ば○こう○ちの納得いかないコーナー

「世の中の不条理な出来事」に吼えるブログ。(映画及び小説の評価は、「星5つ」を最高と定義。)

ラジオの世界

2005年06月05日 | 其の他
ジャイアンツ戦の視聴率低下が止まらない。一昔前に比べると、TV番組全体の視聴率自体が大幅に下がっている現在、単純に数字が下がった事だけを論い、面白おかしく取り上げるマスメディアには反吐が出る思いだが、そうは言ってもプロ野球に興味が薄れて来ているのは否定出来ないだろう。

しかし、ラジオのナイター聴取率に関して言えば、ここ数年横這い状態を続けており、ニッポン放送に到っては昨年通期の聴取率を今年の4月は上回っていたという。「野球ファンの年齢層とリスナーの年齢層が合致している。」とか「ディープな野球ファンが聴き続けている。」等幾つかの理由は在ろうが、兎にも角にもラジオの世界では野球離れはそれ程深刻ではないという事か。

TBSラジオがナイター中継で掲げる今年のキャッチフレーズは「サンキュ~、ベースボール」。三球(サンキュー)聴けば、イニングスコアが判る放送を心掛けるというのが売りだが、ラジオを付けて試合状況がなかなか判らずイライラした経験を続けていた自分等は、非常に面白い良い試みに感じる。こういった様々な取り組みが聴取者の関心を繋ぎ止めているのかもしれないが、やはり大きいのラジオの特性に在るのではないだろうか。

ラジオは聴く者に想像力を要求する。TVの場合、見ている者は画面に映った”情報”をそのまま受容しがちな媒体。視聴者サイドは、どうしても受身の姿勢が強くなってしまうし、想像力を刺激される事もラジオに比べると少ないのではないだろうか。ラジオの場合、流れて来る情報を聴取者の頭の中で、”映像”として再構築する作業が行なわれる。その映像は個々人によって異なり、正に千差万別だろう。

ラジオの場合、アナウンサーの力量も厳しく問われるだろう。とちる事すらも売りにしている様な、タレントと勘違いしているのではないかと思ってしまうTVの馬鹿アナでは、ラジオ放送を長く続ける事は難しいだろう。全部が全部とは言わないが、概してラジオのアナウンサーは表現力に富んでいる。言葉の魔術師と言って良い巧みさは、逆にTVではマイナスに働くのかもしれない。既に情報としての”画像”が見えているので、敢えて”言葉”で詳細に伝えてしまうのは、情報の過剰感を視聴者側が感じてしまうのではないか。みのもんた氏は例外としても、大沢悠里氏や吉田照美氏等の人気アナウンサーが過去多くTV放送に挑んだが、結果を出し切れなかったのはその辺に理由が在る様に思う。

御笑いの世界に於いても、ラジオの特性は発揮されているのではないだろうか。話術ではなく、安直な”動き”で取る笑いが主流な中、ラジオ番組で笑いを取れる芸人は一体どれだけ居るのだろうか。*1

最近は、車での移動中位しか聴く事がなくなったラジオ番組。でも、数少ない機会で在っても、その魅力の程はTVに決して劣るものではないと思う。

*1 毒蝮三太夫氏の”老人いじり”は、ワンパターンと言ってしまえばそれ迄なのだが、それだからこその話術の様式美が感じられて心地良い。

それと、落語はTVで見るよりも、ラジオで聴いた方が面白い気がする。これ又、話術の達人が紡ぎ出す言葉を、自らの頭の中で如何様にも映像化出来るが故の事ではなかろうか。
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12 コメント

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機会がありません (higu)
2005-06-06 00:52:33
ラジオはあまり聞きません。なぜかといえば聞く機会がないからです。あいも変わらず”巨人”対○○の試合しかやらないのでは聞こうと思いません。

もっとも、最近はいくらか改善されているそうですが‥‥



私もマスメディアにはうんざりしています。といっても、私がうんざりしているのはマスコミが”巨人偏重主義”を一向にやめようとしないからですが。

「改革元年」と言いながら放送の枠組みはやっぱり巨人中心。解説も巨人寄り…。特にテレ○朝日はヒドイです。親会社が左系新聞だからでしょうか、とにかくあまりにも巨人びいきで不愉快な思いをすることが多いです。



こんな話を聞いたことがあります。巨人の試合を中継すると何人かの相手ファンから「巨人に寄りすぎている!」と苦情が来る。

でも公平に中継すると「なぜ巨人寄りに放送しないんだ!」との苦情がわんさか来る。だから巨人びいきで中継するんだ、と。



誇張された話でしょうが案外的を得ているのかもしれません。”TBSはあまりにも横浜寄りで腹が立つけど、普段日○テレビを見ている巨人ファン以外の人も同じことを感じているのかな”と言っていた知人のジャイアンツファンの人がいました。

