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「『ルパンだって三世迄』 立憲・野田元首相が自民の世襲を批判」(11月22日、毎日新聞)
立憲民主党の野田佳彦元首相は22日の衆院予算委員会で、自民党の世襲議員の多さを痛烈に批判した。岸田文雄首相に対して、自民に世襲議員が多く、要職起用が目立つ現状に付いて、「(岸田)総理は三世、ジュニアに委ねると四世。ルパンだって三世迄だ。」と皮肉を込めて指摘。「歌舞伎役者じゃ無いんだから」と苦言を呈した。
立憲は、「引退や死去した国会議員の政治団体や政治資金を、親族が引き継ぐ事を禁止する政治資金規正法改正案。」を臨時国会に提出している。野田氏は、「(世襲の)問題に自民党も向き合って行かなければいけない。令和の最大の政治改革だ。」と強調した。
首相は此れに対して、「国民が幅広く有能な相応しい人材を選べる、こうした制度や仕組みを作って行く努力は絶えず行っていかなければならない。」と答弁した。
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首相としての実績は評価出来ないけれど、「野田元首相の話術は、相変わらず上手いなあ。」と感心した。(此の比喩、ネット上では悪評価が多い様だが。)世襲議員に関する指摘で、よもや「ルパン三世」を持ち出すとは。
時事通信の調査(2021年10月)によると、「父母、義父母、祖父母の何れかが国会議員、又は三親等内の親族に国会議員が居て、同一選挙区から出馬した候補を“世襲”と位置付けた場合、2021年衆院選は131人が世襲で、全体に占める世襲候補の割合は、12.5%。政党別に見ると、自民党が99人(29.5%)、次いで立憲民主党の25人(10.4%)、公明党、日本維新の会、国民民主党の世襲候補は其れ其れ1人。」との事。矢張り自民党の世襲率が群を抜いているが、立憲民主党も「10.4%」と「10人に1人は世襲候補。」という事になる。
14年前の記事「世襲議員」の中で取り上げて以降、当ブログでは“何度も”世襲議員の問題点を指摘して来た。大きな問題点としては「世襲させる側と世襲する側との間で、其の政治資金団体が抱える金銭等を“事実上”、無税で相続出来る。(一般人はどっさりと相続税が課せられるのに、世襲議員は事実上無税。)」というのと、「世襲議員候補は所謂“三バン”が在る事で、選挙を非常に有利に進める事が出来、結果として『どんなに有能で志が高い候補者が他に存在しても、三バンによって当選出来ない可能性が高くなってしまう。(政治の劣化&腐敗を招く。)」の2つだ。