昨日の記事「泥棒削り?それとも貧乏削り?」の文末で、ひし美ゆり子さんのブログ「あれから40年・・・アンヌのひとりごと」を紹介させて貰った。「ウルトラセブン」でアンヌ隊員を演じていた彼女と、フルハシ隊員役の”まむちゃん”との交流を記した「あれから40年・・フルハシとアンヌの会話」が何とも言えずほのぼのとしていて、是非とも多くの方々に読んで戴きたいと思ったからだ。
そんな彼女のブログに、昨日新しい記事がアップされていた。先日鬼籍に入られたソガ隊員こと阿知波信介氏との思い出を綴った「ソガ隊員との思い出・・」。ソガ隊員には「強い男」というイメージを持っていたので、「阿知波氏が病等を苦にして自殺した。」というニュースに触れた際は、とても意外だったし残念でならなかった。彼の死が明らかになってから未だ日が浅い中、彼女の記した内容は翳りを全く感じさせず、パステル・カラーで染め上げられた青春グラフィティーといった感じ。その淡さ加減が却って、彼女のショックの大きさを感じさせる。そして「ウルトラ警備隊のメンバーは”家族”だったのだなあ・・・。」という思いも。改めてソガ隊員の死を悼む。
閑話休題。僧侶としては一休さんと並んで有名なのが良寛さん。「竹の子の話」等、幼児期に読んだ逸話を今でも覚えている。江戸時代に実在した良寛さんは托鉢の際、「半兵衛の家」と聞くや、何時もそっと其処を立ち去ったという。何でも良寛さんの素性や徳行が広く知られていなかった頃、半兵衛なる人物に虐められ、心身共に傷付いた良寛さんは、それ以降は条件反射の如く「半兵衛の家」を避ける様になってしまったのだとか。
昨日の東京新聞(朝刊)のコラム「筆洗」に紹介されていた話だ。事程然様に「虐め」というのは、人の心に大きく&深く影を落とすものなのだろう。以前にも書いたとは思うが、幼児期の自分は虐める側&虐められる側両方を体験している。虐められた事に関しては明らかに自分自身に非が在ったし、それ程酷い虐められ方では無かったので「嫌な思い出」というレベルで留まっているが、逆に虐めた事に関しては「何であんな事をしてしまったのだろう・・・。」という心の傷が今も癒えていない。
このコラムの中でも触れられているが、GW期間中に「いじめと生きる」という連載企画が同紙に取り上げられていた。その中で紹介されていた三重県の女性会社員(34歳)の体験談。彼女は小学6年生の頃、集団で一人の女の子を虐めていたが、長じるにつれ後悔の念が増して来た。夜になると当時の事を思い出しては胸が苦しくなり、虐めによる自殺のニュースに触れると涙が溢れて止まらなかったという。虐めた子に会って直接謝罪したいという思いが、自ら子供を持つ立場になって以降抑え切れなくなり、知り合いを介してその旨を伝えた。その後、相手から間接的に「謝って欲しくない。」と伝えられる。「会って謝って貰っても、辛かった過去を思い出すだけだから。」というのがその理由。「人間の感情とは、一夜にして解きほぐせるものではないのだろう。」と記者は書いていたが、その通りなのだろう。
唯、東京都内に住む自営業の男性(38歳)は、この連載を読んで自らの考えが変わったという。彼は中学の頃に虐められた苦しみを忘れられず、20年以上経っても虐めの加害者を絶対に許さないという固い信念を持っていた。しかし当該記事によって、深い心の傷を抱えた加害者”も”居る事を知り、加害者を許す決心をしたという。そして件の女性には、「ボランティア活動をする事で、贖罪に代えてはどうだろうか。」とアドヴァイスを送っている。
一人の人間が過去の”罪”に苦しみ、その思いを吐露した事で、新たに救われる人も居る。現実的に虐めが全く無くなる事は無いだろうが、他者の思いを知る事で心の傷が少しでも癒されるというのは在り得るのだろう。
そんな彼女のブログに、昨日新しい記事がアップされていた。先日鬼籍に入られたソガ隊員こと阿知波信介氏との思い出を綴った「ソガ隊員との思い出・・」。ソガ隊員には「強い男」というイメージを持っていたので、「阿知波氏が病等を苦にして自殺した。」というニュースに触れた際は、とても意外だったし残念でならなかった。彼の死が明らかになってから未だ日が浅い中、彼女の記した内容は翳りを全く感じさせず、パステル・カラーで染め上げられた青春グラフィティーといった感じ。その淡さ加減が却って、彼女のショックの大きさを感じさせる。そして「ウルトラ警備隊のメンバーは”家族”だったのだなあ・・・。」という思いも。改めてソガ隊員の死を悼む。
閑話休題。僧侶としては一休さんと並んで有名なのが良寛さん。「竹の子の話」等、幼児期に読んだ逸話を今でも覚えている。江戸時代に実在した良寛さんは托鉢の際、「半兵衛の家」と聞くや、何時もそっと其処を立ち去ったという。何でも良寛さんの素性や徳行が広く知られていなかった頃、半兵衛なる人物に虐められ、心身共に傷付いた良寛さんは、それ以降は条件反射の如く「半兵衛の家」を避ける様になってしまったのだとか。
