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バイオエアロゾル:大気中に浮遊する生物由来の粒子状物質の総称。花粉や胞子、真菌、細菌から、ウイルスや有機粉塵迄含む。
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「週刊現代」には「今週の『へえ~、そうなんだ』」というコラムが連載中で、5月28日号はバイオエアロゾルの1つで在る「バチルス・サブチリス」、所謂「納豆菌」を取り上げていた。
納豆菌は「胃酸、真空、熱、極寒等、“厳しい環境”にも耐えられる、自然界で抜群の生存力を誇る菌。」として知られているが、高度数千mの大気中を生きた儘“旅”出来ると言う。
バイオエアロゾルの殆どは、高度が上がるに連れて、紫外線や乾燥、マイナス数十度の寒さで破壊されてしまう。だが、納豆菌は違う。普段はソーセージ状の形をしているが、周辺環境が悪化すると球状に変形して「芽胞」を形成し、身を守る事が出来るのだとか。
研究者から、“微生物の空飛ぶ箱舟”と呼ばれている黄砂。「乾燥や気温変化から、微生物を守る役割を果たしている。」事が理由だが、納豆菌は其の黄砂等の鉱物粒子に付着し、高度数千mの大気中を生きた儘移動している。
近畿大学の牧輝弥教授の実験によれば、「能登半島上空3千mで採取した納豆菌を、煮豆と一緒に40℃で保温した所、糸が細くて粘りは若干弱いものの、立派な納豆が完成した。」そうだ。