忘れえぬ体験-原体験を教育に生かす

原体験を道徳教育にどのように生かしていくかを探求する。

日本的倫理性 参考文献・あとがき

2019年07月16日 | 居場所

―――――――  参考文献  ―――――――

【図書関係】

・「日本の自然崇拝、西洋のアニミズム-宗教と文明/非西洋的な宗教理解への誘い」保坂幸弘

・「『世間』とは何か』阿部謹也 講談社現代新書

・「日本人の脳に主語はいらない」月本洋 講談社

・「右脳と左脳―その機能と文化の異質性―」角田忠信 小学館

・「思惟の経験より」ハイデッガー 理想社

・「自我の哲学史」酒井潔 講談社現代新書

・「哲学の現場 日本で考えるということ」末木文美士 トランスビュー

・「日本人の<わたし>を求めて 比較文化論のすすめ」新形信和 新曜社

・「騒音とアトム化の世界」M.ピカート みすず書房

・「シリーズ・哲学のエッセンス」山内志朗 NHK出版

・「ソクラテス以前の哲学者」廣川洋一 ・講談社学術文庫

・「物と心」大森正藏 東京大学出版会

・「論理哲学論考」ウィトゲンシュタイン 野谷茂樹訳 岩波文庫

・「メラニー・クライン」ジュリアス・スィガール 祖父江典人訳 誠信書房

・「善の研究 実在と自己」西田幾多郎 香山リカ 哲学書房

・ライプニッツ『モナドロジー』」池田善昭 晃洋書房

・哲学的倫理学叙説―道徳の本姓の自然主義的解明」ギルバート・ハーマン 大庭健、宇佐美公生訳 産業図書

・「倫理学」G.E.ムーア 深谷昭三訳 法政大学出版局

・「ギリシア哲学」ジャン・ポール・デューモン クセジュ文庫 有田潤訳

・「キェルケゴール著作集」s・キェルケゴール 白水杜

・「哲学入門」 講談社学術文庫 田中美知太郎 

・「現実を見つめる道徳哲学」ジェームズ・レイチェルズ 古牧徳生・次田憲和訳 晃洋書房

・「道徳の中心問題」マイケル・スミス 樫則章訳 ナカニシヤ出版

・「功利主義と分析哲学―経験論哲学入門―」 一ノ瀬正樹 日本放送出版協会

・「功利と直観―英米倫理諸壮士入門―」児玉聡 勁草書房

・「日本語と日本思想」浅利誠 藤原書店

・「『やまとごころ』とは何か―日本文化の深層」田中英道 ミネルヴァ書房

・「偶然を生きる思想『日本の情』と『西洋の利』」野内良三 日本放送出版協会

・「八つの日本の美意識」黒川雅之 講談社

・「日本思想という問題―翻訳と主体―」酒井直樹 岩波書店

・「西洋の哲学・東洋の思想」小坂国継 講談社

・「公正としての正義」J・ロールズ 木鐸社

・「真理・論理・言語」A.J.エイヤー

・「カントとハイデガー―近世哲学におけるヘノロジーの役割―」 福谷茂

・「戦前日本におけるジョン・ロック研究―高野長英から白杉庄一郎まで」 山田園子

・「人格知識論の生成―ジョン・ロックの瞬間―」 一ノ瀬正樹 東京大学出版会 1997

・「The Nature of Morality(哲学的倫理学叙説)」ギルバート・ハーマン 大庭 健・宇佐美公生訳 産業図書)

・「世界の中の日本哲学」藤田正勝、ブレッド・デービス編 昭和堂 

・「西田哲学」 高山岩男 岩波文庫

・「形而上学叙説」 ライプニッツ 岩波文庫

・「単子論」 ライプニッツ 岩波文庫

・「人間知性論」 J.ロック 大槻晴彦訳 岩波文庫

・「自然法論」ジョン・ロック 「世界思想全集」河出書房新社、

・「方法序説」 デカルト 谷川多佳子訳 岩波文庫

・「哲学原理」 デカルト 岩波文庫

・「純粋理性批判」 カント 岩波文庫

・「実践理性批判」 カント 岩波文庫

・「判断力批判」 カント 岩波文庫

・「道徳形而上学言論」 カント 岩波文庫

 

【論文関係】

・「絶対矛盾的自己同一」西田幾多郎

・「ベルグソンの純粋持続」西田幾多郎

・「ベルグソンの哲学的方法論」西田幾多郎

・「西田幾多郎『哲学概論』第2篇認識論」西田幾多郎

・「西田幾多郎『哲学概論』第3篇形而上学」西田幾多郎

・「デカルト哲学について」西田幾多郎

・「いかなる倫理が「私」を超えうるのか――公共性と倫理――」「DIALOGICA 第8号2005年」滋賀大学教育学部倫理学・哲学研究室

・「ジョン・ロックにおける世論の位置:ロックに内在する「輿論」と「世論」谷藤悦史

・「ジョン・ロックの『生得論』に関して」奥田寿珠子 学習院大学哲学会哲学会誌第25号

・「ロックの自然法論」小川晃一 北大法学論集=the Hokkaido Law Review,19(3-4)

