防災ブログ Let's Design with Nature

北風より太陽 ソフトなブログを目指します。

3D映画 - 臨場感・既視感

2010年01月31日 | 技術動向
サンデーモーニングを見ていたら、3D映画アバターの話題で、立体視の原理を模型付で解説してくれておりました。両目の視差による錯覚を利用したもので、厳密に言えば2.5次元なのです。いかにも、新しいことのように説明しておりましたが、私なんか空中写真判読で立体視を覚えてからもう18年、実務でこれを使わない日はありません(例えば以下のサイトなど、http://www.sabo-mgma.org/

臨場感はあるでしょうが、これがインターネットの画像・動画などに利用されると、ますます情報の既視感でおなかいっぱいになり、現場でものを感じたいという欲求の減退につながる、、、ってのは杞憂でしょうか。

世間は広く感じたい - 防災の一般産業化とは

2010年01月30日 | 雑感

最近知り合い、知り合いの知り合い、昔の仲間から仕事が発注されて、てんやわんやとしています。このこと自体は、一応信頼されているということなので、うれしいことです。

でも、その一方でとてつもない世間の狭さを感じます。砂防計画のための調査なんて、むかしからずっとかわっていませんし。

不特定多数の人にたよられ、知恵を売る商売、まあ、普通のビジネスに、防災分野を押し込んでみたいと思いつつ、もう何年たつのでしょう。


"現場”の意味

2010年01月29日 | 雑感
この季節は報告書や巻末資料の作成のため、基本的に室内作業が多くなります。それでも、外での現場作業も容赦なく入ってきました。

私たちは、外にでて行う作業を”現場”と言って、データ整理、ルートマップ作成などの室内作業とどこかで区別しています。しかし、”自分の考え、判断を具体化、みえる化するための生産的な作業”、マニュアルに頼らず自分の経験・五感をフル稼動できる場所が「現場」だと思います。逆に外に出ていても、マニュアルや指示書に自分の判断をすり合わせるようでは現場ではないと思います。

重要なファクターではない?

2010年01月28日 | 維持管理の時代
今日のテレ朝のスーパーモーニングで、「地すべり災害を招くダム」という特集をやってました。前原大臣のコメントとして、「地すべりはダム事業を中止する重要なファクターではないけれども、懸念はされるところで、、、、」というコメントがありました。バイオントダムの例を挙げるまでもなく、地すべりはダムの運命を左右するとても重要なファクターだと思いますが、不確実性をはらむ地盤問題よりも、明日の予算計上という、ちょっと近視眼的なものを感じてしまいます。

奥西先生の鑑定書
http://www.yamba.jpn.org/shiryo/ikensho/ikensho_okunishi.pdf
八ッ場ダム計画についてはすでに、潜在的な危険斜面22 箇所について調査をしており,それ以上の斜面について調査と対策をするのは過重な負担であるとの意見が出るかもしれないが,これは見当違いである。前述のように八ッ場ダムの湛水域には多くの地すべり指定地・地すべり危険箇所があることは知られており,調査検討すべき斜面の数はその数倍以上にのぼるであろうことは経験上確かであるから,それを覚悟した上でダム着工の決定がなされたはずである(もしそうでなければ論外のことである)。それだけの数の斜面について調査検討し,対策することが過重な負担であると言うのなら,八ッ場ダムのダムサイトはダムを造るべき場所ではなかった,ということに過ぎない。

科学者の信頼度が低下

2010年01月27日 | 雑感
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100128-00000009-cnn-int
(CNN) 地球が温暖化しているという気候変動を、「現実に起こっていること」と考える米国人が57%に減少していることが、米イェール大学などの調査結果で明らかになった。約2年前の2008年10月の調査では、71%が現実に起こっていると考えていた。

イェール大学とジョージ・メイソン大学の研究者が米国の成人1000人以上を対象に、09年末から2010年にかけて実施した調査で、27日に結果が発表された。

その結果、科学者を信頼する割合は83%から74%に低下。ニュースメディアへの信頼は47%から36%に減っていた。

また、2008年の調査時には、地球温暖化に対する対応を訴えたアル・ゴア元米副大統領を信頼する回答者が58%と過半数を超えていたが、今回の調査では47%に大きく低下した。

