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中国四川省の大地震と日本

2008年05月13日 | 各地でのTOPICS

中国四川省で、死者1万人を超えようかという大地震が発生しました。まずは、被災された方の安否を見舞わずにはおられません。

さて、Google Eerth などを使って、改めて被災地を見てみると、北東―南西走向に向かって直線的に、また一部では波打つように、山と平野がとてもはっきりと分かれている様子が見て取れます。また、山から出てきた川は広大な扇状地を形成しており、おそらくその地下水が湧き出て、かつ洪水も穏やかになる地勢のところに成都市が成立したのでしょう。

この周辺はインド大陸の衝突によって世界一高いヒマラヤ山脈やチベット高原ができるなど、間違いなく世界で一番ダイナミックが近く変動が起こっている地域です。

東大地震研究所によると同じ断層系で、1933年にも大地震があったようです。

報道では手抜き工事による建物の倒壊が批判されていますが、私個人的には地すべり性大規模崩壊が多発しているのではないかということです。これほどの地殻変動地では、山は急峻になり、谷は深く狭くなるため、天然ダムができているのではないかと心配します。そうなると、天然ダム決壊による多大な二次災害も懸念されます。

Google Eerthをよくみると、山頂付近のかなり標高の高いところで、平行に波打つような(まるで刺身のスライスのように)尾根が連続しているような気がしてならないのです。あるいは、硬い地層と軟らかい地層との侵食差でできる組織地形かも知れませんが、いずれにしても山の斜面が流れやすい状態にあるのではないかと思っています。

話が飛躍しているように見えますか?とんでもない。

なにせ、地震→地すべり→天然ダム→天然ダム決壊一連の被害で、もっとも有名なのは、あの聖火リレーでもめた善光寺地震なのですから。

中央防災会議 災害教訓の継承に関する専門調査会報告書 平成19年3月
1847 善光寺地震
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/kyoukun/rep/1847-zenkoJISHIN/