・「ロックの自然神学」三原就平 京都大学 レポジトリー

・「ライプニッツの認識論と無意識」内井総七 「空間の謎・時間の謎 宇宙の始まりに迫る物理学と哲学」 中公新書 P.160

・「唯一性という概念についての分析」 佐藤邦政 日本大学文理学部人文科学研究所研究紀要(83)

・「記憶と自我の同一性:ライプニッツにおける記憶について」松田孝之 大阪大学待兼論叢・哲学編.35

・「後期西田哲学における日本文化論について」大熊治生 『カリタス15号』収録 美術芸術論研究会

・「西田哲学と宗教哲学」小坂国継 国際哲学研究号 2013 東洋大学国際哲学研究センター

・「絶対無と歴史的世界―中期西田哲学についての一考察―」藤代優子 日本大学大学院総合社会情報研究科紀要 No.7, 225-234 (2006)

・「ベルグソンの読者として西田幾多郎」ミシェル・ダリシエ(同支社大学) 学習院大学講演2007年

・「本質の鏡と神の鏡―西田に見るヘーゲルとライプニッツ―」大西光弘 立命館大学人間科学研究第5号収録

・「大正期におけるベルグソン哲学の受容」宮山昌治 学術雑誌「人文」4号 学習院大学人文科学研究所

・「19世紀フランスにおける共同体論についての考察」杉山直樹(学習院大学) 京都ヘーゲル読書会

・「ベルグソンと西田幾多郎」片柳榮一 京都大学宗教学研究室紀要Vol.4

・「西田幾多郎と近代日本の哲学―「東洋哲学」とは何か―」永井 晋 国際哲学研究3号 東洋大学国際哲学研究センター

・「西田幾多郎の哲学(Ⅴ)―西田のアウグスティヌス論―愛の哲学―」小浜善信 「神戸外大論叢」第59巻3号

・「西田幾多郎の場所論とカントの「物自体」- 西田の『反省的判断の対象界』を手掛かりにして―」木村美子 立命館文学 第618号

・「『行為の哲学』の可能性―1930年代のハイデガーと西田幾多郎の思索を手掛かりに―」相楽勉 国際哲学研究 第2号 東洋大学国際哲学研究センター

・「直観と反省をめぐって―西田とフッサール―」山口一郎 国際哲学研究 第2号 東洋大学国際哲学研究センター

・「西田幾多郎とデカルト、そしてカント―山田弘明・吉田健太郎他訳― 荒井正雄 愛知教育大学学術リポジトリ

・「哲学原理 ルネ・デカルト」から考える私」を読む―」荒井正雄 愛知教育大学学術リポジトリ

・「西田幾多郎の思索―深き奥底―」渡邊二郎 藤田正勝編 知の座標軸所収  晃洋書房

・「純粋経験の「事実」とは何か:西田幾多郎『善の研究』の出発点とその内実」白井雅人 哲学論集 第40号 上智大学哲学会

・「『lifeの研究者』西田幾多郎の哲学的人生」生田邦弘 苫小牧工業高等専門学校紀要第23号

・「西田幾多郎の思索―「日本文化の問題」をめぐって―」藤田正勝 京都大学月曜講義

・「純粋経験の形而上学と主観主義―西田の自己考察を手掛かりとして―」レオナルド・アンドレア 哲学論叢第26号 京都大学哲学論叢刊行会

・「『善の研究』における神」レオナルド・アンドレア 哲学論叢第27号 京都大学哲学論叢刊行会

・「第14章『善の研究』と西田哲学における失われた場所」ジェームズ・ハイジャック 『『善の研究』の百年――世界へ/世界から』京都大学学術出版会

・「第9講 西田とギリシア哲学」日下部吉信 立命館大学人間科学研究所 2000~ 2002年度プロジェクト研究B

・「西田幾多郎における哲学と宗教のかかわり」沼田磁夫 掲載元不明

・「西田幾多『善の研究』を読む―第2編「実在」を中心に―(1)」石上豊 掲載元不明

・「西田幾多郎におけるヘーゲル―昭和6年ごろまでの記述を追って―」石神豊 掲載元不明

・「西田哲学「場所」の論理とカント」井上叢彦 長崎大学総合環境研究 6(1)

・「純粋経験と現象学的経験―場の論理のための一考察―」小嶋洋介 AZUR第10号 成城大学

・「場所倫理と宗教について―西田哲学宗教論の一考察―」花岡永子 宗教倫理学会

・「西田哲学における「絶対無の場所」の論理を巡って」花岡永子 大阪府立大学人文学論集2000

・「精神病理学からみた西田幾多郎の晩年に自我論 Ⅱ―自閉症・分裂症論の基礎づけのために―」山本晃 大阪教育大学紀要 第N部 門 第47巻 第1号1

・「精神病理学からみた西田幾多郎の晩年に自我論 Ⅹ―宗教的立場について―」山本晃 大阪教育大学紀要 第IV部 門 第51巻 第1号

・「精神病理学からみた西田幾多郎の晩年に自我論 Ⅸ―『自覚における直観と反省』と最晩年における自覚概念」山本晃大阪教育大学紀要 第IV部 門 第50巻 第2号

・「西田幾多郎の哲学(Ⅱ-1)―歴史世界の時空構造」小浜善信 掲載元不明

・「西田幾多郎の哲学説」横山れい子 一橋研究, 6(4)