考えてみればジャイアンツファンはひいきのチームが”ほぼ全試合”全国中継される特異な球団のファン。

感覚が麻痺するのも無理ないのかもしれません。



とは言え、『機会』があればラジオ中継も聞いてみたいと思っています。

しかしその『機会』のほとんどはジャイアンツ戦なのでしょうけど(笑)







>higu様 (giants-55)
2005-06-06 02:41:57
書き込み有難うございました。



以前はジャイアンツ・ファンの自分でも恥ずかしさを感じる程の度を越したジャイアンツ贔屓の中継が成されていました。特に酷かったのは、やはり日テレでした(笑)。でも、最近はそういった偏重が少なくなったのではないかと感じています。



唯、higu様が書かれている様に、知らず知らずの内に感覚が麻痺しているという事は在り得ます。と言うのも、先日その事を感じさせれた場面が在ったからです。と言うのは、先日行なわれたジャイアンツv.s.ファイターズ戦で、ゲストにファイターズ・ファンの伊集院光氏が出ていたのですが、彼が時折「申し訳無いのですが、ファイターズ・ファンとしては・・・」といったコメントを発しているのを耳にして、正直「ウザイなあ。」と(笑)。



でも、良く良く考えたら、他局でジャイアンツ戦を放送している際、ジャイアンツOBの解説者やジャイアンツ・ファンのゲストが言い放っている言葉って、こんなレベルじゃないんですよね(^o^;;;。伊集院氏は「申し訳ないのですが」といった控えめな言葉を挟んでいましたが、そんな謙虚さは確かに見られない。そういう意味では、未だ未だ偏重放送と言われても仕方ないのかもしれません。
阪神贔屓も辛いです・・・ (yokkun)
2005-06-06 04:06:23
関西では阪神戦の阪神贔屓の実況解説を聴いているのが辛くなるこの頃です。



今はインターネットの試合速報をちらちら見ながら残業のサラリーマンの方もいらっしゃるようですが(笑)

一日の全国ネット巨人戦の視聴率に加えて、CS放送のプロ野球全試合の視聴率などを全てあわせるとどうなんだろう、というのは少し調べてみる余地があるかもしれません。

巨人を叩くマスコミが実は巨人に頼って記事を書いているという矛盾があるかもしれません。

スポーツがスキャンダルでのし上がる女優のようにはなって欲しく無いなと思うのですが・・・



ラジオの話ですが、確かに技術というものが試される場所ですね。

最近の漫才はビジュアル的な面白さが中心になって

ラジオで笑えるネタがどれくらいあるのだろうか、

ということを少し考えたりします。



「エンタツアチャコ」や「いとしこいし」という方々の凄さをひしひしと想像したりします。
個人的には (kawahara)
2005-06-06 13:09:37
フジテレビの野球中継が一番嫌いです。絶対に見ません。そういえばあそこが持ってるのは右翼新聞社ですね。左も右もないですよ。そんなことは野球に無関係です。TBSも嫌いだなあ。「世界の松下」(あるいは女性蔑視アナ?パワハラアナ??)とか。日テレが一番マシですよ。実のところ。読売がバックということで忌み嫌われてはいますが。テレ朝は解説の独特さがスゴイ。

ニッポン放送も巨人巨人とバカの一つ覚えのように一般番組内で繰り返していてウザイ。ただ最近のNHKも酷い。阪神戦での阪神びいきぶりはサンテレビもビックリです。

追伸・・・。 (kawahara)
2005-06-06 13:13:51
連続すみません・・・。

CSで見られる名古屋の放送局や広島の放送局、福岡の放送局製作の試合中継は地味ながら地元びいきがすごいです。淡々と相手の名前を間違ったまま進行したり、大下剛史は広島の話しかしないし(笑)ただ関西の局の阪神戦にはその地元びいきに最近驕りが加味されてて、ちょっとツライですね。NHKの場合ひいきの引き倒しの理由はよくわからんですが。
日テレ (りさ・ふぇるなんです)
2005-06-06 13:59:56
kawaharaさんのおっしゃるように、意外と日テレがまともだと感じます。こちらも「日テレだから」と諦めがつくと言うのもあるのですが(^^;)

阪神のサンテレビと同じで、長く野球放送をやってきた歴史とかノウハウとかあるんでしょうね。

私は阪神ファンですが、日テレでは川籐氏が解説のときが一番嫌です。(以前言ったかもしれませんが)

たぶん他のファンもそうだと思います。



サンテレビは阪神が暗黒時代から、ほぼ全試合を完全中継している偉いテレビ局で、勝ち試合を中継する事も少なかった事から(^^;)そのアナウンスは淡々としていて絶叫などはありません。

やはり2003年の優勝から、雨後の筍のように他の関西メディアが阪神戦を中継するようになり、そういう局ほどkawaharaさんもおっしゃってますように驕りが見えます。

楽天戦の中継など目を覆いました。(あ、耳か)

