胃生検の小部屋 Cottage for Gastric Biopsy

胃生検からはじまる消化管病理の美しい世界

Marking atypia, ESD, 変性異型

2012-12-19 | 胃癌全般
 テキスト類には載っていませんが、何度か相談を受けた所見を紹介します。ESDの検体で、腫瘍とは別のところに突然強い核異型を示す細胞が出現します。よくよく見るとESD前に、切離範囲を決めるためのmarking部に一致します。病理総論的には変性異型というのでしょうが、私は勝手にmarking atypiaとよんでいます。写真は胃ですが、食道でも紛らわしいことがありますね。
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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-07-19 09:35:22
当院のESDのマーキング部にもみられていました。成書を探しましたが、記載はありませんでした。
当院ではAPCでマーキングをしていますが、U+2460多核の上皮細胞がみられる、U+2461上皮細胞の壊死がみられる、ことがあります。
こちらのブログの記載をみて、納得でした。ありがとうございました。
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マーキング異型 (Dr Qussie)
2013-07-28 13:12:13
ご来室ありがとうございます。屈斜路湖までクッシーに会いに行っておりまして返信が遅れました。どこにも載っていないようでしたら,是非どこかに書いて下さい。マーキングの方法やESDまでの時間により異型の出方に違いがあるのかかな?と勝手に想像しています。本当の断ポジと区別が難しい時もありますね。
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Unknown (Unknown)
2018-04-12 21:28:57
Mol Clin Oncol. 2014 Sep;2(5):882-886. Epub 2014 Jun 20.
Nuclear artifacts in gastric endoscopic submucosal dissection specimens: A clinicopathological study.に、記載があります。
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Dr Qussie (Unknown)
2018-05-29 23:08:38
論文紹介ありがとうございました。
きちっと英語論文化されてましたね。
感銘しました。
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