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「WBC日本代表、山本監督の就任を発表『3連覇目指す』」(10月10日、スポーツ報知)
来年3月に行われる第3回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督に10日、元広島監督の山本浩二氏(65歳)=野球評論家=の就任が正式決定した。東京都内での記者会見で「大変名誉で在り、光栄。徐々に重圧が自分の中に入って来ている。受けた以上、3連覇を目指して戦って行く。」と力強く決意を語った。
山本監督は11月に2試合行われるキューバ戦が初陣となる。大きな注目を集める来年の大会に向けて「一流の選手達が日頃のプレーを出来る様に、チームを1つにして盛り上げて行く事が一番大事。」と一致団結の姿勢を示した。
コーチ陣も発表され、投手総合コーチに元西武監督の東尾修氏(62歳)、野手総合コーチに前日本ハム監督の梨田昌孝氏(59歳)、投手コーチには与田剛氏(46歳)、打撃コーチに立浪和義氏(43歳)、内野守備走塁コーチに高代延博氏(58歳)、外野守備走塁コーチに緒方耕一氏(44歳)が就任する。又、特別顧問として第1回大会監督の王貞治氏、シニア・アドヴァイザーに第2回大会監督の原辰徳氏が就く事も決まった。
今後は代表選手の選考が焦点となり、山本監督は米大リーグ、ヤンキースのイチローやレンジャーズのダルビッシュ等メジャーでプレーする選手に付いて「是非来て欲しい。大きな戦力になるし、チームにも良い刺激になる。」と参加を熱望した。
山本監督は広島一筋での現役時代に本塁打王4度、打点王を3度獲得する等活躍。広島の監督を計10年務め、1991年にリーグ優勝した。2008年北京五輪では日本の守備走塁コーチだった。
王貞治特別顧問「若い選手とコミュニケーションを取るのが非常に上手。1つの目標に向かって戦うには、素晴らしい人に受けて貰った。」。
加藤良三コミッショナー「WBCで勝つ事は、非常に難しい。3連覇を目指して頑張るという観点から、此の人なら最善を尽くしてくれるだろうという人を選んだ。私は、大変満足している。」。
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先月、WBCの日本代表チーム監督に付いてスポーツ紙が、「此の人が本命!」としてバラバラの人間を挙げていた。山本浩二氏の名前も挙がっていたけれど、現場を離れてから長い事等から、「一番可能性が薄い人物。」と思っていたのだが・・・。
選手時代の山本氏は好きだったし、“人としても”嫌いな人物では無いけれど、“監督としての”能力には正直疑問を覚える。だから今回の決定は意外だったけれど、言葉は悪いが「其れだけ引き受け手が居なかった。」という現実が在るのかもしれない。
「WBCの日本代表チーム監督に、山本氏の就任が濃厚。」と報じられ始めた頃から、「“御友達”の彼の御仁が、“院政”を敷くのではないか?」という懸念が在った。彼の御仁とは、北京オリンピックの日本代表チームを監督として臨んだ星野仙一氏の事。
北京オリンピックで“大失敗”した彼は、WBCの第2回大会で“リヴェンジ”を果たすべく、監督就任に前のめりだったが、世間から大反発を食らった結果、原辰徳氏が監督就任するに到った。「星野氏の監督就任は、絶対に駄目!」という世論の決め手になったのは、イチロー選手が口にした「WBCは、北京オリンピックのリヴェンジの場では無い。」という言葉だったと思っているし、此れは正に正論。
ダルビッシュ有投手を始め、北京オリンピックの日本代表チームに参加した選手の中には、「星野監督の下では、もう試合をしたくない。」という選手が少なからず居たという報道も在り、此れが事実ならば、「もし今回、山本監督の下で星野氏の院政が敷かれる様な事が在れば、イチロー選手等の“ビッグ・ネーム”が不参加に回るのではないだろうか。」という不安が在ったのだ。
今回、コーチ陣も発表されたが、顔触れを見る限りでは“星野色”(能力が在る人間ならば、星野氏と関係が深くても、起用は全く無いと思っている。問題は、能力も無いのに、人間関係だけで起用されるケース。)は薄く、バランスが取れた感じがする。此れならば、期待出来そう。「チームを1つにして盛り上げて行く事が一番大事。」という山本監督の思い、此のコーチ陣ならば可能ではなかろうか。
WBCで連覇を果たした日本代表チームに対して、他の参加国は死に物狂いで立ち向かって来る事だろう。3連覇が至難の業なのは確かだが、だからこそ日本代表チームを余計に応援したい。頑張れ、侍ジャパン!