防災ブログ Let's Design with Nature

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平成20年(2008年)岩手・宮城内陸地震(2) - This is the Landslide -

2008年06月15日 | 平成20年6月岩手・宮城内陸地震
今回の地震では地すべりが発生しています。マスコミ報道では山崩れ、土砂崩れ、ひどいものでは山”帯”崩壊という誤字をそのまま(また解説図が幼稚だったこと。。。)使ったりという有様です。しかし、どういうわけか『地すべり』という言葉は殆ど出てきません。

地すべりという言葉が使われるのは、選挙の際『地すべり的勝利(landslide victory)』という言葉をたまに聞きます。こっちの意味は「起こる要因としては、議題、不満、問題等があって、それに対する意見が一気に片方へ寄ることが主な原因」のようです。ここで重要なのは、一気に片方へ寄ること でしょうか。

我々地盤技術者からみると、もう地すべりとしか言いようのない典型的な地すべりです。添付した画像には、昭和40年代から使われている地すべりの模式図を示しました。どちらかというと、これはあくまで模式図であって、実際はこんなにいろんな現象が一気にまとまって発生するもんかいなあ、とすら思っていました。

しかし、映像をみてみると、あまりにも模式図的な地すべりです。やはり、風景の基盤を作る地形は、地震によってもたらされるのだと思います。