防災ブログ Let's Design with Nature

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ミャンマーと日本 - 報道への疑問 -

2008年05月11日 | 防災・環境のコンセプト
ミャンマーで大変なサイクロン災害が発生しています。しかし、昨今の報道に、私は非常に違和感を覚えます。

それは、ミャンマーが軍事政権であるから被害が拡大し、人災であるかのように報道されているということです。

確かに政情は日本が安定しているし、経済力のあると思いますが、日本もデルタ地帯に人口が集中する台風(ミャンマーで言うところのサイクロン)大国であることが見過ごされています。

最近中央防災会議では、「大規模水害対策に関する専門調査会」を設置し、大規模水害発生時の応急対策等の検討を行うため、利根川を題材に、利根川が氾濫して大規模な水害が発生した場合に想定される死者や孤立者の数、浸水想定時間に関する被害想定をとりまとめしました。

なんと
a)排水施設が稼動しないケースでは、死者数は約3,800人
b)排水施設が全て稼動するケースでは、死者数は約3,500人

そして、1/200年確率という数値に惑わされてはいけません。昭和22年のカスリン台風なみの台風は、毎年来る可能性があるのです。

この記事で示した画像はNASAが公表したものですが、カスリン台風時や伊勢湾台風時の被災時は似たいような状況だったかも知れません。

洪水の繰り返しによって平野ができている限り、メカニズムは同じなのですから。

地震だけが防災ではありません。