楽天は去年まで大阪で活躍していた選手たち主体だと言う事を忘れています。(っていうか、知らないんじゃないかとすら思えてきました)

NHKは多分、星野氏の影響があるんじゃないかと思います。

地方局は目をつぶりますが、全国ではやめてもらいたいですね。。。

Unknown (餅きなこ)
2005-06-06 21:53:50
 きなこの書いた「電車男」を見て、ゴレンジャーを浮べるなんて、さすがですね。ふふ。あの絵を見ると、電車男というより電車仮面です。ゴレンジャーに出そうな感じです。気づかされました。一本とられました。

 ラジオって、声の良さや見えないものをいかに伝えるかっていうセンスも試されますね。ラジオのウイスキーのCMなんか、氷のカチンって音がオイシソ~って想像させてあれなんかラジオここに有りきって感じですね。

でも、声のよさでは、テレビでも発揮してる人はいますね。「いい旅夢気分」の近石しんすけや「途中下車の旅」のどくろべえの声の人(名前ど忘れ)はいい感じです。

でも、テレビのイヤなとこもあって、話している言葉をテロップにするのがイヤ!吹替かよ!まったくって!あれって、センスないですね。
Unknown (やま)
2005-06-06 22:43:29
仕事がらクルマに乗って移動が多かったのもあり、昼間はニッポン放送。夕方はTBSな聞き方をしてました。で、現在も別に巨人戦の試合が聞きたいわけではないのですがニッポン放送の野球中継をBGMになんかしてます。正直、アンチ巨人としては聞く理由は無く、強いてあげれば巨人の負け試合聞いてるのが楽しいくらいですが(笑)無いと寂しいという感じの魅力があります。

やはり、テレビに比べて押し付けがましくないのがラジオの魅力でしょうか?昔の人ならいざ知らず、ラジオだけ聞いていて他の事しない人なんていないんじゃないかぐらい思ってます。



あとコメントいただきました券はまったく同感です。

自分がよくする例えですが、お店や銀行が強盗に備えて警備員雇うのは当たり前で、備えをしないで襲われたお店なり銀行があれば馬鹿にされてしまうのは当然でしょうね。

ラジオのスポーツ中継がもたらす想像力 (たれぱんだ号の主)
2005-06-07 00:33:55
σ(^^;は高校時代はラジオ少年でした。夜はノイズの中から札幌のラジオ局の番組を聴いたりしてたものです。実はつい最近までオールナイトニッポンを好んで聴いていた人でもあったりして。



本文から雑誌Numberで昨年掲載された日本ハム札幌元年の記事の書き出しを思い出しました。要約すると「タクシーに乗るときに運転手さんが「今日は勝ってますよ」という言葉が指すチームが変わった」という話でした。



想像力が必要なことがラジオの魅力なのは間違いないとは思います。でもスポーツ中継においてはそれを理由にテレビではなくラジオをわざわざ選択している聴取者がいるとしたら、それは本当に少数ではないでしょうか?



外出中だったり仕事中だったりで「テレビは見れない、けど、ひいきチームがどうなっているかはなんとなく把握しておきたい。」という気持ち。ラジオ中継の中にある野球から共有できる情報は議論を必要としない、「打ったか、打たなかったか」「勝っているか、負けているか」といったシンプルな情報が中心でにあるような気がします。そして、アナウンサーの言葉がもたらすの想像力の正体は「チームや選手への思い入れ」のではないでしょうか。



ラジオの最大の特徴は「ながら聴き」ができるメディアだということでもあったりします。外で聞かれることも多いラジオの聴取率はテレビの視聴率と違い、調査票に記入する方法が取られます。どんな状況下で聴かれたものなのか、というのも大きな要素な気はします。そう思うと、忙しい日本人はますます増えているのかもしれません。



で、「ながら聴き」といえば、夜のラジオ番組のバリエーションにも疑問はあって、特に地方にすんでると感じるのですが、夜に野球以外を探す方が難しい気がします。大半がデーゲームである日曜日が野球中継が一番少なかったりします。そういう日曜日の巨人戦の聴取率ってどんなものなんでしょうか?興味があるところですね。
野球ファンでもないのですが.... (彩木 翔)
2005-06-07 01:48:31
漠然、且つ直感的、衝動的に言わせて頂けるならば、日本のあらゆるショウビジネスと言うか、エンターテインメントに関わっている人達は、努力が足りな過ぎるし、才能もなさ過ぎるのに加えて、頭の固い老人が上から押さえつけてるもんだから救われないのでしょう。...僕はアメリカと言う国は好きではありませんが、事そう言う分野での徹底した機動力に関しては、日本は見習う点が多いと感じます。....人を楽しませる能力のない者は、経営者だろうが、スタッフだろうが、翌朝会社に出勤したら自分の机も椅子も消えていると言うのが常識なんですから。(^^)

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