防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

横浜市地震マップ

2008年06月09日 | 盛土が安定すれば安心
先日地すべり学会関西支部に参加し、「地震時の盛土地盤の地すべり」シンポジウムに参加してきました。その際、阪神・淡路大震災や新潟県中越地震、2007年新潟県中越沖地震などで、このブログでも何度も取り上げている「谷埋め盛土」の話題提供や研究報告がなされました。

これを聞いて、改めて昨年8月に改定された「横浜市地震マップ」を見てみました。
そうすると、ほとんどの地域で震度6以上になっており、建物の倒壊が顕著になってくる震度6強以上の地域も多く分布します。特に観光名所にもなっている、金沢八景周辺は、やわらかい地層が厚く堆積しているためか、谷沿いの平野部は殆ど震度7以上の赤色で示されています。

でも、このスケールでは、どうも「谷埋め盛土」は浮き出てきません。

まあ、いきなり、あなたの家は危険ですよといわれても、人間には正常性バイアスが本能的に存在していて、自分に都合の悪いことは起こらないだろうと思い勝ちですよね。

実際、地震のエネルギー(マグニチュード)はどうにもなりませんが、被害は「手の打ちよう」があります。
このブログにブックマークを貼っている『しぶさんの防災日記』の管理人、渋谷和久(国土交通省九州地方整備局総務部長)さんもご講演をいただいたのですが、

谷埋め盛土の滑動崩落現象は、旧地形に沿って分布する地下水の影響が大きいと考えられることから、事前に、地下水位低下、間隙水圧消散等の工法を導入することで、崩落防止に大きな効果があるもの

なのです。いま、私もこの谷埋め盛土の防災に関して、努力している最中です。