先日、TVを点けたら、“ひふみん”事加藤一二三氏が、アイドルに囲まれて歌を歌っていた。「ひふみんアイ」【動画】なる歌を、斎藤清六大先生並みの音痴さ【歌】で歌い上げていた。本人が楽しんで遣っている様なので、第三者の自分がどうこう言う事で無いのだろうけれど、“神武以来の天才”と称された大棋士に妙な扮装をさせたり、エキセントリックな言動を取り上げたりして、嘲笑する様なメディアには、どうにも違和感を覚える。
エキセントリックな言動等を楽しむ事を否定している訳では無く、「楽しむにしても、相手に対する最低限の敬意を持つべきではないか。」と思うのだ。ひふみんの姿を見て「可愛い!」と言っている人達の中には、「又、“面白い玩具”が現れた。」という思いが透けて見えたりする。
古くは、「老人と子供のポルカ」【動画】を歌った左卜全氏。“きんさんぎんさん”【動画】。「政子ちゃん音頭」を歌った大屋政子さん【動画】。「ライオンのいただきます」【動画】に出演していた塩沢ときさん【動画】や浦辺粂子さん【動画】、小森和子さん【動画】等。「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」【動画】に出ていた“エンペラー吉田”氏【動画】や“ジェット浪越”事浪越徳治郎氏【動画】。「さんまのSUPERからくりTV」【動画】内のコーナー「ご長寿早押しクイズ」登場した高齢者達【動画】。「ミッチー・サッチー騒動」での浅香光代さんと野村沙知代さん【動画】。“ヨコベン”と呼ばれた横山昭二弁護士【動画】。
「其の言動を茶化す事で、TVに大きく取り上げられて来た年寄り達。」は、ぱっと思い浮かぶだけでも此れだけ居る。「最初は、エキセントリックな言動を取り上げる。→其の言動を、“大袈裟な形”で真似る。→最後は、遣っ付け仕事みたいな歌を作り、本人に歌わせる。」というのが、大体のパターンと言って良いだろう。
くどい様だが、本人が楽しんでいるならば、第三者の自分がどうこう言う話では無い。でも、年寄りに対する“過ぎたおちょくり”、上で書いた様に“相手に対する最低限の敬意”が全く感じられないレヴェルの物は、見ていて不快感しか無い。他国の状況は知らないけれど、日本程“年寄り弄り”が大好きな国って、他には無いのでは?
「大衆受けする事は言うけれど、“言うだけ番長”で何も出来ていない(「原発政策を推進して来た自民党として、原発事故を踏まえた検証を党として行わなければならない。」と主張するも、何も行わなかった等。)し、何よりも自分達の身を切る事(議員定数削減やら政治団体を介する事で相続税脱税が出来てしまう事の禁止等。)は一切言わない小泉進次郎議員。」というのは、過去に何度か指摘して来た。父親の小泉純一郎元首相は「仮想敵を常に作り、其れを叩く事で人気を集めた。」が、進次郎氏の場合も同じ手法を好んで使っている。
特に気になるのは、「高齢者がこんな良い目に遭っている一方で、若者は酷い目に遭っている。」という様な、高齢者を仮想敵にして叩く事で、若者の支持を集め様としている点。過ぎた不公平を改善するのは理解出来るが、だからと言ってこういう手法は評価出来ない。こういう手法に「そうだ、そうだ!」と無条件で支持している様な人達の中には、“年寄りに対する過ぎたおちょくり”に慣れ、「年寄りは馬鹿にして良い存在なのだ。」とでも思っている様な連中が少なく無い様にも思える。