10年前、脳梗塞を克服して帰ってきた知人から 「ふとん生活をするのに場所がない。しばらく預かってほしい」と頼まれたスピーカー付リクライニングチェア。
私自身は使用しないが、どうしてもということでお預かり。二度の引っ越しも重い(40㎏)思いをして運んだ。
置くところに困り、ビニールをかけ 紐で縛り 温室物置棚の上段へ収まっていた。
数年前に何度か返却の話を持ち掛けたが、取りにくることもなく、こちらも忙しさからそのままになっていたのだが、
温室物置の屋根修理にかかることとなり、物置のモノの整理をしなくてはならなくなった。
先日、知人父が来店くださった際に、再度お話をして数日中にお返しにあがると伝えた。
夜パートが休みの今日、娘と婿さんが手伝ってくれて棚からおろし、クルマに積み込み、知人宅へ届け。
どんなものでも、「借りたまま」というのは後味がよろしくない。「預かっている」責任は ブツが存在する期間、ずっと続く。
雨漏りで濡らしてしまったら。屋根が破れ落ちてガラスの破片で破損したら。物置といえど外気にさらされているわけだから劣化する。
それらの責任は、「預かっている」管理者の責任になる。自分は、早くまっさらの身になりたかった。
予報通り、冷たい雨が降り始めた秋の終わり。 ようやく肩の荷が下りた。