・「ライプニッツと仏教と西田―窓のあるモナドロジー―」大西光弘 立命館文学 第625号

・「西田哲学における具体的一般者:ヘーゲルの具体的普遍と関連して」高坂史郎 一ツ橋研究6(4)

・「フッサールと西田幾多郎の「大正・昭和時代(1912-1945)」森村修  法政大学教養部『紀要』人文科学編通巻104号

・「サルトル曖昧な他者―西田幾多郎との比較」伊藤正博 大阪芸術大学紀要 『藝術28』

・「西田幾多郎の行為的直観―森田療法的アプローチからの分析」大谷孝行 富山国際大学 図書館第3巻

・「宗教経験における語りと沈黙:西田哲学における無の思索」田中裕 上智大学『哲学論集』第42号

・「西田哲学研究―絶対無の場所と個」宇野正三 広島大学応用倫理学プロジェクト研究センター第14回例会

・「自覚と無―西田幾多郎の絶対無の自覚をめぐって」氣田雅子 掲載元不明

・「場所的論理と宗教について―西田哲学宗教論の一考察」海辺忠治 掲載元不明

・「キリスト教と西田哲学:西田哲学における『不可逆』の在処」石井砂母亜 上智哲学誌、(19)

・「西田幾多郎の思想形成―ある家庭事情の深遠―」池田善昭 立命館人間科学研究所 第5号

・「存在の悲哀と無の慈しみ―自覚的経験から見た根本気分―」嶺秀樹 電子ジャーナル ハイデガー・フォーラム収録論文

・「日本的身体論の研究―『京都学派』を中心として」横山太郎 UTCPワークショップ2004-12-11

・「生命の哲学の構築に向けて(1):」基本概念、ベルクソン、ヨーナス」盛岡正博、居水正宏、吉本綾 人間科学2007,3,大阪府立大学)

・「『西田哲学』の心理と論理」西川富雄 立命館人間科学研究第5号

・「西田哲学と華厳思想―純粋経験・場所の論理と華厳の4種法界・三界唯心の比較検討」荒井正雄 哲学と教育(愛知教育大学哲学会)

・「生命の身体性と知識 ―後期西田哲学の新しい哲学体系の試み―」田中潤一 札幌大谷大学紀要第39号

・「西田幾多郎における個物概念の発生」ローラン・ステリン 第35回倫理創生研究会報告

・「自覚の事実とその展開 ──後期西田哲学における自覚の問題──」白井 雅人 国際哲学研究2号 東洋大学国際哲学研究センター

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

この小著は帝京短期大学こども教育通信課程の科目「生活とモラル」のテキストとして作成したものである。これまで使用していたテキストが事情は知らないが絶版になるということで、代わりに適当なものが見つからなかったので急きょ書き上げたものである。

この科目の目的は日本的な生き方を学修するというところにあり、近年その関係の書籍は多く出版されるようになったが、その意図に合う書籍を見つけることはなかなか難しく、止む無くこれまで考えてきたものをまとめることにした。

書き上げてみると果たしてそのニーズにかなうものかどうか不安なところもある。これから検討したい課題が山積みである。しかしながら日本的倫理性として掲げた趣旨は、一応は表現できていると思う。

次にこの小著の狙いは、日本的倫理性についての思考実験である。著者の思考過程を記述したもので、各個人においてはそのプロセスを観察し、自らの倫理性に対比し、それを表現していただきたい。とりわけ第1章から第4章は欧米的考え方と対比するもので思い当る節もあるかと考える。第5章は西田哲学をそれら欧米的思考と対比して、日本的倫理性の特徴を示そうと努めている。

込み入った内容を記述しているところもあるが、大筋を捉えて日本的倫理性について自らの見解をまとめる一助にしていただきたい。

平成27年3月14日

上 憲治


レボンは見当たらない

2018年10月29日 | 居場所

彼はそれまでもいつも、づーっと寝てることが多くなっていた。

16歳3か月になっていた。

それでも私が帰るとわんわん鳴いて迎えた。

食べなくなり、ついに3日も食べない時が来てしまった。

呼吸だけの様態になり、やがて息は止まってしまった。

妻もえんえんと泣きながら、

何もしないで歩いているだけなのに涙が流れる。

なんだ体の奥がつらくて、これはやばいな、おかしいな・・・!

通勤電車の中

携帯の待ち受けに彼がいる。

レオン・・・レオン・・・レオン・・・レオン・・・

夕凪のようなささやきが出ていく

いけないものを見たように前の娘が顔を伏せる

もう3週間過ぎた。

早い目覚め、彼はいないが

愛しさは生のまま、

行き場がないまま、涙が流れる。

鬱の中の愛しさが、幸せを私に返している。

逆に私を失えばレオンが哀れだったろう。

まだまだレオンと一緒に・・・・・・。