北アルプスはもう真っ白に

　　　　　　　　１１月１０日の朝

　　　　　　　　　　　
いつ降ってもおかしくない様な空が続いたが夜中に降りだし気温もグッと下がった。　朝の早い娘は起きてきて暖房を入れていた。

合羽を着込み直売用の大根を採り８時には出荷。　　帰って朝食を済ませ再度畑へ出向き今度は学校給食用の大根を採る。

　　　　　　　
雨の日は合羽も重くこんな日はお風呂にでも行ってこようかなと言ったらカミさんに片付け事を言いつけられた　

まぁアチラこちらに物を出しては広がる一方ではカミさんも言いたくなるだろうし、そういった点では反省してるところで返す言葉もなし。

そんなわけで片付けるには入れ物が必要とあちこちの店を覘いては気に入った箱物がないか見て回ったが、あっても高かったり寸法が合わなかったリで満足のいく物はなし。

結局此処で悟ったのは入れ物を用意するのではなく、要らないものを処分することが先決だという事（やれやれ。

だが、そう考えたら意外や先に進まなくなってしまった（苦笑。

入れ物を置いてどんどん片付ける分には良いのだが、元来収集家の僕には捨てることが躊躇われ変なところで勿体ない精神がもたげてくるのだ。

そうとなれば片付け事を先送りし今日はこれで休息の日と決め込む（笑。

決め込むと言ったてもう既に午後の４時、何気なしに部屋の窓から覗いた先方に夕陽を受けて白く輝く山並みが目に入り急いで外へ飛び出した。

それは第一級の光景だった。ここ久しく奥山を窺うことが出来ずにいたのでその白さに驚いた。

　　　　　　　　　

　　　　　　　　　

　　　　　　　　
夕陽に照らされた白い巨人の朝日岳や白馬岳がこちらを窺い覗き込んでいるかのように見えた。　　

こんな光景を見せられた日には後の事なんかもうどうでも良く、暫し日が沈んで見えなくなるまで眺めていた。