昨日の東京新聞(朝刊)のコラム「筆洗」に紹介されていた話だ。事程然様に「虐め」というのは、人の心に大きく&深く影を落とすものなのだろう。以前にも書いたとは思うが、幼児期の自分は虐める側&虐められる側両方を体験している。虐められた事に関しては明らかに自分自身に非が在ったし、それ程酷い虐められ方では無かったので「嫌な思い出」というレベルで留まっているが、逆に虐めた事に関しては「何であんな事をしてしまったのだろう・・・。」という心の傷が今も癒えていない。
このコラムの中でも触れられているが、GW期間中に「いじめと生きる」という連載企画が同紙に取り上げられていた。その中で紹介されていた三重県の女性会社員(34歳)の体験談。彼女は小学6年生の頃、集団で一人の女の子を虐めていたが、長じるにつれ後悔の念が増して来た。夜になると当時の事を思い出しては胸が苦しくなり、虐めによる自殺のニュースに触れると涙が溢れて止まらなかったという。虐めた子に会って直接謝罪したいという思いが、自ら子供を持つ立場になって以降抑え切れなくなり、知り合いを介してその旨を伝えた。その後、相手から間接的に「謝って欲しくない。」と伝えられる。「会って謝って貰っても、辛かった過去を思い出すだけだから。」というのがその理由。「人間の感情とは、一夜にして解きほぐせるものではないのだろう。」と記者は書いていたが、その通りなのだろう。
唯、東京都内に住む自営業の男性(38歳)は、この連載を読んで自らの考えが変わったという。彼は中学の頃に虐められた苦しみを忘れられず、20年以上経っても虐めの加害者を絶対に許さないという固い信念を持っていた。しかし当該記事によって、深い心の傷を抱えた加害者”も”居る事を知り、加害者を許す決心をしたという。そして件の女性には、「ボランティア活動をする事で、贖罪に代えてはどうだろうか。」とアドヴァイスを送っている。
一人の人間が過去の”罪”に苦しみ、その思いを吐露した事で、新たに救われる人も居る。現実的に虐めが全く無くなる事は無いだろうが、他者の思いを知る事で心の傷が少しでも癒されるというのは在り得るのだろう。
今年の初め、日本テレビ系列で「闇の死置人 あなたの怨み晴らします」というドラマが放送されました。みのもんた氏を”リーダー”とした「現代の必殺仕事人」というコンセプトでのドラマだった様ですが、放送当日、帰宅してTVを付けた所たまたまこのドラマが流れていました。途中からだったのですが、これがもう不快を通り越して気分の悪さを感じてしまう愚劣な代物。その日のブログで取り上げ様かとも思いましたが、余りの醜悪さからその事に触れるのも汚らわしく止めた経緯が在ります。
簡単にその内容を書くと、年頃の娘を持った男性教師夫婦が教え子に襲われ、妻の見ている目の前で主人(男性教師)が惨殺。加害者は未成年という事で少年刑務所に送られるものの、模範囚という事で数年でシャバに出されます。この少年は家庭裁判所や少年院では然も罪を猛省している振りをしながらも、実際には全く反省していなかったどころか、殺人という行為を誇っている様な素振りを陰では見せていた。
シャバに出た少年は、殺害した男性教師の娘を捜し出し、自分が実の父親を殺した人間とばれない様に彼女と接触し、彼女が自分に惚れる様に持ち込むという展開。そして自分を信じている彼女をラブホテルに連れ込み、その場で自分が父親を殺した人間で在る事を告げ、笑いながら「父親を殺した男に抱かれるのはどんな気分だ?」と迫り、恐怖と混乱に陥った彼女はベランダから身を投じて死んでしまうんです。室内の電話を彼女の母親(男性教師の妻)に繋げて、全ての状況が伝わる様にした上での残忍な遣り口。最後は”面白おかしく”仕事人がその少年を殺害して、恨みを晴らすという内容なのですが、これが子供でも視聴出来る時間帯に放送されたというのが全く信じられない。或る程度の醜悪さを含む番組はこれ迄にも少なからず目にして来ましたが、此処迄吐き気を催す様な残忍な内容は無かったです。ハッキリ言ってTV局の見識を疑わざるを得ないドラマでした。マヌケ様の書かれた内容を拝見し、その事を思い出してしまいました。話が逸れてしまって済みません。
記事でも触れました様に、自分は虐めた側&虐められた側双方を経験しておりますので、虐めという行為がどっちにも深い傷を負わせると経験上思っています。「虐めた側はその事を忘れがちだけれども、虐められた側はなかなか忘れる事は出来ない。」と良く言われますが、そういった傾向は在るでしょうね。
ひし美さんのブログにも行きました。
ソガ隊員こと阿知波さんの訃報は本当に残念です。
「虐め」については虐められる側だけでなく、虐める側にも何らかの心の傷があるということは以前聞いたことがあります。大人の社会でも人間関係の合う合わないがありますが、ちょっとしか感情のもつれでも修復するのに時間と労力を要します。虐めまでエスカレートしてしまうと、わだかまりを除くことは容易ではないと思います。
ボランティア活動による「贖罪」というのはいいアイディアだと思います。それが虐められる側から出たことに世の中に対する希望を感じます。