ガエル記

本・映画備忘録と「思うこと」の記録

橋本治

2019-01-30 06:06:23 | 


橋本治さんが亡くなった。
 
最近は全く彼の本を読まなくなってしまっていたのだけど、若い頃はそれこそ貪るように読んでいました。
特に少女マンガについて、そして男性同性愛について書かれたものは若い私にとっての大切な指針であったのです。

マンガ評論自体が少ない時代だったと思うのですが、その中でも少女マンガを分析評論する男性の文章というのは本当に希少だったと記憶します。
そんな中で橋本治氏は心底納得できる少女マンガ論を書いてくれていました。

「花咲く乙女たちのキンピラゴボウ」

タイトルだけでも少女マンガの神髄をついている気がします。

夢を見つつリアルから離れない、という少女たちです。

男性同性愛。男性、と書いたのはそのままの意味です。女性同性愛についてはあまり聞かなかった気がします。
特に「恋愛論」と「蓮と刀 男はなぜ男をこわがるのか」は教科書のように思って読んでいました。良い教科書です。

そして皆があげるでありましょう「桃尻娘」
橋本治を初めて読んだのもこの小説からだったと思います。
成人男性が女子高生になって書いてみました、というような文体の小説です。しかしこの文体この内容は橋本治でなければ書けなかった文章です。そしてここでも書かれたゲイの男の子の話を何度も読み返しました。


青空人生相談所 (ちくま文庫)
これも是非多くの人に読んでもらいたい本なのですよね。様々な年代の男女の悩み事を独特の分析で答えています。
本というのは優れていても時間が経つと出版されなくなってしまうのが残念ですが、これは再版してほしい一冊です。


と書きながらAmazon眺めていました。
あああ、だめだなあ。
随分長い間、橋本治と離れていました。
今からでも読んでいきたいと思います。

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