忘れえぬ体験-原体験を教育に生かす

原体験を道徳教育にどのように生かしていくかを探求する。

中学校教師のつぶやき08

2012年07月29日 | 中学校教師のつぶやき
第11話 『良い集団と悪い集団』

 集団の中で生活する私達は、集団から計り知れない影響を受けます。
戦前の軍国主義下にあった日本や、共産主義の国、独裁政治の国では、自分の考えを自由に話すができません。
国という集団ばかりでなく、学校や学級という集団においても集団は個人に大きな影響を与えています。
 アメリカの教育困難校では銃や麻薬、犯罪や暴力といった不正が蔓延しているそうです。
ですからアメリカ社会では、ジャスティス(正義)ということが声高に叫ばれます。
それは裏返すと正義が通らない土壌があることを暗示しています。
良い集団とは、正義が通用する集団です。
日本では正義を声高に叫ぶことが少ないようです。
そのことは逆に、治安や道徳の高い国である証拠でもあります。
 しかし最近の日本は犯罪が増加し低年齢化し、モラルの低下が大きな問題となっています。
他人を注意しただけでも殺されるなどという悲しい事件も発生しています。
学校の中でも、いじめや暴力などの不正や悪が広がることもあります。
学校は人を教育する場です。
良い人間を育てる環境は、正義が通用する集団でなければなりません。
いじめが起こっても、傍観者だけの集団から、いじめを許さない、許容しない集団作りが、
学級、学年、学校に求められています。
そして、学校は正義が通用する集団であることだけに留まることなく、ひとりのためにみんなが助け合い、思いやれる集団でありたいものです。



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