昨年も多くの著名人の訃報に接する1年だったが、10月以降は谷村新司氏やもんたよしのり氏、櫻井敦司氏、大橋純子さん、KAN氏と歌手、其れも鬼籍に入るには余りにも若過ぎる方々の訃報が続き、其の度に驚かされた。
其の“悪い流れ”は続いている様で、今年に入っても八代亜紀さん(亡くなられたのは、昨年の12月30日。)、冠二郎氏(亡くなられたのは、1月1日。)と歌手の訃報に触れる事になったが、「1月11日」に小金沢昇司氏が亡くなられていた事を知るに到っては、「何で演歌歌手許りが、こんなにも短期間に3人も亡くなられたのか・・・。」と呆然とした思いに。享年は八代さんが「73」、冠氏が「79」、そして小金沢氏に到っては「65」と、どうしても「若過ぎるなあ・・・。」と思ってしまう年齢だ。
又、昨年亡くなられたもんたよしのり氏と大橋純子さん、そして今回の小金沢昇司氏は、3人共に“元「北島音楽事務所」所属の歌手”という共通点が在り、「何でこうも続くのだろうか・・・。」という思いが、此の点でも在る。6年前に次男を失って以降、めっきり老け込んだ感の在る“サブちゃん”。「元事務所所属歌手が、其れも自分よりも遥かに若くして、こんなにも続けて亡くなられた事。」に、サブちゃんは大きなショックを受けておられる事だろう。
で、小金沢氏の場合、死因は呼吸不全。「2020年に乗用車で事故を起こして逮捕され、以降は歌手活動を休止していたが、自身が経営する芸能プロダクションが6千万円を超える負債を抱えて倒産。2022年夏に新型コロナウイルス感染症により入院し、一旦は回復するも、其の後遺症で誤嚥性肺炎を頻発する等、体調不良から入退院を繰り返していて、結局、歌手復帰出来ない儘旅立たれた。」と言う。酒豪で可成りの喫煙家という事も在ってか、「糖尿病や内臓系の病気等を抱えていた。」とも報じられていたので、病がより悪化してしまったのだろう。
「事故を起こして歌手活動を休止した事で、心身共に強いストレスが小金沢氏に掛かっていた事。」は、想像するに難く無い。そういった事が新型コロナウイルス感染症罹患の“呼び水”となり、又、コロナ罹患が更なる病の呼び水となった可能性は、充分考えられる。
思うに、コロナ禍が始まって以降、“余りに長いパンデミック対応生活”が続いた事で、世界中で数多の人々が心身に大きな影響を受けて来たと思う。「コロナへの強い恐怖や外出自粛、在宅ワークによる人との接触機会の激減等が心身に大きなダメージを与え、其の結果として病に罹患。最悪の場合、亡くなってしまった。」という人が多い様に感じており、直接的な死因がコロナで無くても、「“遠因”として、コロナが死に結び付いた。」という人が、亡くなられた著名人にも少なく無い可能性も。そういう意味では、「コロナ禍の影響は、今も続いている。」と言って良い。
40年を超える長い付き合いのA氏。親友と呼べる存在の彼だが、昨年以降、ぱったりと音信不通状態に。「どうしたのだろう?」と凄く気にはなっていたけれど、「気を遣わせてはいけないからなあ。」という気持ちが在り、其の儘の状態にしていたのだが、最近になって本人より“予想外の連絡”が在った。
昔から「非常に真面目で責任感が強く、頭が良くて、人と触れ合うのが大好きな人間。」というA氏は、「人と触れ合う機会が多い、堅い仕事にずっと従事していた。」のだが、「余りにも長いコロナ禍で、“労働環境”が激変。人と触れ合う機会の激減等から精神的に疲弊してしまい、一時は退職も考えた程だった。」と言う。「病院通いと薬による治療で、何とか仕事は続け、体調も大分良くなって来た。」という報告にはほっとさせられたが、「非常に真面目で責任感が強く、頭が良くて、人と触れ合うのが大好きな人間。」という事が災いしてしまった気がする。A氏の件からも、「コロナ禍の影響は、今も続いている。」という思いが、より強くなった。