容機器の効果を誇張していたとして、東京都等は23日、3業者に広告の改善を求めて文書指導した。購入者を装ったモデルが「使用前」、「使用後」を披露する等、悪質な「体験談広告」が増えていると言い、都等は注意を呼び掛けている。
指導は景品表示法に基づき、埼玉、千葉、神奈川、静岡の4県と合同で実施した。
都によると、業者は何れも大手通販会社で、ドリンク剤や美顔器を販売。折り込みやフリーペーパーの広告で「御便りを紹介します。」等と「利用者」の顔写真や感想を掲載していたが、実際は多くが契約モデルだった。又、「使用後」の写真はメークや照明等「使用前」と違った条件で撮影して印象を変え、不当に効果を強調していた。
「限定特別価格」と値引きを謳い乍らも、キャンペーン期間以外も同じ価格で在るケースも在った。
事業者名等は非公表だが、今後改善が見られない場合は、公表する可能性も在ると言う。
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世の中は不景気風が吹き荒れているけれど、通信販売の世界は好調さを持続しているらしい。BS放送やCS放送では通販番組が目白押しだし、地上波の放送でも深夜帯にはこの手の番組を結構目にしたりする。通販番組で物を買う気はしないけれど、番組自体が余りに間抜けで見入ってしまう事も。
「販売員が『この便利な商品、今日は何と○○円で御提供させて貰います。』と叫び、それに対して司会のタレント(大概は『昔はそこそこ売れていたのだけれど、今は仕事が余り無さそうなタレント。』が務めている。)が『えー、こんな便利な商品が○○円で買えちゃうんですか!?』と大袈裟に叫び返す。それを受けて販売員が『御安いですよね?更に今日はXXを付けちゃいます。それで御値段は変わらずの○○円!』と叫び、タレントが『えー、そんなに安くしちゃって良いんですか?こんなに御安いなら、私が全部買い占めたいです!!』と大絶叫。」等は基本パターン。番組を見乍ら、「じゃあ本当に買い占めれば良いじゃん。」と何度突っ込みを入れた事か。
これ迄見たこの手の番組で、一番笑ったのは30年程前に深夜帯で放送されていた「サタデーナイトショー」。明石家さんま氏と淡路恵子さんが司会を務めており、この番組自体は通販番組では無い。うろ覚えだが、この番組の1コーナーとして通信販売が在り、そのコーナーを仕切っていたのが淡路さんだった。或る日、このコーナーで宝石が扱われたのだが、販売員が提示した値段は決して安いと言える代物では無かったのに、淡路さんは大袈裟に「まー御安い!これならば、一般の主婦でも御手軽に買えますね!!」と言い放ったのだ。この段階迄でも突っ込み所が満載だったのだが、次に淡路さんが口にした言葉が凄かった。「この宝石が在れば、奥様方も毎晩の夜会に困りませんね。」と笑みを浮かべて言い放った淡路さんに、「おいおい、日本で毎晩夜会に出席する主婦なんか、一体どれだけ居るんだよ?そもそも日本で、夜会なんかそうは無いだろ?」と自分が突っ込みを入れたのは言う迄も無い。
こういう“笑える範囲での演出”ならば未だしも、広告に於ける“悪質な演出”は許し難い。上記の記事で紹介されている手口なんか、「詐欺」と呼んでも良いと思うし、関係省庁も「今後改善が見られない場合は、事業者名を公表する可能性も在る。」なんて言わずに、即刻事業者名を公表しても良いのではないか?
「『使用前』と『使用後』の写真に関し、その撮影条件が余りに違い過ぎる。」なんていうのは、かなり昔から在った。「使用前」の写真では「モデルに化粧を一切施さず、伏し目勝ちで暗い表情をさせ、ぼさぼさの髪に野暮ったい服を着せる。」一方で、「使用後」は「その正反対の条件で撮影する。」というのでは、商品自体の効果云々を論じる以前の話だと思う。痩せる薬の広告では、「使用後」の写真の女性の顔にデーモン閣下のメークの如き“陰影”が施され、「こんなにも痩せました!」みたいなキャプションの付いた酷い広告を目にした事も在ったっけ。それを考えると今回の文書指導は「今更?」という感じもするけれど、徹底的に取り締まって欲しいものだ。