一方で、オバマ大統領に対する信頼度は大統領候補だった前回調査時は53%、今回の調査では51%と、大きな変動はなかった。

調査を実施した研究者は、気候変動に対する意識の変化の原因として、出口の見えない不況と、温暖化データのねつ造報道の2つを指摘。自分の生活がままならない経済状況では気候変動問題に意識を振り向ける余裕がなく、さらに昨年から地球温暖化データがねつ造されたとの報道から、科学者への信頼度が低下したと分析している。


科学者への信頼度が低下、、、、、

家族を守る斜面の知識 - 書評 -

2010年01月26日 | 雑感

太田さんのブログに、砂防学会誌に掲載されていた『家族を守る斜面の知識 - あなたの家は大丈夫? -』の書評が紹介されていました。

http://livedoor.2.blogimg.jp/ohta_geo/imgs/a/5/a5a8bbf4.jpg

文章には起承転結が見事で評者のエピソードも添えられていて、読みやすいものでした。砂防学会は、あまりにも御○学会の色が濃くなっていたので数年前に退会したのですが、、、ひさびさに勉強になりました。


住宅環境研究室のサイトから

2010年01月25日 | 盛土が安定すれば安心
千葉県の不動産業者で、住宅環境研究室という機関を立ち上げ谷埋め盛土の防災について詳述されているサイトです。あんしん宅地の先駆者とも言うべきサイトですが、日経ビジネスAssocieの2010年新年号(1/9・2/2合併号)にて、「谷埋め盛土」に関する記事が掲載されたのだそうです。日経コンストやホームビルダーよりもおそらくサーキュレーションが広いでしょう。早速注文しました。

http://f-kankyo.blogdehp.ne.jp/ 住宅環境研究室

地盤の専門家はどこにいるのか

2010年01月24日 | 雑感
応用地質学会誌や新・住宅ジャーナルに記事を書いていてふと思ったのですが、専門家の診断が大事といいながら、その専門家がどこにいるのかという記述をしていなかったことに気がつきました。困りごとはとりあえず弁護士にという風潮はあるのですが、地盤の専門家(特に地形発達史・地質背景を十分に考えることのできる)って、果たしてどこにどんな形で存在しているのか、資格や実績以外のアピール法の考える必要があるんでしょう。

若者の既視感と防災

2010年01月23日 | 雑感
公共事業削減がさけばれるなか、防災の民間需要を起こそうとあれやこれやと考えていますが、思わず息詰まって(行き詰って)しまいそうな本を見つけました

情報病--なぜ若者は欲望を喪失したのか?
http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=200909000084

近頃の若者はなぜダメなのか  携帯世代と「新村社会」
http://books.livedoor.com/item/3711676
海外経験ゼロなのにハワイはつまらないと嘆く青年
みんなでよくお台場に旅行にいくんです

情報を得るだけで満足感、この本でいうところの既視感が欲望を失わせているというのです。現場から全てを想像することが楽しく本質がある自然科学の魅力を伝えるには、この既視感は厚い壁です。

知求慣例化?

2010年01月21日 | 雑感
世に蔓延するのは
◇「長い物には巻かれろ」という「処し方」
◇「前例」に唯々諾々として従う「処し方」
◇当面、コトを難なく処理するのがカチという「知的怠惰」
◇すべからく外からの「指示」「指導」「指針」の提示を待ち
 「自分の置かれた状況を自分の頭で考える力を失い、自分で決めたがらない」思考(?)
◇「数字」へ縋ればよいとする「数字こそすべて信仰」。
・・・・・・・・・・・

下山先生がブログで嘆かれておりました。残念ながら私も同じようなことを感じます。

次の15年

2010年01月17日 | 地球温暖化・寒冷化?人類の課題
15年前の今日、兵庫県南部地震が発生し、その後内陸地震が増加しました。いわゆる"目立つ”リニアメント沿いで発生したものは少なく、福岡や鳥取地震のように、ええ、そこ?というケースもありました。

次の15年は、大本命である東海・東南海地震など海溝型の巨大地震がきそうな気がします。

また、大不況の15年でもありました。会社が社員採用を手控えたため、協力会社の人と現場にいったりすると、私が最年少ということがよくありました。

次の15年で、私は53歳になりますので、人になにかを伝えとかねばなりません。

そして、多分寒くなります。えらいことです。